【TCG全般】 最近のツイートから小ネタ
twitterやってます。
ブログのネタのたまごみたいなのをたま~に、ほんとにたま~~~~~~に書いてます。これをきちんと掘り下げて、一本の記事にできればいいのですが……。
実験的に、ツイートをそのまま並べて記事にしてみます。
戦術の複雑さから戦略の複雑さへ
MtGの新世界秩序によるリミテッドの転換をひとことで言うと、「プレイヤーの腕前が反映される機会を、対戦中のプレイングよりも対戦前の構築に比重を移す」ということですよね。アラーラ以降、複雑な挙動のカードがコモンから消え、かわりにアーキタイプ分化が鮮烈になった。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 12
戦術(盤面から最適解の導出)ではなく戦略(環境理解)指向のゲームへの転換。環境は奥深くなり、決着はシンプルに素早くなった。
TCGの独自性は何かということを考えると、たしかに対戦よりも構築を強調するべきで、これからのTCGはより構築指向、戦略指向のゲームになっていくんだろうなあ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 12
- この結論部分の着想を一本の記事にしたのが【TCG全般】TCGは戦術のゲームから戦略のゲームになっていく ですね。「新世界秩序ってなに?」という疑問に対するこたえもこちら。
「複雑さを戦術から戦略の領域に移す」というのは最近自分がいちばん注目しているテーマです。
墓地の名前を変える
この言及はおもしろいなあ。墓地を(「控え室」よりもっと極端に)エネルギーゾーンとかチャージゾーンというポジティブな名称にすることで、除去呪文に対するカジュアルプレイヤーの心理的抵抗感を軽減できるかもしれない、と。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 6月 6
- 言及というのはMTGの開発員、ダグ・ベイヤーによる墓地をテーマにしたコラムのことです。「墓地」という名称が持つ死のフレイバーによって捨て札に対する5色のアプローチを分化させることができた、というコラムの内容を受けてのツイートでした。
- TCGがリリース後も無限に拡張をしなければならないコンテンツであることを考えると、各ゾーンの名称は抽象性が高いほどデザイン空間を確保できるわけで、実際にはこのようにフレイバーを限定する名称は実装が難しいかなーと思います。完全に思いつきのレベルですね。
コストの支払いと身体感触
コスト支払い方法、マナタップは面白くないんだよね。サクる、ディスカードする、二枚以上を重ねる、のはなぜか面白い、というか身体感触がよい。なんでだろー。移動して、ディスカードパイルにポイっとまとめられる感覚がいいのかな。整列してあるものをパイルにポイッと放り込める快楽ってのはある。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 23
遊戯王とかバディファイトとかやってて思った(たぶんWIXOSSもそう)。DMに戻るとプレイ感の重たさにうっとなる。
カードのプレイにワンクッション挟むせいで身体快楽に直結しない感覚。マナタップはリソース管理のシステムとしては秀逸だけど、「管理する」側面が強くなりすぎるんだろうね。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 23
- 盤面展開がライトで劇的(たくさん出してたくさん流れる)なTCGが昨今のトレンドになりつつあり、これらのスピーディーなゲーム展開を経験してくると、マナタップのプレイ感でさえときおり重く感じてしまうことがあります。
- DMに始まり王道のリソースシステムとしてD-0やらZ/Xやらと一時代を築いたマナタップシステムですが、バディファイトやWIXOSSですでに採用されているように、「まとめてポイッ」ぐらいライトなコスト支払いが今後の主流になっていくのではないかなーという気がします。
部族は普遍的なテーマになった
ミノタウルスやら《乗騎ペガサス》での人間やら、部族主体でないテーロスでも部族参照するカードが2~3枚あって、これはギリシャ神話のフレイバーから導出されたトップダウンのデザインだと思ってたけど、微妙に違うんだなあということに気づいた。
というのも新世界秩序があるからだ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
新世界秩序によってカードの複雑性は一種のリソースと見なされ、レアリティごとに総和が設定・配分されるようになったわけだけど、そうなると授与のように単独で複雑性の高いカードをコモンに配置すると、複雑性を差し引きゼロにするためにはより単純なカードをより多くコモンに配置しないといけない。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
より単純なカードというのは要するにバニラだ(含むフレンチバニラ)。コモンに授与を入れたら同じだけバニラも増やさなくてはいけない。
バニラはシナジーをいっさい発生しないため、リミテッドで構築を誘導しない。バニラが増えるとリミテッドが簡素化する。
で、ここで部族が出てくる。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
実はバニラにも唯一与えられているテキストがある。それが何かというとずばりクリーチャータイプ、つまり部族だ。部族だけが効果を持たないバニラとシナジーを作る。部族は効果のON/OFF参照が明確なので、新世界秩序的にも複雑性を増加させることなくセットに組み込むことができる。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
だから新世界秩序以降、部族テーマはセットのテーマと一切関係なく採用される「常盤木なテーマ」とでもいうべきものになったのだと思う。今後どんなテーマのエキスパンションにも、リミテッドの環境デザインのために小規模な部族テーマが入りうる。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 10月 16
- テーロス発売前後のツイート ですね。
「部族がバニラにシナジーを与え、単純さと戦術性を両立させる」という考えですが、これは新規参入者が手にとるスターターデッキは部族デッキにするのがよいとも言えるかもしれないです。
最初のスターターデッキが「ペガサスの部族デッキ」だったコロッサス・オーダーはそのあたりを意識したんじゃないでしょうか。ゲーム自体の敷居の高さはともかく……。
縦から横への転換によって変化するプレイヤーの体験
ニクスへの旅、新規キーワード奮励が誕生するまでのあらましを見る。なるほどなあ……ほんとにスバラシイなあ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
自分も去年からずっと第三セットの新規キーワードがどんなになるかなんとなく予想していて、自分はたぶん最大サイズに絡む能力になるんじゃないかなーと思ってた。というのもテーロスのテーマ(英雄・神々・怪物)がほぼ巨大化戦略だったから。英雄的も授与も怪物化/貢納もすべて戦線を縦に伸ばす能力
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
で、ここにきて出たのが奮励、すなわち戦線を横に伸ばすのをフォローする能力。要するにこれまでのテーロスの盤面戦略が縦への増強一辺倒だったから、こんどは横にならべる戦略もつくれるようになったよ、ということだよね。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
自分は前回までの流れを踏まえた縦の方向の発展ばかり予想していたけど、たしかに縦一辺倒だとプレイ感が均質化して飽きてしまいやすいもんなあ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
で、ニクスへの旅のテーマは神々(エンチャント生物)vs定命のもの(英雄と怪物)ということになってて、これってつまり授与をつかった縦に拡大する戦略vs奮励をつかった横に拡大する戦略、という対立も表現されているんだよね。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
たしかに授与を重ねてつくられた超ファッティ生物というのは神々のしもべのように手強くて簡単には倒せないイメージをプレイヤーにあたえるし、横にならべる小粒なウィニー生物たちはそんな超越的な存在に果敢に立ちむかうちっぽけな定命の人びとの軍勢のイメージをプレイヤーにあたえる。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
ゲームを通してプレイヤーが受けとるイメージ、体験、美的感覚がバックグラウンドのフレイバーときちんと連結しているんだよね、MTGは。このあたりの感性学的デザインまでふくめて本当にすばらしいなあ……という感じ。もうほんとに感服しました。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 16
- 言及している奮励の誕生に関するコラムはこれです。
- 最近のMTGは、思考遊戯としての楽しさだけでなくゲーム体験そのものの楽しさも同列に扱っているのがよくわかります。特に顕著なのがプレリリース近辺で配布されるキット(武器素材集めやチャレンジ・デッキやらガラク狩りやら)ですね。
- 新世界秩序以降、カードは単なるゲームの駒ではなく、MTGが提供しているのはこの世界の体感そのものなのだという公式側の意思を明確に感じます。
一位の席はひとつだけしか提供できませんが、最高の体験はプレイヤーひとりひとりに対して提供できます。特にカジュアルなゲームでは、体験の完成度に比重をおいたほうがプレイヤーの満足度は高いわけです。 - 国内でこのようなフレイバー体験を含めたカードデザインをいちばん明確にしているのはバディファイトでしょうね。そういう意味で自分がいまいちばんワクワクするカードゲームです。
先手後手の差は今でもドロースキップ1枚分なのか?
厳密に測ったわけではないけれど、#バディファイト では自分は後手ほうが勝率いい。先手だと必殺技ぶっぱに勝ち筋が集約されがちな感じ。それぐらい手札1枚のアド差がデカい。先に1発殴れるよりも、先手のサイズを見て展開を調整できる応手のリターンのほうが大きいのかな。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
それで思ったのは、MTGやDMやその他DMクローンのようにマナ・システム(毎ターン開始時に前ターン使用したリソースが全部もどってくるコスト体系)を採用しないTCGだと、必ずしも先手優位にはならないんじゃないかということ。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
とくに攻撃側が攻撃対象を選べるハント型戦闘システムだと、先手の展開を見てサイズを調整できる後手のリターンは意外と大きい。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
というかMTGやDMのシステムが極端に先手優位すぎるんだろうなーとMTGの試合を見て思ったのだった。先手後手でほんとに受け攻めがきれいにくるりと反転してる。たぶんこれは召喚酔い(受け手側が即反転攻勢できない)とマナ・システム(タップアウトによる受け手のサンドバック化)があるから。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
つまり召喚酔いもマナ・システムも採用しないTCG(前ターン出された相手のアタッカーを即座に殴り返せる生物の展開+コンバットトリックを追加で撃てるコスト体系)ならば、先手後手の優位差についてはかなり厳密に点検する余地があるんだろーなーと思った。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2014, 4月 5
- バディファイトつながりで こんなことも思いました。
先手後手の差は召喚酔いとコスト体系だけでだいぶん違いが出ると感じました。
スピーディーでスイープ性の高い最近のTCGにあって、「先手後手差はドロー1回分」というのはもう慣例としては通用しないような気がします。
除去耐性より自己蘇生のほうが面白い
ドロンゴーのデザインは面白い。DMに限らず今のTCGトレンドは「動くゲーム」ボードへの干渉が多量=更地になりやすい殲滅戦。そんな環境で中低速生物を生存させようと思ったら道は少ない。除去耐性をつけるか、自己蘇生をつけるか(エターナルΩ)、cipやpigをつけるか(シールドゴー)
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 6月 20
で、自分は呪禁みたいな除去耐性を与えるくらいなら、絶対ガルドニクスやドロンゴーみたいな自己蘇生を与えた方が面白いと感じる。
前者はカードの流れを止め膠着戦を生むが、後者は場が動きカードが回るから。結果は同じでも、残り続けるのと行って戻ってくるのでは「動きの楽しみ」が違う
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 6月 20
ただ自己蘇生には問題があって、ガーフィールド博士がいう「繰り返しのゲーム」を生んでしまう。同じカードへの対処を何回も迫られるストレスと飽き(エターナルΩ最大の難点だった)。
ドロンゴーは「蘇生を自身に限らない」「手札次第」で「繰り返しになりにくい自己蘇生」としてデザインされてる
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 6月 20
除去まみれの殲滅戦環境で生物をどう活かすかという問題に早くからブチ当たったのがたぶん遊戯王。だからか遊戯王のストラク看板は半分が自己蘇生持ちな自己蘇生天国。
しかし今その遊戯王で、逆に耐性持ち・無効効果持ちといった「動きを止める」効果が増えている(青眼銀龍)のはおもしろいかも。
— I LOVE TCG (@twitTCGer) 2013, 6月 20
- 言及しているのが青眼ストラクチャーなので、一年以上前のツイートですね。とはいえ基本的な考えはあんまり変わってないです。TCGは「実体のゲーム」なので、実物のカードにいっぱい触って動かせるほうが面白い。
- この後に登場したバディファイトのソウルガードなんかは本当にすばらしくて、機能は除去耐性なんですがきちんとカードの移動を伴っており、相手からしてもソウルを潰してく前進感がある。呪禁や被覆ではなくこれが第一弾から常盤木キーワードになっているあたり、バディファイトのゲームデザイナーのデザインセンスのすさまじさを感じずにはいられません。
バディファイトageな内容が多いですが、これは自分が2014年に発売したTCGのなかでバディファイトしかやってないからですね。
WIXOSSやレベルネオやハイキューバボカもプレイしてればいろいろ言及できたと思うんですが。もっと勉強しときます。
あと完全に余談ですが、最近ペンタブ買ったのでちまちまお絵かきの練習をしています。
ひどいお遊び絵ですが……。
これはニクスへの旅プレリのやつですが、こんな感じで文章がやたら長くて読みにくい過去記事にもちょいちょい画像を入れてみやすくできたらな……と思っています。思っているだけで……終わるかもしれませんが……。
そんな感じです。