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TCGデザイン論に関するブログ

【MTG】 ギルド門侵犯/GTC 深夜プレリに行ってきた 雑感

日付が26日に変わった瞬間にスタートする深夜プレリリースパーティ。

今日も参加してきました。30人弱スイス5回戦。12時スタートの朝5時終了。

 

 

選択したギルドはピーキーなディミーア。無難なオルゾフとの二択で迷っていたが、せっかくのプレリ楽しまなきゃソンだってことでこっちを選ぶ。

 

 

開封プールと構築はあとにして、雑感だけをさっと書き残しておく。

画像はMTG公式サイトから、カードテキストはいつもどおりWisdom Guild様より。

 

 

  • 自分のマッチング:
    ディミーア ◯◯ 
    オルゾフ  ◯×(時間切れ引き分け)
    オルゾフ  ◯◯
    ボロス   ××
    ディミーア ◯◯

 
  • 組んだのは最初 純正2色のディミーアで生物が足りず《石版通りの悪漢》とか入ってるようなヤツだった。
    途中で有効性にムラがある暗号を抜き、ディミーアt緑のテンポビートにしたら感触が良かった。
 
 
 
  • 上位卓はオルゾフ・ディミーアの黒ギルドがわっと固まる。うちでは最終的にオルゾフが勝ち残り優勝争いしてたので、オルゾフは黒キラーのギルドな印象を持った。ディミーアは速度がマイルドなために強請で楽々吸い殺せる。ディミーア側は暗号ハメができないとオルゾフはつらい。しかしオルゾフミラーの強請合いは見ていてちょっとダルそうだった。

 

  • いっぽう下位卓にはグルール・シミックの緑絡みが固まっていて、自分は一回も当たらなかった。前回のRtRプレリでもこんなギルドの上下卓寄りあったな。もうちょい色んなギルドと対戦したかった。
 
  • なのでいまのところうちの環境だとギルドの強弱差は

    オルゾフ>>>>ディミーア>ボロス>>>シミック=グルール

    という感じになっている。でここにRtRよろしくギルド間の相性が加わり単純なパワーバランスにならない感じ。こっちのオルゾフは上位に溜まる黒を狩りまくって頂点に立ったが、戦線の太いシミックとマッチアップしていたら数点ドレインでは追いつかず負けてたかもしれない。

  • とはいえ、シミックは0/1とか1/2の進化生物を後半にドローしてしまう引きムラの問題をなんとかする必要はある。オルゾフが強いのは強請にムラがないからかも。マナフラッドを気にせず土地を厚めにできる。

 
 
  • ギルドごとのアーキタイプ(戦略指向)の分化がRtRからさらに大きくなった。ボロス相手とオルゾフ相手でやってるゲームがここまで違うかと驚いた。素直に面白い。
    ディミーアも暗号プランと研磨プランがあり戦い方が分かれる。デッキに入るカードは相手ギルドによってかなり揺れる。ラウンドごとのメインデッキ差し替えをかつてないほどやった。
 
  •  たとえば自分が使ったディミーアならば、暗号が通ってハメれる相手と通らない(ていうかそんなことしてる場合じゃない)相手がある。除去の少ないシミックや強請タップアウトの多いオルゾフには通りやすい。逆に速攻ボロスや突然死グルール相手にそんなことしてるヒマはない。暗号という戦略自体を相手ギルドによって切り分けていた。

  • ちなみに単体の暗号カードの強さとしては《最後の思考》(1ドロー暗号)が採用のボーダーラインだったように思う。《真夜中の復活 》(墓暴き暗号)がギリギリデッキから抜けちゃう感じ。
 
  • というかディミーア単体だと暗号の種になる生物の不足に質量ともに悩まされる。暗号はある程度の生物数を要求するカードで、やはり引きムラを作るカード。《真夜中の復活》も《影切り》もハマればただ強だがどこまでムラができるのを許容できるか? ということだと思う。
 
  • あとギルドのアーキタイプ分化が進んだことで、選択ギルドによって評価ががらりと変わるカードも増えた。たとえば黒の始原体。線の細いディミーアだと7マナはギリギリ生存圏外なことが多かったが、強請でがっちり&土地多めの構築が許されるオルゾフなら7マナは十分採用圏内だったはずだ。
 
 
 
 
 

第一印象より強かったカード

 

束縛の手/Hands of Binding (そくばくのて) (1)(青)

ソーサリー GTC, コモン

いずれかの対戦相手1人がコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それをタップする。そのクリーチャーは、それのコントローラーの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。

暗号(その後、あなたはあなたがコントロールするクリーチャー1体に暗号化した状態で、この呪文カードを追放してもよい。そのクリーチャーがいずれかのプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、それのコントローラーはその暗号化したカードのコピーを、それのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。)

 

ただ強。ゲロ地獄強い。先手後手をひっくり返し、オルゾフとのライフレースもひっくり返し、ボロスの大隊戦略もひっくり返せる。ほぼハーフロック。
唯一メイン不動の暗号で、引いたゲームでかならず役に立った。

 

 

 

大都市のスプライト/Metropolis Sprite (だいとしのすぷらいと) (1)(青)

クリーチャー ― フェアリー(Faerie)・ならず者(Rogue) GTC, コモン

飛行

(青):大都市のスプライトはターン終了時まで+1/-1の修整を受ける。

1/2

 

飛行2点クロック。《殺戮角》で+5/-2パンプとかも可能。いろいろ小技が効くがディミーアだと黒の1/2コウモリを止めたり白の3/2飛行グリフィンと相打ち取ったりする防御面での頼りがいがよい。

 

 

欄干のスパイ/Balustrade Spy (らんかんのすぱい) (3)(黒)

クリーチャー ― 吸血鬼(Vampire)・ならず者(Rogue) GTC, コモン

飛行

欄干のスパイが戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。

2/3

 

グリフィンと違ってこっちはスプライトに相打ちを取られない。環境的にタフネス3飛行の評価は高めに見てよい。殴っても討ち取られにくいので暗号の種にもしやすい。見た目よりタフなカード。

 

 

 

忌まわしい光景/Grisly Spectacle (いまわしいこうけい) (2)(黒)(黒)

インスタント GTC, コモン

アーティファクトでないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは、自分のライブラリーの一番上からそのクリーチャーのパワーに等しい枚数のカードを自分の墓地に置く。

 

GTC環境の黒除去のスタンダード、基準ラインがこれ。もちろん黒除去が弱いわけはないが、想像してた以上に強かった。ひたすらに強かった。黒クリーチャーを殺せるのがえらく、上位にいる黒ギルドとのマッチアップで本当に助けられた。

今回はオーラは少ないが湧血と暗号がある。数点ダメージを追加でもらうことになろうが、相手のトリックに合わせて撃つために常に構えておくのが大事なのはいまさら言うまでもない。ただし強請持ちのオルゾフ相手にはその「数点の追加ダメージ」で勝敗が揺れるために、撃つタイミングにかなり悩まされるんじゃないかと思う。

 

 

不敬の粛清/Purge the Profane (ふけいのしゅくせい) (2)(白)(黒)

ソーサリー GTC, コモン

対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚捨て、あなたは2点のライフを得る。

 

ゴミクズのようなオマケのために1マナ増やされた精神腐敗なんだが、この環境は「オルゾフが使う精神腐敗」がとにかく強い。じゅうぶん採用圏。

 

 

反逆の行動/Act of Treason (はんぎゃくのこうどう) (2)(赤)

ソーサリー GTC, コモン

クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それはターン終了時まで速攻を得る。(それはこのターン、攻撃したり(T)したりできる。)

 

定番カードだけど、ボロスの使うこれはもうホントに地獄の鬼です。ボロスの3体目を潰して次ターン大隊を回避できたかと思ったときにやってくる本当のエンドカード。ダメージ計算7点は狂う。警戒しててもどうしようもないのが本当に鬼。

 

 

 

破壊的な逸脱者/Consuming Aberration (はかいてきないつだつしゃ) (3)(青)(黒)

クリーチャー ― ホラー(Horror) GTC, レア

破壊的な逸脱者のパワーとタフネスは、それぞれすべての対戦相手の墓地にあるカードの枚数に等しい。

あなたが呪文を1つ唱えるたび、各対戦相手は自分のライブラリーの一番上から土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。

*/*
 
各地でみんな言ってると思うけど、プレリプロモでいちばんゲームにインパクトを与えたのは絶対にコイツだ。安定性うんぬんはともかくこのカードには「1枚でゲームを決める」ということばがふさわしい。20点パンチで勝つこともあるし、ライブラリアウトプランも想像以上にハマる。この破壊力。ゲームエンド能力。唯一無二の覇王様を抱えた気分でプレイできます。使っててとにかく楽しいので、ギルドに迷ったらこいつの使えるディミーアをおすすめする。
 
 
 

第一印象より弱かったカード

 

陰鬱の始源体/Sepulchral Primordial (いんうつのしげんたい) (5)(黒)(黒)

クリーチャー ― アバター(Avatar) GTC, レア

威嚇

陰鬱の始源体が戦場に出たとき、対戦相手1人につき、それぞれそのプレイヤーの墓地にあるクリーチャー・カードを最大1枚まで対象とし、それらをあなたのコントロール下で戦場に出してもよい。

5/4

 

上でも触れたがディミーアの7マナは届かないことが多い。自分はコイツを抜いて《道迷い》((4)(U)インスタント、対象パーマネントをデッキトップに置く)に替えた。たぶんディミーアなら道迷いのほうが強い。あるいは暗号ディミーアと研磨ディミーアでも使い勝手が違うかもしれない。

 

 

 

 

被害妄想/Paranoid Delusions (ひがいもうそう) (青)(黒)

ソーサリー GTC, コモン

プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上から3枚のカードを自分の墓地に置く。

暗号(その後、あなたはあなたがコントロールするクリーチャー1体に暗号化した状態で、この呪文カードを追放してもよい。そのクリーチャーがいずれかのプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、それのコントローラーはその暗号化したカードのコピーを、それのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。)

 

 

実際に使ったわけではないが、ざっと対戦して環境に触った感じだとこのカードのプランは「ない」と言っていいように感じた。研磨ディミーアは線の細いデッキで暗号を通せるアタッカーを用意してるヒマはない。
このカードの指向する戦略は、ミラディンの傷痕リミテッドでいうところの「30点ライフを削る」デッキを作らされるようなもの。暗号はただでさえ引きムラがありリスキー。選択価値はないと判断してもいいんじゃないかな。

 

 

猛然たる抵抗/Furious Resistance (もうぜんたるていこう) (赤)

インスタント GTC, コモン

ブロック・クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+3/+0の修整を受けるとともに先制攻撃を得る。

 

 

GTC環境になぜかもう1枚ある《強打》とまったく同じ役割のカード。「握られてると攻防ひっくり返ってヤバイな」ってシーンがけっこうある強いカードだと自分は意識しながらプレイしてたんだけど、GTCの赤ギルドとの戦略と噛み合ってないせいか一回もプレイされることはなかった。強打のないグルールがボロスを迎え撃つときは役に立ったりするかもしれない。

 

 

死の接近/Death's Approach (しのせっきん) (黒)

エンチャント ― オーラ(Aura) GTC, コモン

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされているクリーチャーは-X/-Xの修整を受ける。Xは、それのコントローラーの墓地にあるクリーチャー・カードの枚数である。

 

ゴミです。-1/-1して強請スラルを殺したのがハイライト。線の細いディミーアでは序盤にこそ軽い除去が必要なのだがこいつは序盤に役に立たない。《肉貪り》のほうがマシ。

 

 

 

カードプールと実際の構築は次回に続く