【MTG】 コンスピラシー:王位争奪(2016)発売記念パーティに行ってきた。青赤で優勝
2016年8月28日(土)に行われた記念パーティに行ってきました。
以下、本文中に出てくるカード画像はすべて公式のカードイメージギャラリーからの引用です。
ちなみに初代コンスピラシーのレポ記事はこちら。
もう二年前ですよ。当時はテーロスブロックでした。
月日が経つのは早い……早すぎる……
参加者10名全員が一つの卓でドラフト、参加費1050円、取り切りナリ。
取り切りと聞いた時はピック歪むんちゃうか? という考えがチラリとよぎったが、「プール内容的に、純粋なパーティゲームとして楽しむことを優先した方がいい(順位を気にしてギスギス楽しむ類のゲームではない)」という他参加者からの意見を聴いて納得。
ピック後は3人・3人・4人卓に分かれて対戦し、各卓の成績順に再度3組に振り分けて決勝戦となる。
環境の印象
事前にプールを見た印象としては、やはり同名固め取り+策略プランが強そう。
アンコ以上の策略は初手級で、コモンの一部にも早い順目で抑えたいものがある。
特にレアリティに対して強さが飛び抜けていると思うのが緑。
あまりにも安すぎるコストで簡単にゲームエンダーを確立させられるうえに、重ね張りにも意味がある。
飛行かトランプル持ちあたりを複数枚ピックできれば最高にウマいが、別に《青銅の黒貂》あたりを強化していってもフツーに強い融通の効きっぷりがすごい。
じわじわくるイラスト
同じコモン策略でも白や赤は重ね張りしても意味がないのに! ズルい!
あとはアンコモンの策略もかなりめちゃくちゃなことをしてくれる。
《残響する加護》の相方は青・赤・緑あたりが基本になる。2枚以上とれれば宇宙。
赤なら《招雷弾》を自分に打ち込んで5点割り振りにしてみたり、緑なら《ツキノテブクロの毒》や《抑えがたい餌食》による馬鹿ドローや《数の力》による一撃必殺など。
個人的には《記憶の壁》+バウンス呪文(《排撃》か《虚空への突入》)の組み合わせによる無限バウンスがいちばん面白そうかなと思う。どちらも比較的に安めにとれ、記憶の壁の能力のおかげで実質1枚コンボとして扱える。
というわけで緑のコモン策略を軸にしたミッドレンジか、呪文策略を軸にした青・赤系のコントロール系ピックが明快でわかりやすいかなという印象だった。
各色の強度に関してはかなりバランスがとれている感触を持った。どの色も同じくらいの強さで、どのアーキタイプにも等しくチャンスがある。
ただし白赤のアグロだけはノーチャンスって感じ。
序盤前のめりに攻めても1vs3の構図を作るだけ、世界の敵になるだけのリスクに見合ったリターンがあるとは思えなかった。
(アーキタイプ用二色カードの中でいちばんヘタを掴まされているのが白赤)
また初代コンスピが廃位(と手札を供給する協議)のおかげで想像以上のアグロ環境だった印象があり、今回もその体験を引きずって序盤のボード構築要員の評価は多人数戦ながらかなり高めに見ていた。
統治者や使嗾といったギミックも泥臭い殴りあいを明確に推奨している。
なかでも飛行持ちは相手から冠を奪う尖兵としても、冠を守る見張り役としても有用なので特に評価を高くしていた(尻でっかちならなおさらよし)。
しかし序盤の攻防が重要とはいえ、タフネス1についてはコモンに咎めるカードが多いので(《よろめくゴブリン》《爛れ暗がり》《招雷弾》《ごたごた》)、なにかのついでに除去されやすく、評価を高くしすぎない方がいい印象を持った。
そんなこんなで事前に色々と理論組みをしていたわけだが、その答え合わせはどうなるか。
ドラフト開始。
ピック
一パック目でショーテルがこんにちわ。
あら~~~~。
1枚でドラフト代の元を取る。取り切り最高や。レア策略があったら悩んでいたかもしれないが、他に取るカードも薄かったのでピック。
2手目で待望の《残響する加護》をピック。指針が決まる。
3手目は《ダスクマントルの予見者》の一周が見えるパックで、青のカードを拾いつつ青黒に期待を込めるが、ここで上家がピックした《現影の密通者》を公開。
さすがに3手目のカードとは思ってなかったのでシグナルとして受けとる。
と思ったら今度は下家が《尖塔の幻影獣》を公開。
まさかの上家と下家で青サンドイッチ勃発。
えー、1ミリも青やれません。
《残響する加護》をいちばん強く使える色を失うのは悲しい……悲しすぎる……でも上家に逆らってもいいことないからね……。
ともかく青は避け、上から降ってくる色を素直に見定めることにした。
するとどうやら赤が流れてきてるように見えたので赤をとりつつ、二色目は白か黒かなといったところで一巡目終了。
《窯の悪鬼》と《招雷弾》が数取れるのを目指すピックになりそうだ。
しかし結局このラウンドでは策略カードを他に1枚も見ることなく終わった。そりゃみんな同じこと考えてるわな……
二巡目初手、《残響する加護》2枚目がこんにちわ。僥倖&即ピック。
これを《密通者》に覗き見されるが、個人的にはこれって策謀ピックが多い一手目に使うカードじゃないと思うんだけど……コモン絡みでいちばん選択肢が濃厚な5手目ぐらいに使うカードな気がする。
3手目、4手目に《硫黄破》が続けて流れてきて赤ガバガバなのを確認。
下家の熱い赤やれコールをしっかりキャッチ。いいんだな君たち。
7手目でゴミ焼却(7点火力)、8手目に《紅蓮の狩り手》(5マナ8/8威迫)をゲットできてしまう。本当にいいんだな君たち。
2コンボだドン!
そんな感じでほぼ赤単気味にピックできるも、二色目がいまだに確定しない。
というか上家が白のカードだったり緑のカードだったりを公開していてまったく色が掴めない……黒だけは単体除去がガバガバに流れてくるが、《残響する加護》系アーキタイプとはいまいち噛み合ってないので踏み切れない。
この時点で18枚ぐらいプレイアブルな赤のカードがピックできている。白は3枚、青は4枚、黒と緑は1枚ずつ。相方はどうするべきか……
そして始まる三巡目、《石殴りの巨人》からスタート。
すると上から《切望の孔雀》が流れてきて、青の空きを確認。
この子強いよ
二色目を確定させ、急いで青いカードをかき集めていく。
すると七手目あたりで《虚空への突入》、《記憶の壁》などを拾えて目指すアーキタイプのひとまずの達成を見る。
試行錯誤のすえ、できたデッキはこちら。
《島》《山》ともに8枚ずつ。
入ってないカードは《実物提示教育》、《炎の切りつけ》2枚、《蒸気の精》など。
ソーサリータイミングの単体除去の評価は低い。
かなり重た目な構築で、組みながら不安があった。
4マナ域を1枚減らして《蒸気の精》を入れるかかなり悩んだところ。
ただ、やはりタフネス1はどうしても評価が辛くなる。ブロッカーとしての性能がほぼゼロな以上、序盤のライフを多少犠牲にしてでも後半のボードで他に劣らない方が強いと思った。確信できるほどでないので迷いに迷うが……
また全体プレイヤー火力がヘタな単体火力よりも強いのは初代コンスピの経験から理解していたので、明確な勝利手段として意識的にピックして構築に組みこんだ。
欲を言えば、青か赤のコモン秘策が1枚ぐらい欲しかったところだ。ほんっとーに自分の周囲は秘策の回りが悪かった。
そんなこんなありつつ構築時間いっぱい。
いざ対戦、結果はいかに。
対戦
一回戦目:
当然のごとく《自然な団結》を固め取りしている緑プレイヤーが一人。
《猛獣の解放者》をすくすく育てる鬼のような構築。
しかし必然的にヘイトを稼いで世界の敵になる。
他にも《君主の領域》を使った5色デッキが無茶苦茶な色拘束のパワーカードを連打して注目を集めたりした。
ちなみにそれが自分の上家。おいィ! だからシグナル無茶苦茶だったのかよ、おファックですわ。
そんなリッチな策略、一体どこでピックしたんだ君たち……1枚も見たことなかったゾ……
ところで多人数戦リミテは構造的に飛行が普段より何倍も強く感じた。
単純に殴れる選択肢が3倍あるという攻撃面でのメリットもあるが、それ以上に「飛行を持っているプレイヤーに自分を攻撃する理由付けを与えない」という防御面での有用性が大きく感じた。
4位なのに飛行から殴られるのは飛行を持っていないおまえが悪い、ということだ。
飛行を止める壁役がいないと、なにかのついでのように他プレイヤーの飛行クリーチャーからライフをチクチク刻まれてしまう。
なにより飛行はスタッツが控えめなので他プレイヤーから見てそこまで盤面的な脅威に映らないのもいい。
今回の自分は飛行生物たっぷりで、相手をチクチク刻む側の人間だった。うまく全員のライフを平等に火力圏内に落としていき、インスタントタイミングで他プレイヤーを排除できるように立ち回っていった。
他プレイヤーのクリーチャーに《統率のとれた攻撃》を打ち込む協力プレイもしたりして、うまく上位2名に残り決勝卓へ勝ち上がる。
もう一名は《君主の領域》で自分の盤面を固めていたプレイヤーだった。
二回戦目:
やはりここにも《自然な団結》固め取りするプレイヤーあり。
安い《青銅の黒貂》(2マナ2/1バニラのアーティファクト・クリーチャー)をすくすく育てる構築がイケてる。
自分の盤面をいまいち強くできずに序盤から中盤にかけてけっこうパンチをもらう。
実は手札に《どぶ潜み》をずっと持っていたのだが、これを出すと世界の敵となり今以上のズタ袋と化すことを知っていたのでひたすら握りこんで時が来るのを待っていた。
とにかく《自然な団結》を持ったプレイヤーの盤面が強く、コンバット絡みの選択肢をほとんど一人でコントロールしているような状況だった。
《石殴りの巨人》((3)(R)(R)5/4で怪物化すると地上全員を1ターンブロック不可能にする)や《ヘイヴングルの吸血鬼》((2)(R)(R)2/2、他のクリーチャーが死亡するたび+1/+1カウンター1個乗るスリス能力持ち)などのクリティカルな生物を出しても、すぐにどこかから余った除去が飛んできてしまう。
中盤を過ぎて全員のライフが一桁に入ったころ、《君主の領域》のプレイヤー(上家)が《地底の揺れ》を打ち込んでボードが更になったところで一気に動くことにした。
《記憶の壁》をプレイして《虚空への突入》(2体バウンスの(3)(U)ソーサリー)を拾い、 《残響する加護》(《記憶の壁》指定)×2を表向きにしてからの5体バウンス!
&《記憶の壁》回収!
他プレイヤー全員が「うおおおおおお」とか「それはヤバイわ!」とか人が喜ぶような素敵なリアクションをしてくれたので、自分も今世紀最大にドヤる。
同時に自分が世界の敵になったことも自覚するが、これだけ全員のライフが刻まれてたらもう関係ねえ!
おらっどぶ潜みからのスペル連打をくらえっ!
2点、2点、2点! で一挙に二人のプレイヤーを落とし、最後は《自然な団結》プレイヤーとの一騎打ちに。
飛行に対する《凶暴化》が通れば即死、というラストアタックを《硫黄破》で返して
決・着!
というわけで1位になれました。やったぜ。
ピック中から対戦までずっと盛り上がりっぱなしで楽しかったぜ。
みんなもコンスピラシーやろうな。
謎のテンションのまま〆。
次はコンスピラシー:ブレイゴの復活に期待だね。
MTGプレイレポ記事
ほぼプレリレポや