【MTG】カラデシュプレリレポ。白緑で3-0。機体があんまり強くない……
前回の異界月プレリから早くも3ヶ月。
2016年9月24日(日)に開催された、カラデシュ/Kaladeshのプレリリース・パーティに行ってきました。
参加人数は20人ほどで、スイス3回戦。
パック代含めての参加費¥2500なり。
今回のプレリリース・キットの中身はこんな感じ。
- チョコボールみたいな感じでパカッと開く紙製のケース
- フォイル版のレアまたは神話レアカード1枚
- 「カラデシュ」ブースター6パック
- 20面ダイス型ライフカウンター(全5色からランダム)
- 紙製の小物ケース(20面ライフカウンターならちょうど6個入る)
- 飛行機械ペーパークラフト(トークンとして使える)
- 審判長テゼレット様のサインつき選考結果通知
全体としてはイニストラードを覆う影プレリのキットを引き継いでいる感じですが、今回は分離型の小物入れと飛行機械ペーパークラフトが追加されていますね。
プレリキットは「セットの世界観をプレイヤーにも追体験してもらう」のが目的の一つにもなっていて、セットごとにコンポーネントが変更されたり追加されたりしています。
新世界秩序の導入以降、MTGの特にカジュアルイベントはプレイ体験/体感を意識した作りに明確にシフトしていったように思います。
と余談はこれくらいにして、プレリの話に戻る。
ちなみに記事内で使用されるカード画像はすべて、公式カードギャラリーからの引用。
環境の印象
事前の印象では
白>緑>黒=青>赤
という感じ。
過去のプレリレポで何度も書いちゃってるが、シールドはドラフトと比べて
シナジーの掛け算よりカードパワーの足し算で戦う(コンセプトを尖らせにくい)
フォーマットなので、受けの狭いアグロ系のカードが枚数を占めている色はどうしても辛い評価を引く羽目になる。
で、今回の赤はアグロに寄りすぎている印象。
強化オーラや攻勢時専用トリック、アグロ指向の細い生物など、「相手より1マナ重い生物で返す」が基本の王道的ミッドレンジでは採用したくないカードが多い。
黒も同様にプールが全体的にアグロ寄り。ただ《骨読み》亜種と相打ち要因が豊富なぶん赤よりはミッドレンジ的な受けがしやすそうに思える。
青もエネルギー絡みのテクニカルな(単品では扱いづらく見える)カードが目立つ。コンボカラーといった感じでシールドではつらい。
で、白緑はそのようなプールの尖りが少なく、無難でアーキタイプの受けが広く見える。特に緑はコモンに《地勢》があるので雑な多色グッドスタッフに突っ込めやすい。
白なんかコモン2マナ生物のスペックがこれである。
過去最強レベルに強いんじゃないか、こいつ。
白黒なら相打ちと《グレイブディガー》系で盤面をグダらせている間に勝手に育ってくれる。
そんなわけでメインだと白or緑絡みのミッドレンジをやりたいなーと思いながら着席。
いざ開封の儀へ。
カードプール
引いたレアはこんな感じ。
箱を開けたら《スカイソブリン》がプロモFoilでお出迎えしてテンション爆上げ。
そして1パック目をむきむきするといきなりニッサがこんにちわ。
勝ったな……。
と周囲の知己プレイヤーに見せびらかしつつ、残りをスパパパパと開封。
以下がカードプール。
白。
航空戦力充実。除去もレアもある。
アグロでもミッドでも受けれるプール。悪くない。最低でも80点はある。
青。
2マナ域が2/1バニラしかいないのが痛い。
スペルも生物も強度にかなり極端な差がある。ピーキーなプール。
黒。
11枚+α。単純に枚数が足りない。この生物群だとボード構築ができない。
メインを張ることはないだろう。
赤。
これまた極端にアグロ寄りなプールだ。
2枚の3マナ3/2が活かせるかどうか、つまり機体との兼ね合い次第な内容。
緑。
10枚+α。黒以上の圧倒的な枚数不足……でもニッサが俺を呼んでいる!
生物も弾不足とはいえ軽いのと重いので採用圏内をキチッと引き込めている。
寂しく見えるが十分使う気になれるプールだ。
無色&多色。
機体4枚、その最奥でスカイソブリンが絢爛豪華に輝きを放つ。
3・4・5マナの生物はどの色を使うとしてもすべて採用可能で、メインカラーの虫食いをうまく補強してくれそうだ。
未知数なのが機体の性能、つまりどの程度の枚数が採用圏内なのかということだが……。
とりあえず白はほぼメイン確定に思えるので並べつつ、補色を考えながらマナカーブ順に並べていく。最初はレアに従う法則で、まずは白緑をトライ。
構築
というわけで組めたデッキはこちら。
GWu Goodstuff Midrange
- 13 Creatures
《牙長獣の仔/Longtusk Cub(KLD)》
《渦跡の鷹/Eddytrail Hawk(KLD)》
《金線の使い魔/Filigree Familiar(KLD)》
《光袖会の職工/Glint-Sleeve Artisan(KLD)》
《高峰の職工/Highspire Artisan(KLD)》
《捕獲飛行機械/Snare Thopter(KLD)》
2*《プロペラの先駆者/Propeller Pioneer(KLD)》
《霊気嵐のロック/Aetherstorm Roc(KLD)》
《空渦鷹/Skyswirl Harrier(KLD)》
《多用途な逸品/Multiform Wonder(KLD)》
《僧帽地帯をうろつくもの/Cowl Prowler(KLD)》
- 10 Spells
《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》
《断片化/Fragmentize(KLD)》
《航空艇/Sky Skiff(KLD)》
《予言のプリズム/Prophetic Prism(KLD)》
《人工物への興味/Appetite for the Unnatural(KLD)》
《特権剥奪/Revoke Privileges(KLD)》
《誤動作/Malfunction(KLD)》
《天才の片鱗/Glimmer of Genius(KLD)》
《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship(KLD)》
《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force(KLD)》
- 17 Lands
8*《平地》 7*《森》
《霊気拠点/Aether Hub(KLD)》
《植物の聖域/Botanical Sanctum(KLD)》
採用を迷うカード:
《領事府の空船口/Consulate Skygate(KLD)》
《霊気装置の展示/Servo Exhibition(KLD)》
《忍び寄るカビ/Creeping Mold(KLD)》
《アラダラ急行》
紫色が採用を迷うスロット。
7枚中5枚のレアが入るとってもゴージャスなデッキ。
ちなみに画像には載ってないが、最初は《アラダラ急行》が入っていた(そして最後にはあまりの弱さに抜けていった)。
白緑の内容はかなり手堅いが、メインで青タッチするかが一つの悩みどころ。
抜けば低マナ層のブロッカーが厚くなるが、とうぜん同速以下に弱くなる。環境が想定より早いかどうかが焦点となるが、自分はこのままでいくことにした。
余った構築時間で赤緑も検討する。
土地を1枚抜き、5~6マナを減量してアグロ寄りのチューンにすることも考えられる。とはいえ、《スカイソブリン》や《ニッサ》を適正ターンに安定運用することを考えると、土地17でミッドレンジの横綱相撲をしたほうが手堅そうに思える。
生物のマナカーブが非常に美しくまとまっていてポイントが高い。
スペルは機体と解呪にほとんど終始していて盤面を一度支配されると取り返せないだろう。とはいえ、もし盤面が膠着したとしても《尖塔横の潜入者/Spireside Infiltrator(KLD)》という飛び道具が2枚もあるのが嬉しい。
この段階で難しいのは機体の採用枚数だった。自分はだいたい装備品と同じ感覚で判断していたが、だとすると4枚はやや多い。とはいえ《尖塔横の潜入者》との兼ね合いもある。
《高速警備車/Fleetwheel Cruiser(KLD)》は《博覧会場の恐怖/Terror of the Fairgrounds(KLD)》(4マナ5/2バニラ)でいいかもしれない。
先にも触れたが《アラダラ急行/Aradara Express(KLD)》はこの時点では自分はかなりのパワーカードだと思っていたので、抜くという考えはまったくなかった(そしてその考えは後の対戦を通じて訂正されることになる)。
他の色の組み合わせについては、ちらりと見ただけで検討する価値なしと判断した。
この2つの完成度に並び立つものは組めそうにない。
そうこうしてるうちに構築時間終了。
いざ対戦へ。
対戦結果
一試合目:黒緑ミッドレンジ
何度も蘇る《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury(KLD)》にカードを盗まれまくるイヤらしいデッキ。
第一ゲームは飛行につつかれ、盤面にらみ合いにしたところで《丈夫な手工品/Durable Handicraft(KLD)》の回転を止められずにそのまま圧殺。
第二・第三ではゴンティの網を華麗にすり抜けてニッサが暴力を振るう。
使っているこっちとしてはいつ出せば落とされないかビクビクしながら慎重に投下して運用していくわけだが、相手からみるといつ出てきてもゲロ強だったようす。
レアパワーで圧殺!
×○○
二試合目:青白テンポ
《ドビン・バーン/Dovin Baan(KLD)》《発明の天使/Angel of Invention(KLD)》の二大神話入りのテンポデッキ。
互いのクロックがすれ違うライフレースになるが、こちらのほうが打点が大きい。
最後は《スカイソブリン》が攻撃ついでにドビンをビームで薙ぎ払って勝利。
数ターン遅ければ《パンハモニコン/Panharmonicon(KLD)》+《発明の天使/Angel of Invention(KLD)》が成立していたという恐ろしいデッキだった。
○○
三試合目:緑白ミッドレンジ
ミラーマッチに近いが、向こうは飛行クロックが多め。
1ゲーム目を取ったあと、2ゲーム目の危うい初手を甘えのノーマリガンしたところ盛大に死亡。
しかし3ゲーム目は危うげなく取りかえす。
○×○
6-2で1位タイ。
《ニッサ》《スカイソブリン》というレアパワーもあるが、7戦やってノーマリガンだった影響もある(三試合目第2ゲームではそれで死亡したが)。
無色多め、シンボル少なめなので色事故が少ない環境なのだろうか?
ともかく商品のパックをもらう。
しこたまフリープレイで遊んだあと、二回目のプレリへ。
環境の印象
- カラデシュにはキッカー系キーワードや複数回起動にうまみのある起動型能力といった余剰マナの注ぎ込み口がない。
つまりマナフラの受け皿がない。
コンバットトリックが強いので多少お見合いしても盤面の突破は難しくない。なのでマナフラ=死亡という感じがした。ミッドレンジでも軽めのチューンになった場合、土地16+キャントリップ系などでマナベースを運用できないかは常に検討する必要があるだろう。 - 機体はそんなに強くない。装備品より弱い印象。デッキには入って2枚だろう。そして2体~3体タップしないと運用できないような(つまり搭乗3以上の)機体は格段に評価が下がる。搭乗のために盤面のにらみ合いが維持できず、結局相手とのダメージレースになってしまうからだ。
採用するなら搭乗1~2の序盤に出せる機体で、それ以外は個人的にはあまり積極的に採用したいとは思えなかった。 - 黒のコンバットトリックが強い。2マナで二択を迫れる。
今回の黒はかなりのアグロカラー。ただしアーティファクト参照が多いので二色でも《予言のプリズム/Prophetic Prism(KLD)》を採用するとか《組細工》を多めに入れるとか工夫が必要に感じた。
環境のざっくりした印象については以上。
二回目のカードプールについては、また次回に。
ではでは。
過去のプレリレポ