【MTG】タルキール覇王譚プレリ、ティムールで参加レポ
2014年9月20日、土曜昼からのタルキール覇王譚/Khans of Tarkirのプレリースパーティに行ってきた。
参加人数は32人めいっぱいでスイスドロー4回戦。13時スタートの18時30分終了。
ラヴニカへの回帰から三年目、今回も恒例の弁当箱型のコンポーネント形式でのパックを受け取ってのシールド構築戦。
タルキールは楔三色(主色とその敵対色の組み合わせ)を持つクラン同士の戦争がテーマということで、今弾はそれぞれの氏族をフィーチャーした5つの弁当箱が用意されている。
その氏族の楔色に準じたプロモ&封入操作された特製パック1個入りで、かなり選択的に自分が使いたいクランのデッキを組むことができるようになっている。
さらに今回大きな変革があり、プロモ内容が固定ではなくクランごとに設定された8種類のなかからランダムに1枚封入になった。各氏族のカン(神話レア)も1/8の確率で入っているが、かわりにプロモパックに別途入っていた通常レアがなくなった、つまりレア6枚で構築することになった。また通常基本土地が入っているスロットには楔タップインランドがたぶん確定で入っている。
つまりプロモレア(クランごとに8種類の中からランダム1枚)、楔土地を含むアンコモン4枚、楔3色を含むコモン10枚、が新しいプロモパックの内容になってる。
まあ、そのあたりの詳細は公式をどうぞ。
自分はドラゴンの獰猛さ、龍爪をモチーフにしたクラン、ティムール(緑+青赤)を選択。
意外に脳筋パワー馬鹿じゃなく、絡め手要素もかなり多彩でテクニカルな撹乱系アグロな集団です。
自分の中でのクランの強度は
アブザン(白+黒緑)>マルドゥ(赤+白黒)>ティムール(緑+青赤)>ジェスカイ(青+赤白)=スゥルタイ(黒+緑青) という感覚をもった。
下位二つのクランはキーアビリティが依存型なのがしんどい。
スゥルタイなら探査ばっかり引いて墓地肥やしを引かない(あるいはその逆)、
ジェスカイなら果敢生物ばっかり引いて誘発スペルを引かない(あるいはその逆)、
そういう引きムラのリスクを潜在的に内包してしまっている。
対して上位二つのクランはキー能力が自己完結し、アーキタイプにも自然にマッチしている。マナカーブに合わせて手牌を順番に切っていくだけで戦型になる、金太郎飴的な安定したデッキ構築が可能なように思えた。
で、ティムールはその中間ぐらいという印象。簡単すぎず、難しすぎずのちょうどいい塩梅。
勝ちに行くならアブザンを中心とした4~5色のレアグチャパワーデッキのようなのがたぶんいちばん勝率はいいのだろうが、せっかくのお祭りなのでいちばん使ってて楽しそうに見えるクランをチョイスすることに。
会場内での人気は
アブザン>ティムール>>> マルドゥ>>>>>ジェスカイ>>>>>>>>>>>>>>>>>>スゥルタイ
アブザンの人気は前評判どおりだが、次ぐティムールの人気とスゥルタイの圧倒的不人気は予想以上だった。
もうプレリ参加も三年連続となると顔見知りもだいぶ増えてくる。次のスタン環境だのドラフトの都合など談笑しつつ席につき、いざ開封&構築へ。
カードプール
(各色のうち、個人的に自分がデッキに入れたい順番にしてある。評価は絶対指標ではなく、その色のカードプールを踏まえた相対的なもので、メインデッキに入れたくないカードは薄い色にしてある。)
白:11枚
《アナフェンザの伝令/Herald of Anafenza(KTK)》 Rare
《アイノクの盟族/Ainok Bond-Kin(KTK)》
《抵抗の妙技/Feat of Resistance(KTK)》
《雪花石の麒麟/Alabaster Kirin(KTK)》
《塩路の巡回兵/Salt Road Patrol(KTK)》
2*《軍用ビヒモス/War Behemoth(KTK)》 (うち1枚Foil)
《戦場での猛進/Rush of Battle(KTK)》
《果敢な一撃/Defiant Strike(KTK)》
《包囲戦法/Siegecraft(KTK)》
《消去/Erase(KTK)》
青:11枚
《春の具象化/Embodiment of Spring(KTK)》
2*《湯熱の精/Scaldkin(KTK)》
《氷河の忍び寄り/Glacial Stalker(KTK)》
《鐘音の一撃/Singing Bell Strike(KTK)》
2*《運命編み/Weave Fate(KTK)》
《旋風の達人/Whirlwind Adept(KTK)》
《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》
《取り消し/Cancel(KTK)》
《テイガムの策謀/Taigam's Scheming(KTK)》
黒:10枚
《絞首/Throttle(KTK)》
《マー=エクの夜刃/Mer-Ek Nightblade(KTK)》
《縁切られた先祖/Disowned Ancestor(KTK)》
《大蛇の儀式/Rite of the Serpent(KTK)》
《クルーマの盟族/Krumar Bond-Kin(KTK)》
《マルドゥの頭蓋狩り/Mardu Skullhunter(KTK)》
《ラクシャーサの秘密/Rakshasa's Secret(KTK)》
《不撓のクルーマ/Unyielding Krumar(KTK)》
《ケルゥの戦慄の大口/Kheru Dreadmaw(KTK)》
《従順な復活/Dutiful Return(KTK)》
赤:11枚
《焼き払い/Burn Away(KTK)》
2*《アイノクの足跡追い/Ainok Tracker(KTK)》
《沸血の熟練者/Bloodfire Expert(KTK)》
《反逆の行動/Act of Treason(KTK)》
《谷を駆ける者/Valley Dasher(KTK)》
《マルドゥの戦叫び/Mardu Warshrieker(KTK)》
《跳躍の達人/Leaping Master(KTK)》
《山頂をうろつくもの/Summit Prowler(KTK)》
《軍族童の突発/Hordeling Outburst(KTK)》
《苦しめる声/Tormenting Voice(KTK)》
緑:15枚
《凶暴な殴打/Savage Punch(KTK)》
《荒野の後継者/Heir of the Wilds(KTK)》
《神秘の痕跡/Trail of Mystery(KTK)》 Rare
《遠射兵団/Longshot Squad(KTK)》
《松歩き/Pine Walker(KTK)》
《長毛ロクソドン/Woolly Loxodon(KTK)》
《高山の灰色熊/Alpine Grizzly(KTK)》
《ティムールの軍馬/Temur Charger(KTK)》
《龍鱗の加護/Dragonscale Boon(KTK)》
《大牙コロッソドン/Tusked Colossodon(KTK)》
《高地の獲物/Highland Game(KTK)》
《地平の探求/Seek the Horizon(KTK)》
《境界の偵察/Scout the Borders(KTK)》
《部族養い/Feed the Clan(KTK)》
《帰化/Naturalize(KTK)》
多色
2*《ティムールの魔除け/Temur Charm(KTK)》
《ティムールの隆盛/Temur Ascendancy(KTK)》 Promo-Rare
《雪角の乗り手/Snowhorn Rider(KTK)》
2*《秘密の計画/Secret Plans(KTK)》
《アブザンの魔除け/Abzan Charm(KTK)》
《スゥルタイの魔除け/Sultai Charm(KTK)》
《スゥルタイの占い屋/Sultai Soothsayer(KTK)》
《グドゥルの嫌悪者/Abomination of Gudul(KTK)》
《刃の隊長/Chief of the Edge(KTK)》
《血の暴君、シディシ/Sidisi, Brood Tyrant(KTK)》 M-Rare
無色
《タルキールの龍の玉座/Dragon Throne of Tarkir(KTK)》 Rare
《贈賄者の財布/Briber's Purse(KTK)》
《頭蓋書庫/Cranial Archive(KTK)》
《群の祭壇/Altar of the Brood(KTK)》 Rare
《鮮明のレンズ/Lens of Clarity(KTK)》
2*《開拓地の野営地/Frontier Bivouac(KTK)》
《茨森の滝/Thornwood Falls(KTK)》
《岩だらけの高地/Rugged Highlands(KTK)》
2*《ティムールの戦旗/Temur Banner(KTK)》
《平穏な入り江/Tranquil Cove(KTK)》
《磨かれたやせ地/Scoured Barrens(KTK)》
2*《風に削られた岩山/Wind-Scarred Crag(KTK)》
《アブザンの戦旗/Abzan Banner(KTK)》
出たレアが
色がやや散っているのと、煮ても焼いても食えないクソレアを1枚引いてしまったのがすこし残念な印象。
とはいえ剥きながらの流し見段階でも、かなり尖ったアーキタイプのデッキが組めそうな感触があった。
緑、青、赤、緑青赤を含む多色、無色
白、黒、その他の多色
という具合に並べていく。
実はシールド戦に参加するにあたって、ひとつの構築指針を事前に考えていた。
それは特殊地形を9枚以上引いていたら4色以上のグッドスタッフを目指すというもの。
安定した4色以上のデッキ(均等楔+タッチ1色、またはメイン2色+サブ1色+タッチ1~2色)を目指すとなると、だいたい30点超の色マナ・シンボルを17~18枚程度のマナソースで捻出する必要がある。
変異が戦線の中心となる盤面環境を考えると、こちらも3ターン目には確実に変異を出して相手のアクションについていけるようにしたいので、基本土地は8枚以上(初手率8割以上)は入れておきたい。
そうなると基本土地8枚+2色土地7枚+3色土地2枚+戦旗1枚でちょうど発生色マナが30点を超える計算になった。
全色イイトコ取りなグッドスタッフが無難に強いのはテーロスシールドで体験済みだったので、狙えるチャンスがあれば積極的に組んでいくつもりでいた。
のでまず最初に特殊地形の枚数をチェックするのだが……8枚でぎりぎり足りない。
戦旗のバランスによっては組めないこともないのだろうが、とりあえずお手軽構築はいったんあきらめて、カードプールをじっくり吟味してから多色化を判断することにした。
いちばんカードパワーの高いティムールの多色から見ていき、順に緑、青、赤と確認していく。
まず開封段階から目に入っていたのが変異アーキタイプのパーツ、2枚の《秘密の計画》と《神秘の痕跡》だった。
変異をざっと取り出して並べてみると、ティムールだけで7枚……つまりデッキに入る生物の5割ぶんにもなる枚数の変異生物が確保できている。
このような指向性の強烈なテーマデッキというのはグッドスタッフに比べて安定性や強度が未知数で、環境初体験になる新弾プレリではどーにも尻込みしてしまう部分もあるのだが……
ここまでプールがはっきりしているとなると、さすがに愚直に組んでみてもいいかなという気分になってくる。
《ティムールの魔除け/Temur Charm(KTK)》も2枚とれているし、感触的にはかなりいけそうな感があった。
構築
GRU - Temur - Disruptive Morph Aggro
= 13 Creatures
《春の具象化/Embodiment of Spring(KTK)》
《荒野の後継者/Heir of the Wilds(KTK)》
《ティムールの軍馬/Temur Charger(KTK)》 (変異)
《高山の灰色熊/Alpine Grizzly(KTK)》
2*《湯熱の精/Scaldkin(KTK)》
《遠射兵団/Longshot Squad(KTK)》
《松歩き/Pine Walker(KTK)》 (変異)
2*《アイノクの足跡追い/Ainok Tracker(KTK)》 (変異)
《氷河の忍び寄り/Glacial Stalker(KTK)》 (変異)
《雪角の乗り手/Snowhorn Rider(KTK)》 (変異)
《長毛ロクソドン/Woolly Loxodon(KTK)》 (変異)
= 10 Spells
《神秘の痕跡/Trail of Mystery(KTK)》
2*《秘密の計画/Secret Plans(KTK)》
《凶暴な殴打/Savage Punch(KTK)》
《鐘音の一撃/Singing Bell Strike(KTK)》
2*《ティムールの魔除け/Temur Charm(KTK)》
《ティムールの戦旗/Temur Banner(KTK)》
《龍鱗の加護/Dragonscale Boon(KTK)》
《焼き払い/Burn Away(KTK)》
= 17 Lands
2*《開拓地の野営地/Frontier Bivouac(KTK)》
《茨森の滝/Thornwood Falls(KTK)》
《岩だらけの高地/Rugged Highlands(KTK)》
4*《森》 6*《島》 3*《山》
マナカーブ:
1マナ:1枚
2マナ:7枚
3マナ:4枚(+変異7枚)
4マナ:4枚
5マナ:2枚
6マナ以上:5枚(うち変異持ち5枚)
23枚め以降のカード:
《ティムールの隆盛/Temur Ascendancy(KTK)》
《タルキールの龍の玉座/Dragon Throne of Tarkir(KTK)》
《大牙コロッソドン/Tusked Colossodon(KTK)》、《旋風の達人/Whirlwind Adept(KTK)》
《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》、《反逆の行動/Act of Treason(KTK)》、《取り消し/Cancel(TSP)》
《ティムールの隆盛》はスペルの枚数が多く、変異を主体にして展開することからひとまずの投入を見送った。
とはいえさすがにこの構築内容で生物13枚は攻め気が弱すぎた。最後の反省の項目でまたふり返るが、この段階ではいくつかのスペルを過大評価し、プレーンな生物の枚数よりも優先してしまっていた。
最後の最後まで23枚めでの採用を迷ったカードは《ティムールの戦旗》と《軽蔑的な一撃》で、安定性を考えて《戦旗》に舵をとったが、これも結局のところはどっちもナシで生物を増やしてやるべきだった。
かなり早い段階でティムールの変異ビートが完成したので、コントロールヘビーなマッチアップ用にタッチ多色のプランも検討することにする。
スゥルタイカラー(t黒)は《魔除け》に《絞殺》、《占い屋》とかなりパワーのあるラインナップでタッチを検討するのに質量十分に思えたのだが……
しかし、なんとマナベースが1枚もない。
余った特殊地形は4枚ともすべて白マナをタッチするためのもので、GURにそのまま組み込めるような黒マナソースが1枚もなかった。
戦旗もアブザン用で、いちばん捻出しやすいGと重なるだけのマナソースはやはり採用しにくい。となると、タッチする黒マナはおそらく《沼》4枚を入れて捻出することに……。
ならばと思ってt白のカードも並べてみるが、《アナフェンザの伝令》のようなタッチではいまいちピンとこないカードや《アブザンの魔除け》のようにt黒白の両方を要求するようなカードばかりで選択肢から切れる。
結局、マナベースの不安からGURb(tスゥルタイ)は素型をつくるにとどめ、そのまま構築時間は終了。対戦の大枠はかなりアーキタイプ性の強いティムールの変異アグロで挑むことにした。
戦績
一回戦目:ティムール除去アグロ
×○○
・格闘に火力にバウンスと、かなり除去の濃いデッキで、この一試合目で攻め手の少なさに気づかされる。盤面更地のときにトップする《秘密の計画》がきっついのなんの。以降《戦旗》out、《大牙コロッソドン》inで対戦。
・2ゲーム目は《高山の灰色熊》が格闘しまくって4キル。
二回戦目:マルドゥウィニー
○○
・サイズ差もあって危なげなく勝利。
三回戦目:エスパー変異
××
・変異で攻撃、変異をプレイ、変異に《幽霊火の刃》装備。この繰り返しがほんと強くてとまらず死亡。一回戦目はライフ計算があまくて詰めをミスり、かなりくやしい。
四回戦目:アブザンコントロール
×○-
・接死が地上で睨み合い、2ゲームとも長期戦になる。1ゲーム目は《アラシンの上級歩哨》に戦線を乗り越えられ、その結果を受けて2ゲーム目からサイドインした《タルキールの龍の玉座》で今度は強引に地上戦を突破する。
・3ゲーム目に入るまえに時間切れ引き分け。
結果は2-1-1(5-4-1)。変異プランへのこだわりをさっさとなくしていれば、もう一勝ぐらいはできていたかもなーと悔しいかんじ。
というわけで、4試合を終えた時点での最終的なデッキがこちら。
Temur - Morph Midrange
= 15 Creatures
《春の具象化/Embodiment of Spring(KTK)》
《荒野の後継者/Heir of the Wilds(KTK)》
《高山の灰色熊/Alpine Grizzly(KTK)》
《ティムールの軍馬/Temur Charger(KTK)》
2*《湯熱の精/Scaldkin(KTK)》
《遠射兵団/Longshot Squad(KTK)》
《旋風の達人/Whirlwind Adept(KTK)》
《松歩き/Pine Walker(KTK)》
2*《アイノクの足跡追い/Ainok Tracker(KTK)》
《氷河の忍び寄り/Glacial Stalker(KTK)》
《雪角の乗り手/Snowhorn Rider(KTK)》
《長毛ロクソドン/Woolly Loxodon(KTK)》
《大牙コロッソドン/Tusked Colossodon(KTK)》
= 8 Spells
《神秘の痕跡/Trail of Mystery(KTK)》
《秘密の計画/Secret Plans(KTK)》
《凶暴な殴打/Savage Punch(KTK)》
2*《ティムールの魔除け/Temur Charm(KTK)》
《ティムールの隆盛/Temur Ascendancy(KTK)》
《龍鱗の加護/Dragonscale Boon(KTK)》
《焼き払い/Burn Away(KTK)》
= 17 Lands
2*《開拓地の野営地/Frontier Bivouac(KTK)》
《茨森の滝/Thornwood Falls(KTK)》
《岩だらけの高地/Rugged Highlands(KTK)》
4*《森》 6*《島》 3*《山》
抜けたカード:
《鐘音の一撃/Singing Bell Strike(KTK)》
《ティムールの戦旗/Temur Banner(KTK)》
《秘密の計画/Secret Plans(KTK)》2枚め
やはり生物の増量が必須だった。最初の構築段階ではやく気づけていればよかったのだが……。
噛み合ったときの爆発力はあるものの依存性が高い《秘密の計画》は1枚にとどめ、かわりに速攻付与で最低限の活躍が保証されている《ティムールの隆盛》に置き換えるのがベターだろうと思う。
今回のようにアーキタイプ特化型が組めてしまうと《秘密の計画》のようなシナジーの中核となるカードは抜きにくいのだが、あんまりデッキの流れとかアーキタイプにこだわり過ぎると別の構築プランがあるのをついつい見逃してしまう。
結局シールドは単体で勝てるカード、いつ引いても強いカードの集合で押しつぶしていくのがいちばんシンプルでいい。不細工なデッキになることをあまり恐れないほうがいいのだろう。
なので除去の濃いデッキには引きムラのできてしまう《秘密の計画》変異プランをばっさり切り捨て、かわりに《運命編み》のようないつ引いても強いカードを投入したほうがよさそうに思う。相手のエンチャント除去もスカらせることができるし。
ほかにもいまいち使い勝手の悪かった《鐘音》やオーバーサポートな《戦旗》を抜き、《隆盛》と噛み合うファッティを2枚入れた。
それから、結局本戦ではいちども試すことができなかったt黒スゥルタイも、たぶん組むとしたらこんな感じになるだろう。
GUbr Sultai - Control
= 13 Creatures
《荒野の後継者/Heir of the Wilds(KTK)》
《高山の灰色熊/Alpine Grizzly(KTK)》
2*《湯熱の精/Scaldkin(KTK)》
《遠射兵団/Longshot Squad(KTK)》
《松歩き/Pine Walker(KTK)》
《旋風の達人/Whirlwind Adept(KTK)》
《クルーマの盟族/Krumar Bond-Kin(KTK)》
《スゥルタイの占い屋/Sultai Soothsayer(KTK)》
《氷河の忍び寄り/Glacial Stalker(KTK)》
《グドゥルの嫌悪者/Abomination of Gudul(KTK)》
《大牙コロッソドン/Tusked Colossodon(KTK)》
《長毛ロクソドン/Woolly Loxodon(KTK)》
= 9 Spells
《凶暴な殴打/Savage Punch(KTK)》
《スゥルタイの魔除け/Sultai Charm(KTK)》
2*《ティムールの魔除け/Temur Charm(KTK)》
《ティムールの戦旗/Temur Banner(KTK)》
2*《運命編み/Weave Fate(KTK)》
《絞首/Throttle(KTK)》
《焼き払い/Burn Away(KTK)》
= 18 Lands
2*《開拓地の野営地/Frontier Bivouac(KTK)》
《茨森の滝/Thornwood Falls(KTK)》
《岩だらけの高地/Rugged Highlands(KTK)》
5*《森》 4*《島》 1*《山》 4*《沼》
23枚目以降のカード:
《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》
《ラクシャーサの秘密/Rakshasa's Secret(KTK)》
《大牙コロッソドン/Tusked Colossodon(KTK)》
変異スタートも少なくない環境で、たぶんこれぐらい極端に重マナ域にシフトしてもじゅうぶん戦いきれる感触はある。
アブザン・スゥルタイあたりの除去が丁寧なデッキ、自分よりサイズがひとまわり上で押してくるようなデッキには、これぐらい極端なプランで挑んだほうが勝率はいいだろうと思う。
殺意マンマンな生物しか残ってない。サイズ差を使って相手の攻めをいったん硬直させてから除去でどかし、2~3回のコンバットでぱんぱんとデカいパンチを入れていく戦い方になる。
シディシはせっかくの神話レアだけど、さすがにこの生物量じゃ入らないね。というか生物15枚入ってても投入を迷うかもしんない。3/3が出てくるんなら強いんだけど……。
雑感
というか、環境の印象のようなものを最後にすこし。
- 変異への対応はだいたいこんな感じでいいだろうと思う。
相手のマナが4マナ以下:
2/2ブロックで十分。たとえば相手が先手で3t変異、後手のこっちも3t変異、次のターン相手の変異が殴ってくる、という展開なら、だいたい変異でブロックしちゃってよい。2/2ブロックでまず損はしない。
相手のマナが5マナ以上:
タフ6あればだいたい生き残れる。3/6バニラ《軍用ビヒモス》は変異のほとんどをシャットアウトできる。が、そういうのを常に用意しておくのは難しい。軍用ビヒモスもあんまり積極的にデッキに入れたいカードではないし。
- いちばん簡単なのはインスタント除去やトリックを握りながら2/2以上(変異でもよい)でブロックすること。相手のモーフコストを無駄払いさせられる可能性大。変異の接触戦闘は先に表返ったほうが圧倒的に不利で、相手にそうさせるよう積極的に誘導していくことになる。
自分の変異に対し、相手の素直なブロック指定から思わぬアドバンテージをとれることもあるが、アンモーフは相当なマナ喰い虫でもある。手札がダブついているときはあまり攻防でのアド回収を欲張らず、相手の終了ステップにさっさと変異解除してしまったほうが良い場合も多い。
- そういう変異をめぐる攻防を体験して、タルキールは構えて待つが基本になる環境だと強く感じた。
テーロスはソーサリータイミングでもガッと動き、強引に戦端をひらいてデカイパンチを通すのが基本だったけど、タルキールは数点のダメージを通すくらいなら返しの相手のアクションに睨みをきかせていたほうが最終的に勝ちにつながることが多い。
たとえば変異アタックをスルーされたからといってすぐに変異を解除して4点とか5点を通すよりも、裏向きのまま2点ですませてマナを残し、相手の終了ステップにアンモーフしたほうが有利になることもけっこう少なくない。
タルキールはトリックも除去もかなり多彩で、変異が睨みあう盤面では先にタップアウトしたほうがまず損をする、ということは強く意識しておく必要がある。
- 環境は事前予測どおり、あまり早すぎず遅すぎず。タップインが多く、ファーストアクションが3t目変異とか戦旗というのも少なくなかった。
- 除去は豊富だが、前述のようにマナを立たせたモーフが睨み合ったりするとかなり長引く。こうなるとアブザンは強い。長久はどれも入るだけ入れてよい。
- 勝つにはやはり飛行でコツコツつついていくか、除去で地上の高打点を通すか、にらみ合わせまくっての長久で圧殺か、このどれかの勝ち筋が必要になってくる。このなかでいちばん安定性が高いのが長久だろうと思う。極端にいえば長久生物23枚でもデッキになるわけで。
- 今回高タフネスの到達や壁飛行役が多く、飛行がわりと止まりやすい。《ジェスカイの風物見》なんかは、見た目よりもひとまわり弱いカードかなという気がした。
ざっとまとめるとこんな感じかなー。
二回目はジェスカイで参加しました。個人的に強かったカードなんかも次のレポで書きますんでよかったらよんでみてください。
つづき:
他のプレリレポ記事
【MTG】マジック 基本セット2015プレリ、二回目も行ってた
ちょっと諸事情で一ヶ月近くネットから離れてました。
プールの記録だけは残したいので月ももう変わっちゃったけどかんたんにレポだけ。
前回は初めてのお店で特殊なカードプールだったけど、今回はいつものお店でいつもどおり6パックで構築。
参加人数は20人くらい? スイスドロー4回戦。20時スタートの0時終了。
事前のプールの印象なんかは前回でだいたい済ませてあるので、今回はざっとプールと構築の走り書きだけ。
二回目の弁当箱は2マナ生物の安定感が頭ひとつ抜けてる白を選択。赤と絡めてブンブンアグロにしてもよし、緑黒あたりと絡めてミッドレンジ気味に組めばプロモ天使が光るという構築受けの広さが魅力的……
……だったのだが、自分の名前が呼ばれたときにはすでに売り切れ。事前予約をもっとはやくしておけばよかった……。
次点になるが黒を選択。今弾の黒はイマイチ期待を持てないがプロモは欲しかったのでもうコレでよしと思う。
前回から繰り返しになるが今回のプールは除去が重く(今回の《恐怖》枠は5マナかかる)コントロールを組むにはかなりの逆風だ。
かわりに軽い壁をいっぱい刷ったからこれで時間を稼いでねってことなんだろう。
いずれにせよ壁で持ちこたえようにもすぐに限界が来るので、コントロール側も完璧な反転攻勢をめざすよりも早いうちから軸の違うクロックを用意してのダメージレースを要求されることになる。
それなら金太郎飴的な構築でよいミッドレンジのほうが構築もプレイングも楽なように映る。
このあたりの環境設計(除去のかわりに壁で捌け)は明確に召集を意識してのことだろう。セットごとに基本除去のコスト設計も一から見直している。
おかげでコンバット体験は環境ごとに明確な差異があって、毎回新鮮なプレイ感を与えてくれる。WotCのデザイン意欲にはいつも感嘆の声しか出ない。
自分の中でのプレリプールの強度は、1イベントを終えたあとでも変わらず
白>緑=赤>黒>>>青 という感じ。
会場内での人気も相変わらず
白>緑>黒=赤>>>>>>>>>>>>>>青
予約の遅かった人たちが泣きながら青を抱えて卓に戻ってくるどこかで見た光景。
二回目なのでさっさと開封、いざ構築へ。
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【MTG】マジック 基本セット2015/M15、プレリに行ってきたらおもしろプールだったよ
2014年7月12日、土曜昼からと夜からのマジック基本セット2015/Magic Core set 2015のプレリに参加してきました。
昼の部は個人経営のような小さなお店にはじめてお邪魔することにした。参加人数は8人とコンパクトな規模で、スイスドロー3回戦。13時にスタートして17時前には終了。
ラヴニカへの回帰からもうじき二年目となる弁当箱型のコンポーネント形式で今回もパック配布。
その色に準じたプロモ&封入操作された特製パック1個入りで、自分が使いたい色、使いたいプロモを選ぶ。くわしくは公式をどうぞ。
自分は緑を選択。
これは単純にプロモが欲しかったから。
プールを見た印象だと、シールドでいちばん強い色は白でのミッドレンジのように映った。
何回かリストをざっと眺めたところ、白はコモンの2マナ域の層が特に厚く、シールドでの安定性が段違いのように思えた(2マナのコモン生物4種類が全部どんなデッキにも無理なく入る)。
自分がシールドで最重視しているのは2マナ域なので(2マナのカードが十分にあるならば1マナと3マナのカードはデッキに入れたくないくらい)、この安定感はかなり魅力的だった。
逆に青黒は低マナ域がアグロ(2/1飛行とか)とディフェンシブ(1/3とか)に割れていて、配布プールが偏ってくれない限りはどっちつかずの中途半端なデッキになりそうな印象があった。
またコントロールカラーであるにもかかわらず、プレリレアのサイズが他の三色よりひとまわり小さいのも噛み合っていない。召集による苛烈な攻めが機能するアグロ側に対して除去がかなり弱い環境なので、完全なコントロールはまず組めないだろうという予感があった。
青なら青赤テンポ、黒なら緑か白に低マナ域をサポートしてもらってのミッドレンジを組むのがいちばんありえそうな印象。
そんな感じで、自分の中でのM15プールのシールドでの強度は
白>緑=赤>黒>>>>青 という感じ。
これが自分でアーキタイプを特化できるドラフトならまったく違うのだろうが。
なお、会場内での人気はといえば、
白=赤>緑=黒>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>青
と言った具合で、店主の「青どうですか」「青やりませんか」という必死の説得も虚しく、 青は一人も選ぶ人がいないという惨状だった。
そんなこんなあって弁当箱といっしょに参加賞のパックを渡され、いざ開封……という時に、店長から放たれたひとことにびっくり。
「参加賞のパックもデッキ構築に使っていいですよ」
ええええええええええええええええ
えええ
「それはつまりこのお店では7パックでシールド構築をするってことですか……???」
「そういうことです」
なんというローカリゼーション……。
こんな体験は初めてだったが、この店では通例のルールようで他の参加者は手慣れたご様子。
まったく未知の構築に面食らったが、せっかくのプレリリースパーティ=お祭りなんだし、とにかく楽しんでやってみることに。
というわけで今回はプロモ合わせてレアが8枚、合計98枚登場します。
いざ開封へ。
続きを読む
【TCG全般】 最近のツイートから小ネタ
twitterやってます。
ブログのネタのたまごみたいなのをたま~に、ほんとにたま~~~~~~に書いてます。これをきちんと掘り下げて、一本の記事にできればいいのですが……。
実験的に、ツイートをそのまま並べて記事にしてみます。
戦術の複雑さから戦略の複雑さへ
MtGの新世界秩序によるリミテッドの転換をひとことで言うと、「プレイヤーの腕前が反映される機会を、対戦中のプレイングよりも対戦前の構築に比重を移す」ということですよね。アラーラ以降、複雑な挙動のカードがコモンから消え、かわりにアーキタイプ分化が鮮烈になった。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 12
戦術(盤面から最適解の導出)ではなく戦略(環境理解)指向のゲームへの転換。環境は奥深くなり、決着はシンプルに素早くなった。
TCGの独自性は何かということを考えると、たしかに対戦よりも構築を強調するべきで、これからのTCGはより構築指向、戦略指向のゲームになっていくんだろうなあ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 12
- この結論部分の着想を一本の記事にしたのが【TCG全般】TCGは戦術のゲームから戦略のゲームになっていく ですね。「新世界秩序ってなに?」という疑問に対するこたえもこちら。
「複雑さを戦術から戦略の領域に移す」というのは最近自分がいちばん注目しているテーマです。
墓地の名前を変える
この言及はおもしろいなあ。墓地を(「控え室」よりもっと極端に)エネルギーゾーンとかチャージゾーンというポジティブな名称にすることで、除去呪文に対するカジュアルプレイヤーの心理的抵抗感を軽減できるかもしれない、と。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 6月 6
- 言及というのはMTGの開発員、ダグ・ベイヤーによる墓地をテーマにしたコラムのことです。「墓地」という名称が持つ死のフレイバーによって捨て札に対する5色のアプローチを分化させることができた、というコラムの内容を受けてのツイートでした。
- TCGがリリース後も無限に拡張をしなければならないコンテンツであることを考えると、各ゾーンの名称は抽象性が高いほどデザイン空間を確保できるわけで、実際にはこのようにフレイバーを限定する名称は実装が難しいかなーと思います。完全に思いつきのレベルですね。
コストの支払いと身体感触
コスト支払い方法、マナタップは面白くないんだよね。サクる、ディスカードする、二枚以上を重ねる、のはなぜか面白い、というか身体感触がよい。なんでだろー。移動して、ディスカードパイルにポイっとまとめられる感覚がいいのかな。整列してあるものをパイルにポイッと放り込める快楽ってのはある。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 23
遊戯王とかバディファイトとかやってて思った(たぶんWIXOSSもそう)。DMに戻るとプレイ感の重たさにうっとなる。
カードのプレイにワンクッション挟むせいで身体快楽に直結しない感覚。マナタップはリソース管理のシステムとしては秀逸だけど、「管理する」側面が強くなりすぎるんだろうね。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 23
- 盤面展開がライトで劇的(たくさん出してたくさん流れる)なTCGが昨今のトレンドになりつつあり、これらのスピーディーなゲーム展開を経験してくると、マナタップのプレイ感でさえときおり重く感じてしまうことがあります。
- DMに始まり王道のリソースシステムとしてD-0やらZ/Xやらと一時代を築いたマナタップシステムですが、バディファイトやWIXOSSですでに採用されているように、「まとめてポイッ」ぐらいライトなコスト支払いが今後の主流になっていくのではないかなーという気がします。
部族は普遍的なテーマになった
ミノタウルスやら《乗騎ペガサス》での人間やら、部族主体でないテーロスでも部族参照するカードが2~3枚あって、これはギリシャ神話のフレイバーから導出されたトップダウンのデザインだと思ってたけど、微妙に違うんだなあということに気づいた。
というのも新世界秩序があるからだ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
新世界秩序によってカードの複雑性は一種のリソースと見なされ、レアリティごとに総和が設定・配分されるようになったわけだけど、そうなると授与のように単独で複雑性の高いカードをコモンに配置すると、複雑性を差し引きゼロにするためにはより単純なカードをより多くコモンに配置しないといけない。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
より単純なカードというのは要するにバニラだ(含むフレンチバニラ)。コモンに授与を入れたら同じだけバニラも増やさなくてはいけない。
バニラはシナジーをいっさい発生しないため、リミテッドで構築を誘導しない。バニラが増えるとリミテッドが簡素化する。
で、ここで部族が出てくる。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
実はバニラにも唯一与えられているテキストがある。それが何かというとずばりクリーチャータイプ、つまり部族だ。部族だけが効果を持たないバニラとシナジーを作る。部族は効果のON/OFF参照が明確なので、新世界秩序的にも複雑性を増加させることなくセットに組み込むことができる。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
だから新世界秩序以降、部族テーマはセットのテーマと一切関係なく採用される「常盤木なテーマ」とでもいうべきものになったのだと思う。今後どんなテーマのエキスパンションにも、リミテッドの環境デザインのために小規模な部族テーマが入りうる。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
- テーロス発売前後のツイート ですね。
「部族がバニラにシナジーを与え、単純さと戦術性を両立させる」という考えですが、これは新規参入者が手にとるスターターデッキは部族デッキにするのがよいとも言えるかもしれないです。
最初のスターターデッキが「ペガサスの部族デッキ」だったコロッサス・オーダーはそのあたりを意識したんじゃないでしょうか。ゲーム自体の敷居の高さはともかく……。
縦から横への転換によって変化するプレイヤーの体験
ニクスへの旅、新規キーワード奮励が誕生するまでのあらましを見る。なるほどなあ……ほんとにスバラシイなあ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
自分も去年からずっと第三セットの新規キーワードがどんなになるかなんとなく予想していて、自分はたぶん最大サイズに絡む能力になるんじゃないかなーと思ってた。というのもテーロスのテーマ(英雄・神々・怪物)がほぼ巨大化戦略だったから。英雄的も授与も怪物化/貢納もすべて戦線を縦に伸ばす能力
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
で、ここにきて出たのが奮励、すなわち戦線を横に伸ばすのをフォローする能力。要するにこれまでのテーロスの盤面戦略が縦への増強一辺倒だったから、こんどは横にならべる戦略もつくれるようになったよ、ということだよね。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
自分は前回までの流れを踏まえた縦の方向の発展ばかり予想していたけど、たしかに縦一辺倒だとプレイ感が均質化して飽きてしまいやすいもんなあ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
で、ニクスへの旅のテーマは神々(エンチャント生物)vs定命のもの(英雄と怪物)ということになってて、これってつまり授与をつかった縦に拡大する戦略vs奮励をつかった横に拡大する戦略、という対立も表現されているんだよね。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
たしかに授与を重ねてつくられた超ファッティ生物というのは神々のしもべのように手強くて簡単には倒せないイメージをプレイヤーにあたえるし、横にならべる小粒なウィニー生物たちはそんな超越的な存在に果敢に立ちむかうちっぽけな定命の人びとの軍勢のイメージをプレイヤーにあたえる。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
ゲームを通してプレイヤーが受けとるイメージ、体験、美的感覚がバックグラウンドのフレイバーときちんと連結しているんだよね、MTGは。このあたりの感性学的デザインまでふくめて本当にすばらしいなあ……という感じ。もうほんとに感服しました。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
- 言及している奮励の誕生に関するコラムはこれです。
- 最近のMTGは、思考遊戯としての楽しさだけでなくゲーム体験そのものの楽しさも同列に扱っているのがよくわかります。特に顕著なのがプレリリース近辺で配布されるキット(武器素材集めやチャレンジ・デッキやらガラク狩りやら)ですね。
- 新世界秩序以降、カードは単なるゲームの駒ではなく、MTGが提供しているのはこの世界の体感そのものなのだという公式側の意思を明確に感じます。
一位の席はひとつだけしか提供できませんが、最高の体験はプレイヤーひとりひとりに対して提供できます。特にカジュアルなゲームでは、体験の完成度に比重をおいたほうがプレイヤーの満足度は高いわけです。 - 国内でこのようなフレイバー体験を含めたカードデザインをいちばん明確にしているのはバディファイトでしょうね。そういう意味で自分がいまいちばんワクワクするカードゲームです。
先手後手の差は今でもドロースキップ1枚分なのか?
厳密に測ったわけではないけれど、#バディファイト では自分は後手ほうが勝率いい。先手だと必殺技ぶっぱに勝ち筋が集約されがちな感じ。それぐらい手札1枚のアド差がデカい。先に1発殴れるよりも、先手のサイズを見て展開を調整できる応手のリターンのほうが大きいのかな。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
それで思ったのは、MTGやDMやその他DMクローンのようにマナ・システム(毎ターン開始時に前ターン使用したリソースが全部もどってくるコスト体系)を採用しないTCGだと、必ずしも先手優位にはならないんじゃないかということ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
とくに攻撃側が攻撃対象を選べるハント型戦闘システムだと、先手の展開を見てサイズを調整できる後手のリターンは意外と大きい。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
というかMTGやDMのシステムが極端に先手優位すぎるんだろうなーとMTGの試合を見て思ったのだった。先手後手でほんとに受け攻めがきれいにくるりと反転してる。たぶんこれは召喚酔い(受け手側が即反転攻勢できない)とマナ・システム(タップアウトによる受け手のサンドバック化)があるから。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
つまり召喚酔いもマナ・システムも採用しないTCG(前ターン出された相手のアタッカーを即座に殴り返せる生物の展開+コンバットトリックを追加で撃てるコスト体系)ならば、先手後手の優位差についてはかなり厳密に点検する余地があるんだろーなーと思った。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
- バディファイトつながりで こんなことも思いました。
先手後手の差は召喚酔いとコスト体系だけでだいぶん違いが出ると感じました。
スピーディーでスイープ性の高い最近のTCGにあって、「先手後手差はドロー1回分」というのはもう慣例としては通用しないような気がします。
除去耐性より自己蘇生のほうが面白い
ドロンゴーのデザインは面白い。DMに限らず今のTCGトレンドは「動くゲーム」ボードへの干渉が多量=更地になりやすい殲滅戦。そんな環境で中低速生物を生存させようと思ったら道は少ない。除去耐性をつけるか、自己蘇生をつけるか(エターナルΩ)、cipやpigをつけるか(シールドゴー)
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 6月 20
で、自分は呪禁みたいな除去耐性を与えるくらいなら、絶対ガルドニクスやドロンゴーみたいな自己蘇生を与えた方が面白いと感じる。
前者はカードの流れを止め膠着戦を生むが、後者は場が動きカードが回るから。結果は同じでも、残り続けるのと行って戻ってくるのでは「動きの楽しみ」が違う
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 6月 20
ただ自己蘇生には問題があって、ガーフィールド博士がいう「繰り返しのゲーム」を生んでしまう。同じカードへの対処を何回も迫られるストレスと飽き(エターナルΩ最大の難点だった)。
ドロンゴーは「蘇生を自身に限らない」「手札次第」で「繰り返しになりにくい自己蘇生」としてデザインされてる
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 6月 20
除去まみれの殲滅戦環境で生物をどう活かすかという問題に早くからブチ当たったのがたぶん遊戯王。だからか遊戯王のストラク看板は半分が自己蘇生持ちな自己蘇生天国。
しかし今その遊戯王で、逆に耐性持ち・無効効果持ちといった「動きを止める」効果が増えている(青眼銀龍)のはおもしろいかも。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 6月 20
- 言及しているのが青眼ストラクチャーなので、一年以上前のツイートですね。とはいえ基本的な考えはあんまり変わってないです。TCGは「実体のゲーム」なので、実物のカードにいっぱい触って動かせるほうが面白い。
- この後に登場したバディファイトのソウルガードなんかは本当にすばらしくて、機能は除去耐性なんですがきちんとカードの移動を伴っており、相手からしてもソウルを潰してく前進感がある。呪禁や被覆ではなくこれが第一弾から常盤木キーワードになっているあたり、バディファイトのゲームデザイナーのデザインセンスのすさまじさを感じずにはいられません。
バディファイトageな内容が多いですが、これは自分が2014年に発売したTCGのなかでバディファイトしかやってないからですね。
WIXOSSやレベルネオやハイキューバボカもプレイしてればいろいろ言及できたと思うんですが。もっと勉強しときます。
あと完全に余談ですが、最近ペンタブ買ったのでちまちまお絵かきの練習をしています。
ひどいお遊び絵ですが……。
これはニクスへの旅プレリのやつですが、こんな感じで文章がやたら長くて読みにくい過去記事にもちょいちょい画像を入れてみやすくできたらな……と思っています。思っているだけで……終わるかもしれませんが……。
そんな感じです。
【MTG】コンスピラシードラフト大会に行ってきたよ
参加してきました。
だいたいピックに1時間、構築に20分、その後の四人対戦×2はどちらも1時間とかからず終了。だいたい3時間で一回し。
想像以上のアグロ環境で、盤面がグダることもなくかなりサクサクとプレイできた。ていうか二回戦じゃぜんぜん物足りん!
以下かんたんなレポです。
(カード画像は例によってWizards公式サイトのカードギャラリーから引用)
ピック
1stパック初手はレア《永遠王、ブレイゴ》を見つつも《剣を鋤に》一択。
3手目に《硫黄の流弾》が流れてくるわかりやすいシグナルでそのまま赤へ。
相方を緑と白のどっちにするか悩みながらピックしていくと、5手目に《黎明をもたらす者、レイヤ》、終盤に《ボールドウィアの威嚇者》なんかが流れてきてそのまま重量級の赤白へ突入。
二巡目は取るものがなく《狂気の祭壇》をしぶしぶピックするよーな立ち上がりだったけども、3手目ぐらいに《玉座の災い魔》が流れてきて有頂天。 三巡目には《バサンドラ》まで拾える。そして《硫黄の流弾》は気づけば3枚!
この重量打線を活かそうと《孔の歩哨》《燃えがらの壁》《ブレイゴの名代》みたいなディフェンシブなカードを優先的にピックし、防衛でしのいでファッティドーン、みたいな教科書どおりのアーキタイプを目指していった。
このときは多人数戦=グダる=重量ボムで突破ゲーという認識があったので、この戦略はそれなりにいい選択なんじゃないかという感触があった。
あと1巡目は策略やドラフト介入アーティファクトを全然見なくて、あれこんなもんなの? 思っていたよりぜんぜん混沌としてないじゃーんと肩透かし感を味わっていたところ、上家が《ブレイゴの好意》《ムッツィオの準備》を始めとする策略を早いうちから根こそぎかき集めていたことが対戦時に判明する。
これってつまり、1巡目の色選択を保留しながら後の強力なアーキタイプ構築を指向できるわけで……な、なんてクレバーな選択なんだ!
恥ずかしながらぜんぜん自分の頭の中になかった戦略だったので素直に驚いた。
最終的にドラフト介入ファクトもちまちま出てたけど、ピックする順目が遅いだけで効果がほとんどなくなるカードも多くって、今回の大会ではそこまでのインパクトはなかったかな。《取引仲介機》なんかも相手の欲しいカードどころか色もはっきりわからない中での交渉なのでまずまともなトレードにはならなかった。
ただ、《歯車式足跡追い》だけは別。
このカードがピックされてから対戦するまでの間だけで、見ず知らずのプレイヤーの名前があっという間に参加者中に浸透したのは面白かった。
自分がピックした介入カードは《好都合な宣言》と《霊気探知機》(《気高き院僧》記録)の二枚だけ。どちらも5~6手目くらいにピック。
あたりまえだけど、《好都合な宣言》はデッキに入る17枚め18枚めのカードをピックするくらいなら絶対こっちのほうがいいよね。
構築
そんなこんな最終的にできたデッキがこちら。
RW Angel and dragons with defender
- 16 Creatures
《ボールドウィアの威嚇者》
《玉座の災い魔》
《議会の守衛》
《戦いの熾天使、バサンドラ》
《カーストーディの従者》
《背信のオーガ》
2*《孔の歩哨》
2*《ブレイゴの名代》
《銀筋毛の狐》
《松明の悪鬼》
2*《燃えがらの壁》
2*《気高き院僧》
- 5 Spells
《剣を鋤に》
《義務の制約》
3*《硫黄の流弾》
- 14 Lands
《ミラディンの核》
7*《山》6《平地》
22枚め以降のカード:
・《黎明をもたらす者レイヤ》(威嚇者と迷う)
・《霊気探知機》(《気高き院僧》指定。威嚇者、守衛と迷う)
・3枚めの《燃えがらの壁》
(軽重の役割がもっとはっきり別れた構築にすべきか迷う。守衛・従者・威嚇者を抜いて土地・壁・レイヤを入れるか迷う)
・《走り回るトカゲ》《グレンゾの殺し屋》《トカゲ人間の兵士》《魂の目覚め》
(火力もあるし防衛パッケージ全抜きして軽めのアグロに寄せるか迷う)
・《狂気の祭壇》
・2枚めの《議会の守衛》
除去呪文5枚で後は壁&ファッティという 実に割り切ったデッキ。なんか普段の感覚だとすげー強そうに見えるレシピ。
あ、けっきょくレイヤは入りませんでした……。
というかピック時にはうろおぼえの記憶でてっきり7マナぐらいだと思っていたので、構築時にあらためてマナコストを見てびっくりした。さすがに出したターンに仕事しない9マナ4/6はいくらグダりそうとはいえ間に合いそうにないよ。
おなじく35枚デッキを組む上家のひとに計算してもらったところ、40枚デッキでの土地17枚=35枚デッキでの土地15枚らしいとのこと(厳密には17.1枚ぶん程度ですこし多い)。
平地サイクリングの《気高き院僧》2枚とマナ加速の《背信のオーガ》が入っているのを考えて14枚に。ただこれは失敗だった。
《議会の守衛》はまったくの未知数だったのでお試し的に、同じく《カーストーディ》も効果は確定しないものの飛行戦線がちょっと頼りなかったので入れた。が、このどっちかはもうすこし小回りの効く《走り回るトカゲ》にするべきだった。
後述するけど、コンスピ対戦環境だと手札が意外と減らなくて、重いカードが手札でかさばって動きがぎこちなくなるシーンが多かった。
そんなこんな構築のあれこれありまして……
いざ対戦
いざ バトルロワイヤル。
一試合目。
vs
・黒青策謀《感染性の恐怖》無双
・緑白ミッドレンジ
・緑白黒ミッドレンジ
《ブレイゴの好意》《ブレイゴの好意》《ムッツィオの準備》《秘密の召喚》
4枚の秘策の指定を受けて、2マナ3/3で後続を呼んでくる超英雄《感染性の恐怖》4体に全員仲良く沈められました。
6ターンか7ターン目で3人死亡という超スピードで手札のドラゴンが泣いている。
どうにか《感染性》を潰そうと相打ちの壁を用意しても、ブロッカーのないプレイヤーを殴りにいかれると止めようがない。こっちのライフがモリモリ減るのをただ黙って見ているだけであっちゅう間に死亡。残ライフ差で3位タイ、上位卓にのこれず。
しょうじき《感染性の恐怖》なんて自分はほとんどプレイアブルだと思っていなかったので、こういう見事な戦略勝ちを見せつけられると感嘆するしかない。
全員まとめて同時に殺せるならヘイトなんて関係ないのである。《感染性》二体に並ばれた段階で3vs1の構図を提案するべきだったが、どちらにしろ他は緑白だったので《感染性》の除去は困難だっただろう。
自分だけうまく二位抜けできるかも、と手札の《硫黄の流弾》を出し惜しみしてたのがあかんかった。おまえ! なに色気出してんだよ!!
このへんの小物的思考ほんと恥ずかしいっす……。反省っす……。
そんなこんなで下位卓へスライド、二試合目。
vs
・青黒《一石二鳥》コントロール
・青白《順風》飛行
・緑白黒ミッドレンジ
さきほどの凄絶な感染劇で仲良くいっしょに落ちた緑白黒ミッドレンジの人と友情がめばえる。この試合では協調路線を組むことになった。《義務の制約》をつけてあげて10/10のアルティメット・シイングを誕生させたり、協議でマナスクリューを助けてもらったり。
相手は相手で青どうしのタッグ。飛行や土地渡りに殴られみるみるライフが落ち込む。
全体除去のあと、どうにか《バサンドラ》を出してこっちの盤面は一安心、というところで降りそそいでくる二倍《暴君の選択》!
まず4点ライフが失われ、ライフが危険水域になったプレイヤーがこんどはsacを選ぶのでバサンドラもさようなら。2マナでどんだけ場を荒らしていくねん!
しまいに《吸魂》二連発を食らってしまい、最終的に自分はどうがんばっても退場するしかない状況に。手札の除去をぜんぶ吐き出して協調相手を勝たせてあげたかったが、手数が足りずにけっきょくあぼーん。ここでも3位。
3位+3位で6位という結果に。とほほ。
一試合目も二試合目も知らん角度から突然わからん殺しされたみたいな唐突なゲームエンドで「え、これで終わり?」という喪失感がすさまじかった。黒は奇襲力ありすぎだろ!
にしても廃位はほんとによくできてたと思う。完璧なバランサー。全員のライフが均一に減少してすこしずつ危険領域に入っていく感じがヒリヒリしてて面白い。誘導されてる感じがしない完璧なゲームガイド。さりげないアフォードで攻撃先をめぐる思考時間を短縮してくれる。
今回自分が組めたデッキは普通のリミテッドならかなり強い部類に入ると思うけど、どこまでいっても普通のリミテッドの普通のフェアデッキの強さでしかなかったということなんだろうなあ。ほんとコンスピラシーの環境は魔窟だぜ。
とにかく二試合ではぜんぜん物足りなかった。もっとたくさん対戦したかったなあ。
環境の印象
というわけでさいごにコンスピ多人数戦の雑感。
・黒が実は火力の色
コンスピの黒コモンには《感染性の恐怖》《吸魂》《暴君の選択》《要塞の規律》と対戦相手総ライフルーズが実はどっさりある。
多人数戦は基本的に山を平らにならすように全員のライフを均等に調整していく=全員が平等に危険水域に突っ込んでいくわけで、そこで消耗した敵全員を突然まとめて刈りとれる全体火力の優位性ったらなかった。そのうえコンスピには突出したライフを戒める廃位まであるわけで、その兆候はますます強くなってる。
いきなり全員まとめて同時に殺せるならヘイトなんて関係ないのである。
それがいちばん強い戦略だとは思わないけど、1位をいちばんとりやすい戦略はたぶん黒の全体火力での奇襲なんじゃないかなあと思った。
・意外と早いアグロな環境
二回連続で黒にまとめて始末されるという特殊な試合が続いたせいかもしれないけど、とにかく意外とゲームエンドまで展開が早かった印象が強い。7マナの《威嚇者》とか一回も出せかった。
土地渡りなどの回避能力がいつも以上に多彩で、それに廃位が絡んで一発一発のパンチが重たく感じる。そんなにコンバットしてる感じはないのにいつのまにかライフがレッドゾーンで生殺与奪権を気づけば握られてたりする(そして黒赤の火力が全部まとめてもっていく)。
特に自分ひとりだけブロッカー立てられなかったら3人に殴られる可能性があるわけで、低マナ域の戦線確保はいつも以上に重要に思った。
・単体除去は交渉の道具
あたりまえだけど、盤面の脅威の量が単純に三倍なので単体除去ではすべてをさばききれない。
ふだんのリミテのように最大利率を求めて手札に除去を握りしめたまま本体テイクしてると、たぶん思ってた以上にライフレースに間に合わない。
多人数戦では、単体除去はむしろ交渉の道具として積極的にちらつかせないともったいない。土地渡りに殴られているだれかを助けてあげたり。それで助けた相手が誰か一人にトドメを刺せるってときに自分を見逃してもらうようにすると。トドメ刺す相手の選択に決め手なんてほとんどないので、そういう小さな恩だけで意外と命を救ってもらえたりする。
・思ったよりも手札が減らない
緑白が相手にいると協議のおかげで思ったよりも手札が減らない。なので長期戦指向で重いカードを詰め込んでも手札でだぶつき、軽い生物がテンポよく入った相手にリズムよく展開されてボコされることも少なくない。やっとファッティが出せたころにはライフはすでにレッドゾーンで生殺与奪権を……そこを火力……以下略。
なのでマナカーブが埋まるからとハンパな重さの生物をとるくらいなら多重キッカーのように小回りの効くカードを優先してとったほうがよいように思った。
・策略は初手でもおかしくない
個人的にいくつかの策略、たとえば上であげた《ムッツィオの準備》《ブレイゴの好意》《秘密の召喚》なんかは二巡目ぐらいまでなら初手でとっても別におかしくないカードだと感じた。
ハマった時のリターンがバカでかく、とりあえずでピックしといても100%デッキに入るのが確約されている。
要するに、策略はゼロリスクでハイリターンなコンボパーツだった。
コンボの基軸を早いうちに優先して抑えておくことで、以降のドラフトで極端なアーキタイプピックを強行できる選択権を自分だけ持てる。早いうちに集められれば集められるほどいい。
コモンならまず2枚~3枚は同名カードをピックするチャンスがあるけど、もし同名カードをほとんど集められなかったとしても、たとえばデッキの中の3マナ2/2飛行を3マナ3/3飛行に書き 換えられるだけでも十分な仕事なんじゃないかなあ。
デッキのなかで一番投資効率のいいカードを選択的して強化できるわけで、この場合だと《ブレイゴの好意》は二回に分けて3マナ3/3飛行をピックしているのと同じ。
二巡目中盤までなら「18番目ぐらいにデッキに入るカード」をピックするより策略をピックしたほうが絶対有用な気がした。こっちは絶対デッキに入るうえに換えがきかないし。
というわけで、tenkoのドラフトレポでございました。
つーかほんとにめちゃくちゃおもしろかったっす。二試合じゃものたりない。
定期供給されるといいなあ。
こういうカジュアルイベントをちゃんと提供してくれるショップにも感謝することしきりです。
そんな感じでどっとはらい。
関連記事
【MTG】ニクスへの旅プレリ、二回目参加したら最強プールだったよ
前回に引きつづきJOUのプレリリース・パーティ、二日目昼の部に参加してきました。
参加人数20名ぐらい、13時スタートの18時終了。
基本的な情報は初日の記事がくわしいです。
リンクはこちら:
今回もカード画像は公式カードリストより。カード名変換辞書はWizdom Guild様より。
いつもありがとうございます。
今回は素直にビートを狙って白で参加。
JOUのプール的には緑でもよかったけど、ブロック最後のプレリだしせっかくだからテーロス独自のギミックの入ったプロモを使いたかった。
今回も白緑が人気で赤あまり。
着席のち開封(あいかわらず弁当箱のシールがカリカリあけにくい)。
カードプール
(各色、個人的にデッキに入れたい順。メインデッキに入れたくないカードは薄字にしてある。)
白 (16+多色3枚)
《黎明運びの戦車兵/Dawnbringer Charioteers(JOU)》 Promo
《黎明運びの戦車兵/Dawnbringer Charioteers(JOU)》 Rare
《密集軍の指揮者/Phalanx Leader(THS)》
《オレスコスの速爪/Oreskos Swiftclaw(JOU)》
《採石場の巨人/Quarry Colossus(JOU)》
《散兵の精鋭/Elite Skirmisher(BNG)》
《アクロスの猛犬/Akroan Mastiff(JOU)》
《石識の防衛者/Stonewise Fortifier(JOU)》
《レオニンの偶像破壊者/Leonin Iconoclast(JOU)》
《収穫守りのアルセイド/Harvestguard Alseids(JOU)》
《セテッサの戦神官/Setessan Battle Priest(THS)》
《ヘリオッドの指図/Dictate of Heliod(JOU)》 Rare
《復仇/Reprisal(JOU)》
《アジャニの存在/Ajani's Presence(JOU)》
《戦識の武勇/Battlewise Valor(THS)》
《定命の者の熱意/Mortal's Ardor(BNG)》
《異端の輝き/Glare of Heresy(THS)》
2*《抑圧的な光線/Oppressive Rays(JOU)》
《活力の泉/Font of Vigor(JOU)》
青 (12+多色2枚)
《トロモクラティス/Tromokratis(BNG)》 Rare
《牙海岸のセイレーン/Siren of the Fanged Coast(BNG)》
2*《擬態するセイレーン/Cloaked Siren(JOU)》
《スフィンクスの信奉者/Sphinx's Disciple(BNG)》
《深海の催眠術師/Deepwater Hypnotist(BNG)》
《タッサの貪り食い/Thassa's Devourer(JOU)》
《記憶の壁/Mnemonic Wall(C13)》
《トリトンの岸忍び/Triton Shorestalker(JOU)》
《神狩りの大ダコ/Godhunter Octopus(JOU)》
《無効/Annul(THS)》
《キオーラの放逐/Kiora's Dismissal(JOU)》
《永遠の罠/Eternity Snare(TSP)》
《撤回命令/Countermand(JOU)》
《一過性の知力/Evanescent Intellect(BNG)》
黒 (13+多色3枚)
2*《ファリカに選ばれし者/Pharika's Chosen(JOU)》
《厳かな守護者/Grim Guardian(JOU)》
《洞窟のランパード/Cavern Lampad(THS)》
《アスフォデルの放浪者/Asphodel Wanderer(THS)》
《見捨てられし流れ者/Forsaken Drifters(BNG)》
《悪魔の皮のミノタウルス/Felhide Minotaur(THS)》
《蘇りし歓楽者/Returned Reveler(JOU)》
2*《夢の饗宴/Feast of Dreams(JOU)》
《災いの印/Scourgemark(THS)》
《骨読み/Read the Bones(THS)》
《忌まわしい変身/Grisly Transformation(BNG)》
赤 (12+多色1枚)
《不機嫌なサイクロプス/Ill-Tempered Cyclops(THS)》
《ミノタウルスの頭蓋断ち/Minotaur Skullcleaver(THS)》
《印章持ちのスキンク/Sigiled Skink(JOU)》
《暴食するサイクロプス/Gluttonous Cyclops(JOU)》
《永遠憤怒のサイクロプス/Cyclops of Eternal Fury(JOU)》
《稲妻の一撃/Lightning Strike(THS)》
《統率の取れた突撃/Coordinated Assault(THS)》
《群衆の決起/Rouse the Mob(JOU)》
《火花の衝撃/Spark Jolt(THS)》
《難題への挑戦/Rise to the Challenge(BNG)》
《落星/Starfall(JOU)》
《知識と力/Knowledge and Power(JOU)》
《稲妻の髪飾り/Lightning Diadem(JOU)》
緑 (18+多色2枚)
《トガリトゲ/Spirespine(JOU)》
《黄金の雌鹿/Golden Hind(JOU)》
《ネシアンの猟区管理者/Nessian Game Warden(JOU)》
《貪欲なるレウクロッタ/Ravenous Leucrocota(JOU)》
《ネシアンの狩猟者/Nessian Courser(THS)》
《名高い織り手/Renowned Weaver(JOU)》
《樫心のドライアド/Oakheart Dryads(JOU)》
《ケンタウルスの武芸者/Swordwise Centaur(BNG)》
《彼方の工作員/Agent of Horizons(THS)》
《巨体の狐/Vulpine Goliath(THS)》
《狼育ち/Raised by Wolves(BNG)》
《残忍な発動/Feral Invocation(THS)》
《塵への回帰/Consign to Dust(JOU)》
《古代への衰退/Fade into Antiquity(THS)》
《豊穣の泉/Font of Fertility(JOU)》
《ハイドラの血/Aspect of Hydra(BNG)》
《神々との融和/Commune with the Gods(THS)》
《クルフィックスの洞察力/Kruphix's Insight(JOU)》
多色
《メレティスのダクソス/Daxos of Meletis(THS)》 Rare
《通行の神、エイスリオス/Athreos, God of Passage(JOU)》 M-Rare
《クラグマの戦呼び/Kragma Warcaller(THS)》
《ファリカの癒し人/Pharika's Mender(THS)》
《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix(THS)》 Rare
無色
《乳白色の一角獣/Opaline Unicorn(THS)》
《こそ泥の兜/Prowler's Helm(THS)》
レアが
最初に開けたプロモ入り封入操作パックから《ヘリオッドの指図》がいきなりこんにちわ、続けてふたつめのパックからこぼれたのが《戦車兵》通常verでおもわず笑ってしまう。で最後が《エイスリオス》。
旧パックに向かうにつれて尻すぼみしていくが、レアの感触はかなりよい。
ていうかこいつら、プレリでばっかりよく会うな!
(azpainterでしこしこ描きました。)
この段階ではまだ色分けしただけで、各色のプールの詳細はまだはっきりとしていなかった。
色分けしたカードをさらにマナ域順にソートして、おおざっぱな枚数とマナカーブの凹凸を確認する。
まず一ケタ枚数の色がないかを見る。そういう色はメイン投入はそうとう難しいので確認後タッチ投入カードだけを抜き出すが、今回はどれも枚数は安定しているようだった。
次にそれぞれのマナ域のてっぺんとおしりをみて、極端にマナ域のかたよった色がないかをみていく。
たとえば黒はソートのてっぺんが《洞窟のランパード》で5マナ以上がまったくからっぽだな、とか、反対に青はソートが上から7マナ・6・5・5・5・5で重いのは充実してるな、あっでも3マナ域がぜんぜんないな、とかざっと見ていく。
これだけで青黒の組み合わせは互いの欠点をおぎないあえるいい関係にあることがわかる。
そんな感じできれいに整っている、極端に軽い、極端に重い、中央空洞の4パターンに分類していく。「きれいに整っている」が2つあればまずその二色でデッキの粗型を組みにいくが、そうできない場合は基本的に前2つと後ろ2つの組みあわせをみていく。
今回は白・緑がバランスよし、青・赤が中央空洞、黒が極端に軽い、だった。
というわけで白緑にあたりをつけ、まずは白の束をとりだして卓上にならべる。
えっと……こんなのほんとうにもらっていいの?
2枚の《黎明運びの戦車兵》に《ヘリオッドの指図》というパワーレアは言わずもがな。
戦線を構築するベースカードも4マナ以下がしっかり揃い、重量級の《採石場の巨人》、おまけに環境でも最強レベルのインスタント除去《復仇》に優秀なサイド《異端の輝き》まであっていたれりつくせり。
白をやるうえで自分のほしかったものが綺麗にあつめられてるうえに、かゆいところにまで手がとどいている感じだ。
手なりにならべただけでデッキになるようなカードが白だけですでに15枚あって、なんだか昨日のプールとの落差にちょっとついていけなくなる。当たりのシールドってこんな感じなの? ぼくこんなのはじめてなんだけど……。
3マナ域だけちょっとへこんでいるのと、英雄的を誘発させるスペルがやや心許ないので、これをカバーできる二色目が求められていることがわかった。
次に緑を手にとり、下地になっている白のマナカーブのうえにしゃかしゃか配置していく。デッキに入るレベルのカードをぶっこめるだけぶっこんで粗型をつくる。
GW Heroic Beat base cards
19 Creatures《名高い織り手/Renowned Weaver(JOU)》
《密集軍の指揮者/Phalanx Leader(THS)》
《黄金の雌鹿/Golden Hind(JOU)》
《ケンタウルスの武芸者/Swordwise Centaur(BNG)》
《オレスコスの速爪/Oreskos Swiftclaw(JOU)》
《石識の防衛者/Stonewise Fortifier(JOU)》
《トガリトゲ/Spirespine(JOU)》
《ネシアンの狩猟者/Nessian Courser(THS)》
《散兵の精鋭/Elite Skirmisher(BNG)》
《収穫守りのアルセイド/Harvestguard Alseids(JOU)》
《樫心のドライアド/Oakheart Dryads(JOU)》
2*《黎明運びの戦車兵/Dawnbringer Charioteers(JOU)》
《貪欲なるレウクロッタ/Ravenous Leucrocota(JOU)》
《アクロスの猛犬/Akroan Mastiff(JOU)》
《レオニンの偶像破壊者/Leonin Iconoclast(JOU)》
《ネシアンの猟区管理者/Nessian Game Warden(JOU)》
《巨体の狐/Vulpine Goliath(THS)》
《採石場の巨人/Quarry Colossus(JOU)》
12 Spells《豊穣の泉/Font of Fertility(JOU)》
《アジャニの存在/Ajani's Presence(JOU)》
《定命の者の熱意/Mortal's Ardor(BNG)》
《ハイドラの血/Aspect of Hydra(BNG)》
《復仇/Reprisal(JOU)》
《戦識の武勇/Battlewise Valor(THS)》
《こそ泥の兜/Prowler's Helm(THS)》
《神々との融和/Commune with the Gods(THS)》
《残忍な発動/Feral Invocation(THS)》
《塵への回帰/Consign to Dust(JOU)》
《古代への衰退/Fade into Antiquity(THS)》
《狼育ち/Raised by Wolves(BNG)》
17 Lands《森》《平地》
す、すげー入るんだけど。なにこれ。土地ぬきで31枚入るんだけど。
3マナから4マナ域がパンパンですし詰め状態。
おまけに《巨体の狐》《採石場の巨人》《豊穣の泉》《黄金の牡鹿》《こそ泥の兜》といった細かい除去の入った相手にも合わせられるランプ恐竜パッケージまでそろっている。
重いカードと《こそ泥の兜》の扱いはちょっと迷ったが、とりあえずメインボードは白の英雄的誘発を重視して、緑の濃いカードを抜いて枚数調整していく。
できあがったのがこちら。
GW Heroic Beat
16 Creatures
《密集軍の指揮者/Phalanx Leader(THS)》
《黄金の雌鹿/Golden Hind(JOU)》
《オレスコスの速爪/Oreskos Swiftclaw(JOU)》
《石識の防衛者/Stonewise Fortifier(JOU)》
《トガリトゲ/Spirespine(JOU)》
《散兵の精鋭/Elite Skirmisher(BNG)》
《ネシアンの狩猟者/Nessian Courser(THS)》
《収穫守りのアルセイド/Harvestguard Alseids(JOU)》
《樫心のドライアド/Oakheart Dryads(JOU)》
2*《黎明運びの戦車兵/Dawnbringer Charioteers(JOU)》
《貪欲なるレウクロッタ/Ravenous Leucrocota(JOU)》
《アクロスの猛犬/Akroan Mastiff(JOU)》
《レオニンの偶像破壊者/Leonin Iconoclast(JOU)》
《ネシアンの猟区管理者/Nessian Game Warden(JOU)》
《採石場の巨人/Quarry Colossus(JOU)》
7 Spells
《アジャニの存在/Ajani's Presence(JOU)》
《定命の者の熱意/Mortal's Ardor(BNG)》
《復仇/Reprisal(JOU)》
《戦識の武勇/Battlewise Valor(THS)》
《残忍な発動/Feral Invocation(THS)》
《狼育ち/Raised by Wolves(BNG)》
《ヘリオッドの指図/Dictate of Heliod(JOU)》
17 Lands
10*《平地》 7*《森》
24枚め以降のカード:
対速攻&飛行
《名高い織り手/Renowned Weaver(JOU)》
対黒《破滅喚起の巨人》
《豊穣の泉/Font of Fertility(JOU)》《巨体の狐/Vulpine Goliath(THS)》
《塵への回帰/Consign to Dust(JOU)》《古代への衰退/Fade into Antiquity(THS)》
《こそ泥の兜/Prowler's Helm(THS)》
対白
《異端の輝き/Glare of Heresy(THS)》
なんか手なりで組んでほぼ完成形。誰がやってもこのプールならこんなのを組むでしょうという感じ。もうリスト見ただけで強いわ。
昨日の苦闘がウソのように開始数分でメインデッキが確定する。なんだこれ。俺がやっているのは本当に昨日とおなじゲームなのか?
時間が余ってしょうがないので他のパターンも試せるだけためしていくが、基本的に白絡みは超格上を先手ドブンで沈める赤白以外はどれも緑白の下位互換にしかならなかった。
白抜きもひととおり見てみると、青緑t黒のマナランプ怪物は序盤攻める気のない相手になら通用するかな~という感じだった。
GUb Ramp Dinosaur
16 Creatures
《名高い織り手/Renowned Weaver(JOU)》
《黄金の雌鹿/Golden Hind(JOU)》
《トガリトゲ/Spirespine(JOU)》
《ネシアンの狩猟者/Nessian Courser(THS)》
《樫心のドライアド/Oakheart Dryads(JOU)》
《彼方の工作員/Agent of Horizons(THS)》
《乳白色の一角獣/Opaline Unicorn(THS)》
《貪欲なるレウクロッタ/Ravenous Leucrocota(JOU)》
2*《擬態するセイレーン/Cloaked Siren(JOU)》
《ネシアンの猟区管理者/Nessian Game Warden(JOU)》
《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix(THS)》
《ファリカの癒し人/Pharika's Mender(THS)》
《牙海岸のセイレーン/Siren of the Fanged Coast(BNG)》
《スフィンクスの信奉者/Sphinx's Disciple(BNG)》
《トロモクラティス/Tromokratis(BNG)》
6 Spells
《豊穣の泉/Font of Fertility(JOU)》
《無効/Annul(THS)》
《こそ泥の兜/Prowler's Helm(THS)》
《塵への回帰/Consign to Dust(JOU)》
《骨読み/Read the Bones(THS)》
《狼育ち/Raised by Wolves(BNG)》
18 Lands
10*《森》 7*《島》 1*《沼》
二番目三番目のプールをつかったデッキでさえ、昨日のメインデッキよりもはるかに強そうな仕上がりで泣ける。
とはいえ緑白の範囲内でもランプ恐竜に寄せることはできるわけで、安定性もろもろを考えると実戦でこのプランを使う確率はあまり高くなさそうだった。
そんなこんなで構築時間は終了。
妙なもんでここまで強いプールをもらってしまうと勝つのがあたりまえというかんじで昨日よりはるかに緊張してくる。
いざ対戦卓へ。
結果
一回戦目:黒白星座 ○○
二回戦目:赤白ビート/サイド後青白ビート ×○○
三回戦目:赤緑恐竜 ×○×
四回戦目:白青ビート ××
7位
うわあ
うわああ
うわあああああああああああああああ
ぎゃああああああああああああああああああああ
ぐええええええええええええ
ひげえええええええええええええええばばっばbふぁばbgばhごいじゃjk
負けました……
しかもベスト4にすら残っていないという……
マジックムズカシイネ……。
5敗のうち3つは事故で落としたゲーム(一回はダブマリ)だけど、これだって半分はダブルシンボルの多い事故るデッキを組んでしまったということでもあるし、半分の半分はマリガン判断のミスでもある(のこりの半分の半分はどうしようもない運)。
そして事故がなくとも負けたゲームを分析してみると、赤緑は火力やエンチャント除去を握られたままひとまわり上のサイズに押されつづけ、白青はすこしもたついたところを授与飛行の数回パンチでやられてしまった。
コンバットトリックのワンアクションを挟まないとサイズが出せないという緑白の弱点、テンポのもたつきにていねいに除去を差し込まれて負けた。
完全につかってるプレイヤーの差ですね……。
逆にいえば、このレベルの緑白が相手でも相性のよい戦略をとれれば十分に勝ちの目があるということでもあるわけで、格上のデッキ相手の立ち回り方としてはほんとうに勉強になった(とおもわねばやってられぬ)。
まあそんなこんなで二回目のプレリ参加はかつてないほどの天運にめぐまれつつも、かつてないほど不甲斐ない結果に終わったのでした……。
JOUの印象
最後にプレリで強かったJOUのカードの雑感をちょろちょろっと書いときます。
個人的に強かったカード
これ以外にもいっぱいある、「これからはクリーチャーを横にならべなきゃいけないよ。前みたいに一体にぺたぺたオーラ張りまくって無双とかすんなよ」という露骨なアピールが込められたカードたちなんですけど、プレリ環境だとそこまで戦略が横にシフトした感じはないです。
やっぱりこの環境、授与やらトリックやらで隙をついて重いパンチを相手に2回ほどくらわせてライフを危険水域にもっていき、その後の戦闘でライフを盾に不利なトレードを要求しつづける(相手を守勢に固定しつづける)みたいなのがベタな盤面戦略なので、不意の重いパンチを牽制してくれるカードはやっぱりつよかったです。
あとJOUはけっこう接死が多いので、石識の軽減は見た目以上にだいぶ役立った感があります。
白緑の奮励は小回りが効き、青赤はほとんどオーバーラン。
「1マナ相当の効果なのに追加コスト重くて使いにくそうだなあ」と思っていたんですが実際はその逆で、奮励は状況に合わせて軽く撃つこともできるオーバーランでした。まー強かったです。
地獄の鬼のように強い。相手に撃つことは(あたりまえだけど)ないです。相手フルタップ攻撃にチャンプブロックとあわせて5マナで撃ち、返しに8点食らわせるカード。そして次のターンか次の次のターンに貴様は死ぬ。
貴重なインスタントタイミングで攻守逆転できるカードで、予測したところで対処困難なのがえぐいです。持たれてたらどうしようもないシーンが多い。
3/5飛行って環境に除去できるカードがほとんどないんすけど……。問答無用につよかったです。これにかぎらず《サテュロスの木立ち踊り》とか緑の奮励とかでタフネス5の飛行をオーラ抜きで作られると対処手段がほとんどないです。
見た目より弱かったカード
まあこれは……。
いつぞやのプレリで《大アカシカ》(4マナ2/4バニラ)がだいぶかたかった思い出があり、今回はその上位互換が弱いわきゃあねえ! 地上固めてファッティ出すべ! みたいなプランを考えていたんですが、いや弱かったよ。
JOUで軽い除去が増えたとはいえ、やっぱりこの環境はさばくカードよりも攻めるカードのほうが質量ともに上なので、たんに時間を稼ぐだけの壁+除去の組み合わせでは相手をながしきれずにジリ貧になってしまいやすい感じです。
この環境、除去は攻めるカードとセットで使かったほうがはるかにつよいです。先にライフにプレッシャーをかけにいったもの勝ち。
授与や強化オーラは速攻持ちファッティの生成なわけで、守勢にまわってしまうとこの速攻の部分を自分だけ活用できなくなっちゃうんですよね。授与をフル活用できるのは攻めている側だけ。こういう後ろむきなカードで戦線を構築しようと思うのはダメでした……。
さらばテーロス
さてさて、
これでテーロスブロックシールドとはお別れになるけども、この環境はほんとうに面白かった。
大振りな授与とコンパクトなトリックをめぐる戦闘の駆け引き、除去のすくない環境でファッティをブン回す快感とリスク、押し引きの波の見極めのむずかしさなど、とにかく攻防をめぐるやりとりがかつてないほど濃密でアツイ環境だった。
これほどまでにシールドの環境理解にのめりこんだのもはじめて。
ほんとうにおもしろい環境でした。
次もおもしろいシールド環境だといいなあ。
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【MTG】ニクスへの旅/JOU プレリに行ってきた
2014年4月27日、土曜昼からのニクスへの旅/Journey into Nyxプレリに参加してきました。
参加人数は24人で4回戦。13時スタートの18時終了。
もはや定例となった弁当箱型のコンポーネント形式でパック配布。その色に準じたプロモ&封入操作された特製パック1個入りで、自分が使いたい色、使いたいプロモを選ぶ。くわしくは公式をどうぞ。
『ニクスへの旅』 プレリリース入門|マジック:ザ・ギャザリング
今回は黒を選択。
白or緑のビートダウンカラーが人気だというのは前評判からわかっていたので、自分はそのビートを倒せる除去の多いミッドレンジを組みたかった。JOUの黒は生物が高タフネスで軽い除去も多く、テンポのいいアタッカーさえ確保できれば有利のつく色のよう見えた。
ざっとリストを見たかぎり、コモン授与の消滅・軽い除去の増加・赤の弱体化と今弾ではビート不遇でミッドレンジ有利の環境にふたたび戻ったように思ったのだった。
あと5色のなかでプロモレアが一番おもしろそう、というか新キーワードの星座を一回使ってみたかったというのもある。(以下カード画像はすべて公式カードリストから)
色人気は白=緑>黒>青=赤ぐらいだったように思う。白緑はパック配布が半分くらい終わったところではやくも完売になり、参加登録が遅かったプレイヤーは余った色をなくなく選んでいた。特に白は封入操作パックから白黒エイスリオス/赤白イロアスという高額神が出やすいからしょうがないね。
まあそんなこんなあって着席、のち開封。
カードプール
(例によってメインで使いたくないカードは薄字にしてある)
白 (10+多色2枚)
《乗騎ペガサス/Cavalry Pegasus(DDL)》
《石識の防衛者/Stonewise Fortifier(JOU)》
《警備隊の鷲/Eagle of the Watch(JOU)》
《弁論の幻霊/Eidolon of Rhetoric(JOU)》
《目ざといアルセイド/Observant Alseid(THS)》
《万戦の幻霊/Eidolon of Countless Battles(BNG)》 Rare
《補給線の鶴/Supply-Line Cranes(JOU)》
《定命の者の強情/Mortal Obstinacy(JOU)》
《戦識の武勇/Battlewise Valor(THS)》
《活力の泉/Font of Vigor(JOU)》
《払拭の光/Banishing Light(JOU)》
青 (12+多色1枚)
《トリトンの岸盗人/Triton Shorethief(THS)》
《トリトンの岸忍び/Triton Shorestalker(JOU)》
《ニクス生まれのトリトン/Nyxborn Triton(BNG)》
《雨雲のナイアード/Nimbus Naiad(THS)》
《擬態するセイレーン/Cloaked Siren(JOU)》
《水底の巨人/Benthic Giant(THS)》
《神狩りの大ダコ/Godhunter Octopus(JOU)》
《船団の災い魔/Scourge of Fleets(JOU)》 Rare
《キオーラの放逐/Kiora's Dismissal(JOU)》
《空中隊形/Aerial Formation(JOU)》
《一過性の知力/Evanescent Intellect(BNG)》
《傲慢/Hubris(JOU)》
《反論/Gainsay(THS)》
《解消/Dissolve(THS)》
2*《捕海/Griptide(DKA)》
《撤回命令/Countermand(JOU)》
《タッサの褒賞/Thassa's Bounty(THS)》
黒 (21+多色2枚)
《ファリカに選ばれし者/Pharika's Chosen(JOU)》
2*《蘇りし歓楽者/Returned Reveler(JOU)》
《悪魔の皮の喧嘩屋/Felhide Brawler(BNG)》
《脳蛆/Brain Maggot(JOU)》
《悪魔の皮のミノタウルス/Felhide Minotaur(THS)》
2*《腐敗した大男/Rotted Hulk(JOU)》
《押し潰すヒル/Squelching Leeches(JOU)》
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant(JOU)》 Promo
《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan(BNG)》
《夢の饗宴/Feast of Dreams(JOU)》
《闇への投入/Cast into Darkness(JOU)》
《回帰の泉/Font of Return(JOU)》
《ゴルゴンの血/Aspect of Gorgon(JOU)》
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow(BNG)》
《蘇りし者の儀式/Ritual of the Returned(JOU)》
《死の国の重み/Weight of the Underworld(BNG)》
《鞭の一振り/Lash of the Whip(THS)》
《死の国からの救出/Rescue from the Underworld(THS)》
《エレボスの指図/Dictate of Erebos(JOU)》 Rare
赤 (14+多色2枚)
《イロアスの神官/Priest of Iroas(THS)》
《怒血のシャーマン/Rageblood Shaman(THS)》
《悲しげなミノタウルス/Pensive Minotaur(JOU)》
《不機嫌なサイクロプス/Ill-Tempered Cyclops(THS)》
《双角の連続襲撃/Flurry of Horns(JOU)》
《永遠憤怒のサイクロプス/Cyclops of Eternal Fury(JOU)》
《永遠の炎のタイタン/Titan of Eternal Fire(THS)》 Rare
《火花の衝撃/Spark Jolt(THS)》
《伝書使の素早さ/Messenger's Speed(THS)》
《炎語りの意志/Flamespeaker's Will(JOU)》 Foil
《ドラゴンのマントル/Dragon Mantle(THS)》
《槌の一撃/Fall of the Hammer(BNG)》
《難題への挑戦/Rise to the Challenge(BNG)》
《峰の噴火/Peak Eruption(THS)》
《落星/Starfall(JOU)》
《稲妻の謎/Riddle of Lightning(JOU)》
緑(12+多色2枚)
《名高い織り手/Renowned Weaver(JOU)》
《サテュロスの木立ち踊り/Satyr Grovedancer(JOU)》
《黄金の雌鹿/Golden Hind(JOU)》
《葉冠のドライアド/Leafcrown Dryad(THS)》
《樫心のドライアド/Oakheart Dryads(JOU)》
《フィーリーズ団の精鋭兵/Pheres-Band Tromper(BNG)》
《豊穣の泉/Font of Fertility(JOU)》
《霊気のほころび/Unravel the AEther(BNG)》
《神々との融和/Commune with the Gods(THS)》
《英雄たちの結束/Solidarity of Heroes(JOU)》 Foil
《クルフィックスの洞察力/Kruphix's Insight(JOU)》
《選別の印/Culling Mark(BNG)》
多色
《死の国の歩哨/Sentry of the Underworld(THS)》
《クラグマの戦呼び/Kragma Warcaller(THS)》
《苦悶の神、ファリカ/Pharika, God of Affliction(JOU)》 Rare
《捨て身の抵抗/Desperate Stand(JOU)》
《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix(THS)》 Foil
無色
《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum(BNG)》
《旅行者の護符/Traveler's Amulet(THS)》
出たレアが
最初の封入操作パックでファリカが、次のパックでエレボスの指図が出ておおっとなったが、神々の軍勢、テーロスとくだっていくにつれてどんどん尻すぼみになっていく(最後は永遠の炎のタイタンでフィニッシュ)。色がきれいに散っている。
あとやたらとフォイルが出て、1/2の割合でパックにフォイルが入っていた。レアフォイルとかひさしぶりにあたったぞ。
まあレアにはあまりこだわらずに色分け。途中無色カードだけさらっとチェックしてタッチ多色が組めることを確認する。
この環境は3マナ4マナあたりの戦線確保が特に重要なので、その後はさらにマナ域ごとにソートして各色のマナカーブの凸凹を俯瞰で眺める。このときデッキに入りようのないカードも弾いていく。
ただこの記事でカーステンが解説しているように「各色の使いたいカード順」みたいなソーティングのほうがグッドスタッフ気味に組みたい場合はよかったかもしれないと思った。
枚数が20枚を越えて強い多色カードも有する黒はほとんど確定のようす。不要カードを抜いていくと白だけ枚数がたよりなく候補からはずれる。
タッチ用に《払拭の光》《めざといアルセイド》《死の国の歩哨》だけを抜き出して取りのぞき、残りの3色をマナカーブごとにならべ黒の相方にふさわしい色を順番に見ていくことにする。
まずデッキに入りうる黒のカードだけをピックアップして並べてみる。この段階になってはじめて、黒のアタッカー不足の深刻さというのが浮かんできた。
重要視していた3マナ生物が2/3バニラ《悪魔の皮のミノタウルス》しかおらず、4マナも2/5バニラ《腐敗した大男》と2色では信頼の難しい《押し潰すヒル》のみ。高マナ域も《破滅喚起の巨人》をのぞくと《湿原霧のタイタン》のみ。
除去は大量にあるものの、生物をどかした後からゲームエンドまでの道が描きにくいカードプールになっていた。
となると、相方となる色はこの穴である3マナ域の生物とアタッカー/フィニッシャーを補填してくれる色が望ましい。
まず青を重ねてざっと素組みしてみる。最初に組んでみたのはこういうの。
UB Destroy-control
12 Creatures
《ファリカに選ばれし者/Pharika's Chosen(JOU)》
《脳蛆/Brain Maggot(JOU)》
2*《蘇りし歓楽者/Returned Reveler(JOU)》
《悪魔の皮のミノタウルス/Felhide Minotaur(THS)》
《雨雲のナイアード/Nimbus Naiad(THS)》
《ニクス生まれのトリトン/Nyxborn Triton(BNG)》
2*《腐敗した大男/Rotted Hulk(JOU)》
《擬態するセイレーン/Cloaked Siren(JOU)》
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant(JOU)》
《船団の災い魔/Scourge of Fleets(JOU)》
9 Spells
《夢の饗宴/Feast of Dreams(JOU)》
《傲慢/Hubris(JOU)》
《闇への投入/Cast into Darkness(JOU)》
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow(BNG)》
《死の国の重み/Weight of the Underworld(BNG)》
2*《捕海/Griptide(DKA)》
《鞭の一振り/Lash of the Whip(THS)》
《エレボスの指図/Dictate of Erebos(JOU)》
17 Lands
《島》《沼》
22~23枚め:
《反論/Gainsay(THS)》
《キオーラの放逐/Kiora's Dismissal(JOU)》、《解消/Dissolve(THS)》、《水底の巨人/Benthic Giant(THS)》
《押し潰すヒル/Squelching Leeches(JOU)》、《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan(BNG)》、《ゴルゴンの血/Aspect of Gorgon(JOU)》
《回帰の泉/Font of Return(JOU)》、《死の国からの救出/Rescue from the Underworld(THS)》
フィニッシャーとなるレアの《船団の災い魔》、《雨雲のナイアード》《擬態するセイレーン》というマナ域のいい飛行アタッカー、《捕海》2枚を含めた4枚のバウンスとカードパワーは悪くないように思える。
コントロール構成だと高タフネスの黒生物も壁役として活きてくるし、なかなか悪くない構築に思えた(実際にはクリーチャーの枚数を盛大に失敗していたのだがこのときは気づかなかった)。
つづいて《苦悶の神、ファリカ》の出た緑で組んでみる。
BG Dredge Beat
14 Creatures
《ファリカに選ばれし者/Pharika's Chosen(JOU)》
《名高い織り手/Renowned Weaver(JOU)》
《脳蛆/Brain Maggot(JOU)》
2*《蘇りし歓楽者/Returned Reveler(JOU)》
《黄金の雌鹿/Golden Hind(JOU)》
《葉冠のドライアド/Leafcrown Dryad(THS)》
《悪魔の皮のミノタウルス/Felhide Minotaur(THS)》
《樫心のドライアド/Oakheart Dryads(JOU)》
《苦悶の神、ファリカ/Pharika, God of Affliction(JOU)》
2*《腐敗した大男/Rotted Hulk(JOU)》
《フィーリーズ団の精鋭兵/Pheres-Band Tromper(BNG)》
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant(JOU)》
8 Spells
《豊穣の泉/Font of Fertility(JOU)》
《夢の饗宴/Feast of Dreams(JOU)》
《闇への投入/Cast into Darkness(JOU)》
《霊気のほころび/Unravel the AEther(BNG)》
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow(BNG)》
《死の国の重み/Weight of the Underworld(BNG)》
《鞭の一振り/Lash of the Whip(THS)》
《エレボスの指図/Dictate of Erebos(JOU)》
17 Lands
《沼》《森》
23枚め:
《回帰の泉/Font of Return(JOU)》、《神々との融和/Commune with the Gods(THS)》《クルフィックスの洞察力/Kruphix's Insight(JOU)》パッケージ
《サテュロスの木立ち踊り/Satyr Grovedancer(JOU)》
《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan(BNG)》、《ゴルゴンの血/Aspect of Gorgon(JOU)》
緑は低マナ域を見るとマナブーストも星座させてくれるエンチャントもあっていちばん質がよいのだが、5マナ以上の重量級がみごとに1枚もない。怪物化が一体もいないとは……。となれば長引くまえにビートしきってしまいたいのだが、そのプランが黒のタフネスでっかち生物と噛みあってくれずちぐはぐな感じ。
《回帰の泉》+《蘇りし歓楽者》2枚をはじめとした4枚のミルカードがあり、発掘ギミックも内蔵できそうな感じはあるが、それで回収できるのがけっきょく線の細い生物しかなくってうーんな感じ。
《豊穣の泉》もあるので、そのままさっき抽出してた白とのタッチプランも検討する。
新忘却の輪こと《払拭の光》、念願のフィニッシャー《死の国の歩哨》、《目ざといアルセイド》、《バネ葉の太鼓》の4枚を入れて、抜くのは《蘇りし歓楽者》1枚、《闇への投入》《悪魔の皮のミノタウルス》かな…という感じ。それでもフィニッシャーはやっぱりまだ足りない印象。
最後に黒赤を見てみる。
BR Minotaur Beat
14 Creatures
《ファリカに選ばれし者/Pharika's Chosen(JOU)》
《悪魔の皮の喧嘩屋/Felhide Brawler(BNG)》
《脳蛆/Brain Maggot(JOU)》
《悪魔の皮のミノタウルス/Felhide Minotaur(THS)》
《悲しげなミノタウルス/Pensive Minotaur(JOU)》
《怒血のシャーマン/Rageblood Shaman(THS)》
2*《腐敗した大男/Rotted Hulk(JOU)》
《不機嫌なサイクロプス/Ill-Tempered Cyclops(THS)》
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant(JOU)》
《双角の連続襲撃/Flurry of Horns(JOU)》
《クラグマの戦呼び/Kragma Warcaller(THS)》
《永遠憤怒のサイクロプス/Cyclops of Eternal Fury(JOU)》
8 Spells
《夢の饗宴/Feast of Dreams(JOU)》
《闇への投入/Cast into Darkness(JOU)》
《槌の一撃/Fall of the Hammer(BNG)》
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow(BNG)》
《死の国の重み/Weight of the Underworld(BNG)》
《鞭の一振り/Lash of the Whip(THS)》
《エレボスの指図/Dictate of Erebos(JOU)》
《稲妻の謎/Riddle of Lightning(JOU)》
17 Lands《沼》《山》
22~23枚め
《永遠の炎のタイタン/Titan of Eternal Fire(THS)》+《性急な太陽追い/Impetuous Sunchaser(BNG)》
《ドラゴンのマントル/Dragon Mantle(THS)》、《難題への挑戦/Rise to the Challenge(BNG)》、《火花の衝撃/Spark Jolt(THS)》、《落星/Starfall(JOU)》
《峰の噴火/Peak Eruption(THS)》
《蘇りし歓楽者/Returned Reveler(JOU)》、《押し潰すヒル/Squelching Leeches(JOU)》、《ゴルゴンの血/Aspect of Gorgon(JOU)》
人間が《性急な太陽追い》1枚しかなくって《永遠の炎のタイタン》がどこかかなしげだ。5マナ域が少なければ6マナ5/6バニラとしてでも入れたが、今回は重めのカードは充実してるのでメインでは見送る。
マナカーブは重量級までいちばん線が通っているが、生物は黒のディフェンシブな2/5までいれてなんとか足りるという程度しか確保できず、アグロな思想とやっぱりどこか噛みあわせがわるい。ただ《エレボスの指図》をはじめとする大量の除去をいちばん活かせるのはこの色のように映る。
ここまで試したところで構築ののこり時間が5分となる。えー!!
コンセプトのマッチングでいえばやはり青黒が抜けている感触があり、重量級まで伸びるマナカーブでいえば黒赤にいちばん安心感があった。緑はそのどちらもなくってネガティブな印象。
となればTHS-BNGシールド環境のセオリーをひきついで、メインをコンセプトのきれいな黒青で組んで、黒赤は先手で格上をしとめるデッキにすることにした。緑は軽い生物が多いので、ほかのふたつでは間に合わないぐらい足の速い英雄的デッキとあたることがあれば使うことにした。
そんなこんなで試合開始。
戦績
一回戦:緑青飛行授与テンポ ××
二回戦:白赤英雄的 ○×-
三回戦:青赤ケラノス ××
四回戦:黒緑ファリカ入り発掘星座 ×○○
1-2-1で16位……。
やっぱりアタッカーの不足に悩まされつづけた。バウンスや除去で延命するのはけっこうカンタンにできても、そこから先のゲームエンドにいつまでたってもたどりつけない感じ。
あーだこーだ言ったけど、やっぱりこの環境はさばくカードよりも攻めるカードのほうがぜんぜん強かったです。除去もバウンスも横に殴れる生物とセットで運用できてこそ。
そんなわけで全試合をとおして一番感触が良かったのが黒赤のミノタウルスミッドレンジverでした。ほんとこいつだけ殺る気が違ってた。ほかのやつらほんと殺意出てない。この環境は殺意だせなきゃだめよ。
まあ成績はともかく、四回戦やって対戦したのがぜんぶ違うアーキタイプでこれがほんとに楽しかった。それぞれに得意とするリソースの扱いや戦略思考が立っていて、展開が毎ゲームまったく変わって新鮮だった。プールが散らばる第三セットならではの面白さだと思う。ほんとに飽きがこない。
なお優勝したのは一回戦の緑青のひとでした。上位卓は白・黒・緑がおおかったようす。
反省
みなさんもうお気づきのことだろうと思いますが、各デッキで細かいカードの(特に生物の)選択をミスっておりました。すべての対戦が終わってカードプールを見なおしたときにやっと気づきました。
青黒はたぶんこう組むべきだった。
UB Destroy-control
13 Creatures
《ファリカに選ばれし者/Pharika's Chosen(JOU)》
《脳蛆/Brain Maggot(JOU)》
2*《蘇りし歓楽者/Returned Reveler(JOU)》
《悪魔の皮のミノタウルス/Felhide Minotaur(THS)》
《雨雲のナイアード/Nimbus Naiad(THS)》
《ニクス生まれのトリトン/Nyxborn Triton(BNG)》
《腐敗した大男/Rotted Hulk(JOU)》
《押し潰すヒル/Squelching Leeches(JOU)》
《擬態するセイレーン/Cloaked Siren(JOU)》
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant(JOU)》
《水底の巨人/Benthic Giant(THS)》
《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan(BNG)》
《船団の災い魔/Scourge of Fleets(JOU)》
10 Spells
《夢の饗宴/Feast of Dreams(JOU)》
《傲慢/Hubris(JOU)》
《闇への投入/Cast into Darkness(JOU)》
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow(BNG)》
《ゴルゴンの血/Aspect of Gorgon(JOU)》
《死の国の重み/Weight of the Underworld(BNG)》
2*《捕海/Griptide(DKA)》
《鞭の一振り/Lash of the Whip(THS)》
《エレボスの指図/Dictate of Erebos(JOU)》
17 Lands
《島》*7《沼》*10
あとで気づいたミスはみっつ。
ひとつは《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan(BNG)》と《押し潰すヒル/Squelching Leeches(JOU)》の採用をまったく検討さえしてなかったこと。この2枚は構築段階では正確なパフォーマンスがつかみにくい可変カードで、その不確かさを嫌って可能性を排除してしまっていたが、対戦中にアタッカーの不足を感じたならどーかんがえても採用を考えてしかるべきだった。
メインで最初に組んだデッキはとにかく悲惨としか言い様がない。勝ち筋がなにも見えてなかった。
もうひとつが《ゴルゴンの血》+高タフネスクリーチャーの組み合わせに試合終盤までまったく気づかなかったこと。
3マナと重ためなわりに殴り値への修整が弱くてアドバンテージロスへのフォローもない、なんともぼやっとした焦点のすっきりしないカードで評価を辛くしていたが、1/3やら2/3やら2/5がこれだけ手元にあるなら採用はふつうにありえるカードだった。アタッカー不足に悩んでいるときにこの修整値のカードに価値を見出すのはちょっとむずかしかったかもしれないが……。
ただの2/5バニラを6/6にもブロックされない3点クロックに変えてくれるわけで、タフネス偏重のカードプールを活かすならこのカードにもきちんと目を向けておくべきだった。
後述するが、《水底の巨人》の採用についても同様である。
というわけで、黒赤も最終的にはこんなかんじになった。
BR Minotaur Midrange
13 Creatures
《ファリカに選ばれし者/Pharika's Chosen(JOU)》
《悪魔の皮の喧嘩屋/Felhide Brawler(BNG)》
《脳蛆/Brain Maggot(JOU)》
《悪魔の皮のミノタウルス/Felhide Minotaur(THS)》
《悲しげなミノタウルス/Pensive Minotaur(JOU)》
《怒血のシャーマン/Rageblood Shaman(THS)》
《腐敗した大男/Rotted Hulk(JOU)》
《押し潰すヒル/Squelching Leeches(JOU)》
《不機嫌なサイクロプス/Ill-Tempered Cyclops(THS)》
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant(JOU)》
《双角の連続襲撃/Flurry of Horns(JOU)》
《クラグマの戦呼び/Kragma Warcaller(THS)》
《永遠憤怒のサイクロプス/Cyclops of Eternal Fury(JOU)》
10 Spels《ドラゴンのマントル/Dragon Mantle(THS)》
《夢の饗宴/Feast of Dreams(JOU)》
《闇への投入/Cast into Darkness(JOU)》
《槌の一撃/Fall of the Hammer(BNG)》
《ゴルゴンの血/Aspect of Gorgon(JOU)》
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow(BNG)》
《死の国の重み/Weight of the Underworld(BNG)》
《鞭の一振り/Lash of the Whip(THS)》
《エレボスの指図/Dictate of Erebos(JOU)》
《稲妻の謎/Riddle of Lightning(JOU)》
17 Lands
8*《沼》 9*《山》
いちばん勝ち筋のしっかり通ったデッキなので、メインはこのかたちがいちばん安定だった。
「リミテッドは勝ち筋のゲーム(相手の勝ち筋を潰し・自分の勝ち筋を通す)」というrizer氏の言葉があったが、まったくもってどの環境のシールドにも共通する大正義の玉条である。
さいごの失敗が黒緑の構築。タッチするのは白じゃなくて青だったよねどう考えても。
BGu Midrange
15 Creatures
《ファリカに選ばれし者/Pharika's Chosen(JOU)》
《名高い織り手/Renowned Weaver(JOU)》
《脳蛆/Brain Maggot(JOU)》
《サテュロスの木立ち踊り/Satyr Grovedancer(JOU)》
《葉冠のドライアド/Leafcrown Dryad(THS)》
《黄金の雌鹿/Golden Hind(JOU)》
《樫心のドライアド/Oakheart Dryads(JOU)》
《雨雲のナイアード/Nimbus Naiad(THS)》
《苦悶の神、ファリカ/Pharika, God of Affliction(JOU)》
《腐敗した大男/Rotted Hulk(JOU)》
《フィーリーズ団の精鋭兵/Pheres-Band Tromper(BNG)》
《惑乱のセイレーン/Hypnotic Siren(JOU)》
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant(JOU)》
《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix(THS)》
《水底の巨人/Benthic Giant(THS)》
8 Spells
《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum(BNG)》
《豊穣の泉/Font of Fertility(JOU)》
《夢の饗宴/Feast of Dreams(JOU)》
《ゴルゴンの血/Aspect of Gorgon(JOU)》
2*《捕海/Griptide(DKA)》
《鞭の一振り/Lash of the Whip(THS)》
《エレボスの指図/Dictate of Erebos(JOU)》
17 Lands
6*《沼》9*《森》2*《島》
《払拭の光》《目ざといアルセイド》《死の国の歩哨》よりも
《捕海》×2《雨雲のナイアード》《擬態するセイレーン》《クルフィックスの預言者》《船団の災い魔》のほうがどうかんがえても魅力的だしゲームエンドのプランがしっかり立っている。
せっかく緑のマナブーストが豊富に入っているのに、白タッチだとそのマナをつぎ込む先がまったくないし。
あとここまで勝ち筋の乏しい色だと《水底の巨人》+《ナイアード》or《ゴルゴンの血》みたいなハメパッケージをひとつぐらい持っておくべきだった。このプールで勝ち抜こうと思えばほとんどの相手が格上になるわけで、貧民が城を崩そうと思ったらこういう奇襲手段を作っておかなきゃダメだった。
そんなこんなで反省の多い結果ではあったものの……
プレリはやっぱりとっても楽しかったです。二回しか参加予約してないのを悔やんでしまったくらい。この環境はほんとにアーキタイプ多様でおもしろい。軽い除去も増えて授与をめぐる駆け引きもグッと増えておもしろい。
というわけで初回のプレリはそんなかんじでした。
今日開催の二回目プレリにつづく!
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