【MTG】 霊気紛争プレリレポ。黒除去強し
前回:
2016年1月16日(日)に行われた、霊気紛争/Aether Revoltのプレリリース・パーティに行ってきましたのでそのレポ。
参加人数18人ほどでスイス三回戦。
12時にスタートして15時にサクッと終了する気軽な会でした。
今回のプレリキットの中身はカラデシュのときと同じタイプで、からくりっぽい開閉機構を有した発明キット仕様。
- チョコボールみたいな感じでカパッと開く紙製のケース
- 霊気紛争のレアまたは神話レアのプロモFoilカード1枚
- 霊気紛争ブースター×4パック
- カラデシュブースター×2パック
- 20面体ダイス型のライフカウンター(全5色からランダム)
- ダイスが6個入る大きさの紙製ケース
- 領事府による改革派への注意喚起文
- 改革派のロゴマークシール
がケースの中に入っている。
正直、シールいらねえ……。
まだ前回のようにペーパーフィギュアが良かった。
前回が飛行機械だったから今回は霊気装置だとありがたかった。
まあそんなこんなありつつ、馴染みのメンツと合流して着席、談笑。
いざ開封の儀へ。
カードプール
当たったレアがこちら。
《ヤヘンニの巧技》がプロモFoil。
カラデシュレアの引きがエグいものの、霊気紛争レアは二枚の黒除去があってそれなり。ボム生物があると文句なしだったが。
ひとまず各色ごとにソートしてプールを見ていく。
白。
2マナ域の充実ぶりがよいが、その後ろの帯域が細い。
スペルは解呪と平和な心があり、最低限の質はある。ボム色のマナカーブをカバーするようなラインナップという印象。
いちおう、《上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer(AER)》+《罪の自覚/Conviction(AER)》((W)で手札に戻せる+1/+3オーラ)というドリームコンボが見えている。
青。
枚数潤沢に見えるが、ミッドレンジでプレイアブルなカードだけを選別していくと大して残らないようなラインナップだ。50点ぐらいの内容。
多色カードが充実しているので他の色とプールが噛み合えば、といった感じ。飛行が充実しているので、装備品が厚ければ選択肢になりうるかもしれない。
黒。
2枚のレアを含むプレイアブルな除去が6枚、3マナ2ドローあり、2マナ接死が3枚あり、ファッティあり。
これ以上を望んだらバチがあたるというもの。まずメインカラーにしてよさそうな内容だ。
3~4ターン目に生物を出せなくて、相手の2/2に2マナ接死を差し出さないといけない、みたいなのが最悪な展開と言える。2色目にはそのマナ域の生物を補える色を選びたい。
赤。
プレイアブルな火力が3枚、レイコマ2枚、粉砕あり。しかし生物4枚。
さすがにナメてる内容。生物を10枚近く補えるような相方でもないかぎり採用はムリ。
除去をタッチするには悪くないが、メインを黒にするならすでに除去はスロットいっぱいまで見えているので持て余しそうだ。
おそらく一番最初にカラー選択の検討から抜けるだろう。
緑。
低マナ域に最低限の枚数あり、スイープ系除去にファッティもあり。
絶賛するほどではないが、それなりの評価はできる内容。及第点前後、75点ぐらい。
1マナのスペル2種類で多色化の道も狙えそうな品揃え。
多色&無色。
多色カードは全部青絡み。
《電招の塔/Dynavolt Tower(KLD)》、《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir(KLD)》とシールドでは持て余しがちなレアを2枚引いてしまう。
《改革派の貨物車/Renegade Freighter(KLD)》(攻撃時5/4トランプルになる3マナ機体)、《改革派の地図/Renegade Map(AER)》(生け贄で基本土地サーチできる1マナファクト)、《屑鉄さらい/Scrap Trawler(AER)》。
この3枚はどんな構築を選んでも採用内定でいいだろう。2マナの+2/+0装備品もよほどのことがないかぎり入りそうだ。
コモンアンコを見ると、コントロールよりはアグロ指向なラインナップに思える。
エネルギー絡みも独立してピックアップしてみると、こんな感じ。
《電招の塔/Dynavolt Tower(KLD)》いってみたいけど……さすがに他のE絡みのカードが寂しすぎる。
見た感じでは、黒を基調に白か緑がベターに見える。
緑系多色グッドスタッフ、緑青+αエネルギーあたりも一回チェックしてよさそうな感じ……。
プールの点検も終わったので、いざ構築へ。
どんなデッキだろうと絶対にデッキに入る無色、すなわち《屑鉄さらい/Scrap Trawler(AER)》、《改革派の貨物車/Renegade Freighter(KLD)》、《改革派の地図/Renegade Map(AER)》の3枚をテーブルに並べて、各色の組み合わせを見ていく。
構築
緑系が良さそうとか言いつつ最初に組んだのがこちら。
てめえ、《電招の塔》使いたかっただけじゃねーか!
すさまじく歪なマナカーブ……
なんだこの生物のラインナップは(驚愕)
とはいえもう少し飛行がいれば低マナ飛行+除去で先行逃げ切りの形になりえた可能性はある。
とはいえ、さすがにここまで生物がスカスカだと盤面構築がまずできないだろう。
次に前回使って調子が良かったグレイブディガー系の白黒を組んでみる。
スペル枚数があふれ気味で、相打ち型のミッドレンジとするなら中盤のマナ域にもうすこし手堅い生物が、欲を言えば《機械修復職人/Restoration Gearsmith(KLD)》(4マナ3/3グレイブディガー)が欲しいところ。
せっかく《上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer(AER)》がいるので《罪の自覚/Conviction(AER)》(Wで手札に戻せる+1/+3オーラ)ドリームを入れているが、さすがに夢見すぎな感じが写真からでもビンビン伝わってくる。
本当なら3~4マナで場持ちのいい生物を入れたいのだが、いかんせん候補がない。
組みたい理想形に1~2枚手が届いていない感触だ。
いろいろと寄り道した結果、最終的なデッキがこちら。
BG Midrange
- 13 Creatures
《増強自動機械/Augmenting Automaton(AER)》
《ドゥーンドの調査員/Dhund Operative(KLD)》
《霊気毒殺者/Aether Poisoner(AER)》
《才気ある霊基体/Gifted Aetherborn(AER)》
《僧帽地帯のドルイド/Druid of the Cowl(AER)》
《新緑自動機械/Verdant Automaton(AER)》
《復讐に燃えた反逆者/Vengeful Rebel(AER)》
《絹織りの精鋭/Silkweaver Elite(AER)》
《襲拳会の革命家/Maulfist Revolutionary(AER)》
《屑鉄さらい/Scrap Trawler(AER)》
《砦のマストドン/Bastion Mastodon(KLD)》
《湿原の運び屋/Fen Hauler(AER)》
《僧帽地帯をうろつくもの/Cowl Prowler(KLD)》
- 11 Spells
《放埒/Live Fast(KLD)》
《残酷な決断/Cruel Finality(AER)》
《果敢な爆破/Daring Demolition(AER)》
《ヤヘンニの巧技/Yahenni's Expertise(AER)》
《枷はずれな成長/Unbridled Growth(AER)》
《巨怪の猛攻/Monstrous Onslaught(AER)》
《橋上の戦い/Battle at the Bridge(AER)》
《悪意器具/Implement of Malice(AER)》
《改革派の地図/Renegade Map(AER)》
《放射篭手/Torch Gauntlet(KLD)》
《改革派の貨物車/Renegade Freighter(KLD)》
- 16 Lands
9*《沼》 8*《森》
ギリギリ入れなかった25枚目以降のカード:
《絹織りの精鋭/Silkweaver Elite(AER)》の2枚目
紫色が採用に悩んだカード。
3マナ3/3トランプル is 最強と思ったので《襲拳会の革命家/Maulfist Revolutionary(AER)》を入れているが、増やせるカウンターがまず使い道のないエネルギーしかなかったので《絹織りの精鋭/Silkweaver Elite(AER)》2枚目でも良かったかもしれない。
飛行に除去を温存できるようになり、《ヤヘンニの巧技/Yahenni's Expertise(AER)》からのスイングプランがより強固になる。
実は最初このデッキには《砦のマストドン/Bastion Mastodon(KLD)》が入っていなくて、かわりに何が入っていたかというと……
そう、《電招の塔/Dynavolt Tower(KLD)》ですね。
レアファクトは人を狂わせる……
それが繰り返し使える《稲妻》であればなおさら……
二回戦目でやっと自己催眠に気づき現在のかたちに修正できたわけだが、次からは最初からさっさとそこにたどり着けるようにしておきたいですね(自戒)
そんなわけで初戦は《電招》を抱えたまま、いざ対戦へ。
戦績
一回戦目:白黒
1ゲーム目、2ゲーム目ともに《豪華の王、ゴンティ》(4マナ2/3、場に出た時に相手のデッキの上から4枚を見て1枚を追放し、好きなタイミングで唱えられるレジェンド)に強力なカードを奪われる……そう、わたしの《電招の塔》だ!
この展開には対戦相手とふたりで笑いまくる。
どうにか早いタイミングで《湿原の運び屋》を即席召喚できるものの、相手の《鎮定工作機/Pacification Array(AER)》に延々寝かされ続けて攻められない。
このデッキ、攻め筋細いなァ!
負け。
0-2(××)
二回戦目:緑白 ○○
G1、G2ともにクロック着地後のいいタイミングで除去を構えられて、そのまま相手の脅威を捌きながら刻み勝ち。
2-2(××○○)
三回戦目:緑黒
やっぱり持ってる《鎮定工作機/Pacification Array(AER)》が鬼門となる。
デジャヴのように5/5を寝かされ続け、相手のクリーチャーが+1/+1カウンター絡みのギミックで少しずつ育っていく。
《ヤヘンニの巧技/Yahenni's Expertise(AER)》を撃つべき絶好のチャンスで必要な土地が置けず、結局その1ターンのロスが勝敗を分けた。
3-4 (××○○×○×)
久しぶりにプレリで負け越しました……。
今回は環境に対する事前理解も甘かったので、むべなるかなと言った感じ。
個人的な印象としては、緑の生物+黒除去の組み合わせがやっぱり太くて強かったなという感じ。
対戦相手も自分もかならず黒か緑のどっちかは入っていたからね。
次のアモンケットプレリは参加できるかなあ……。
【MTG】統率者2016 収録される両面トークン一覧
上の記事の続き。
2014年からひきつづき、今回も両面トークンが各セットに10枚ずつ入ってます。
頻出トークン同士の組み合わせだとカジュアルでもかなり重宝するので個人的に要注目の一品。
セットごとに収録されるトークンのリストが欲しかったのですが、これまた見つからなかったのでやっぱり自分で作ることにしました。
ざっとしらべた感じ、以下の通りでした。
(記事中の画像は公式イメージギャラリー、およびFusion Gamingから引用)
イドリス
1.《エルフ・戦士+ゾンビ》
2.《ゴブリン+ゾンビ》
3.《蟲+ゾンビ》
キナイオスとティロ
1.《エレメンタル+兵士》
2.《無色のスピリット+白のスピリット》
3.《兵士+イカ》
4.《青の鳥+オーガ》
5.《ビースト+オーガ》
アトラクサ
1.《苗木+白のスピリット》
2.《白の鳥+苗木》
3.《白の鳥+白のスピリット》
4.《細菌+白のスピリット》
ブレイヤ
1.《ホラー+青の飛行機械》
2.《ヤギ+青の飛行機械》
3.《細菌+青の飛行機械》
4.《ダレッティの紋章+青の飛行機械》
この中だと、アトラクサ(赤抜き)の《苗木+白のスピリット》がどちらも使用頻度が高いトークンでいちばん実用性がありそう。
衝撃的だったのがサスキア(青抜き)の構築済み。
なんと10枚全部苗木トークンでした(ニコ生で確認)。
両面苗木トークン
りょ、両面の意味ねえ……
マジック:ザ・ギャザリング 統率者(2016) 日本語版 5種セット
- 出版社/メーカー: Wizards of the Coast(ウィザーズ・オブ・ザ・コースト)
- メディア: おもちゃ&ホビー
- この商品を含むブログを見る
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【MTG】 統率者2016 収録レア比較一覧
11月11日(金)に発売される統率者2016、なかなか中身がいいです。
少なくとも2014年版とか2015年版よりは平均値高そう。
収録レアの見やすい比較一覧を探したんですが見つからなかったので、例によって自分で作ることにしました。
そのうち公式Gatherも対応すると思いますが、それまでのつなぎにどうぞ。
簡単な価格比較と、個人的なオススメコメントも少し。
基本情報として
- 敵対色の共闘持ちレジェンド2種類と、友好色の共闘持ちレジェンド1種類の全3枚が各デッキに入っている。前者と後者で色は重ならない。(白赤+青黒などの組み合わせ)
この3枚の共闘レジェンドと看板の四色統率者は、すべてフォイル仕様。 - 新録《灰のやせ地》、再録《友なる石》《風変わりな果樹園》は全デッキに入っている。
- 基本土地サイクリングを持つ友好色の呪文サイクル5種類のうち、色が対応する3種類が各デッキに入っている。
- 5種類の不抜持ちのレア呪文のうち1種類が各デッキに入っている。
- 全10種類のタップイン3色ランドのうち、色が対応する4種類が各デッキに入っている。
- 例年通り《統率の塔》と《太陽の指輪》と《統率の宝球》が各デッキに入っている。
無規律な反乱(白抜き)
新録
+《灰のやせ地》
再録(神話3枚、レア26枚)
神話:《忌むべき者の軍団》《恐ろしい徴兵》《炎の中の過去》
青:《アカデミーの精鋭》《永劫の年代史家》《壊滅的大潮》《脱出》《呪文ねじり》
黒:《吸血術師》《無駄省き》《罪を与えるもの》《ガラクの目覚め》
赤:《ドラゴン魔道士》《火山の幻視》《運命の気まぐれ》《魂の再鍛》《命運の輪》《混沌のねじれ》
緑:《芽ぐみ》
多色:《光り眼のネフィリム》《血の暴君》《破壊的な逸脱者》《囁く狂気》《エーテリウム角の魔術師》《光り葉のナース》《大量破壊》《蟲の収穫》
無色:《彩色の灯籠》《シャドーブラッドの尾根》
アンコモンに《血編み髪のエルフ》(EMA版イラスト)《蒸気の連鎖》《意外な授かり物》など
- 再録で高価なのは(8日現在・トリム平均)
《炎の中の過去》(¥730)
《彩色の灯籠》(¥671)
《混沌のねじれ》(¥413)
《芽ぐみ》(¥336)
《無駄省き》(¥315)
《魂の再鍛》(¥293)など。
※《太陽の指輪》(¥765)は全セット共通。
- 基本的に通常エキスパンションの再録レアは販売後にシングル価値が100¥前後に落ち着くことが多いので、あんまりこまかく損得を考える必要はうすい。
ここまで書いといてなんだが。 - 白(秩序)抜き4色ということもあって、盤面から手札まで、全プレイヤーを引っ掻き回すようなカードが多い。
《脱出》のような総バウンス系カードと、《意外な授かり物》のような手札総入れ替えカードの組みあわせが意識されているように見える。
これで墓地を肥やし、墓地参照系のカードで大打撃を与えるのがベースの戦闘プランなのだろう。
パーティプレイ志向だが、ガチも不可能ではないという安牌。 - 青緑の新規伝説《トリトンの英雄、トラシオス》は無色無限マナで即勝利できる注目株。共闘持ちのなかでもっとも活躍をウワサされているのが彼。
《大渦を操る者、イドリス》も看板統率者の中では上位に入る強さがあると思われる。総じて新録レジェンドの評価が高い。 - 「バウンス」「墓地利用」「手札入れ替え」「重量スペル」「続唱」の中にピンとくるものがあったらオススメ。
公然たる敵意(青抜き)
新録
他に既出分として以下を収録:
《墓所の隆起》(黒赤サイクリング)、《危険な地形》(赤緑サイクリング)
《灰のやせ地》
再録(神話2枚、レア35枚)
神話:《粗暴な軍族長》《勝利の神、イロアス》
白:《弱者の師》《鏡の精体》《盲従》
赤:《死に微笑む者、アリーシャ》《雄牛のやっかいもの》《忍び寄る復讐》《憤怒の息吹》
緑:《棲み家の防御者》《マナ食らいのハイドラ》《野生の獣使い》《セロン教の隠遁者》《マイコロス》《雷足のベイロス》《獣使いの昇天》《巫師の天啓》
多色:《不屈の随員》《足首裂き》《秘宝の突然変異》《オーラの突然変異》《一族の誇示》《はじける破滅》《恒久の拷問》《溶岩崩れ》《完全なる終わり》
無色:《太陽打ちの鎚》
土地:《コイロスの洞窟》《カープルーザンの森》《竜髑髏の山頂》《根縛りの岩山》《陽花弁の木立》《風立ての高地》《背骨岩の小山》《苔汁の橋》《大闘技場》《風変わりな果樹園》
アンコモンに《ボロスの魔除け》《稲妻のすね当て》《頭蓋骨絞め》
- やたらレア土地が多い。ペインランド2種類、M10ランド3種類、ローウィンの秘匿土地3種類に《大闘技場》。
とくにペインランドは念願の無色マナシンボル記載ver。 - 再録レアで高価なのが
《稲妻のすね当て》(¥391)
《勝利の神、イロアス》(¥308)
《ボロスの魔除け》(¥284)
《頭蓋骨締め》(¥228)など。 - 青(思考)抜きの四色ということで、破壊、殺戮、圧倒、征服、みたいな内容。
横に並ぶ小粒な軍勢を全体強化して、一気に殺到させる戦略も見える。
「1vs3でも構わねえぜ…俺が全員"殺って"やんヨ…!?」 (ビキッ)
みたいな講談社的世界観にドップリ浸れること請け合い。 - ただ絡め手ができないわけじゃなく、《太陽打ちの鎚》や《盲従》みたいなテクニカルなカードも用意されてる。
- 「全体強化」「ウィニー」「殴り勝ち」「男道」でピンと来るものがあれば。
確固たる団結(黒抜き)
新録
加えて以下の既出分を収録:
《渡り鳥の経路》(白青サイクリング)、《危険な地形》(赤緑サイクリング)、《森の再生》(緑白サイクリング)
《進化増大》、《灰のやせ地》
再録(神話2枚、レア32枚)
神話:《寛大なるセドルー》《前駆ミミック》
白:《静翼のグリフ》《風生まれの詩神》《魅力的な執政官》《牡鹿の蹄の跡》《奉納》《報いの波》《砂の逆流》
青:《地割れ潜み》《精神の輝き》《白鳥の歌》《手綱》
赤:《崖の暴君、カズール》《冒涜の行動》
緑:《領域の探求者》《集団的航海》《ドルイドの誓い》《栄華の儀式》《発見の誘惑》《隠れ潜む捕食者》
多色:《トレストの密偵長、エドリック》《成金、グヮファ・ハジード》 《帰還した探検者、セルヴァラ》
無色:《アクロスの木馬》《精神の病を這うもの》《浄化の板金鎧》《吠えたける鉱山》《寺院の鐘》《ヴェンセールの日誌》《号泣の石》
土地:《風変わりな果樹園》《禁忌の果樹園》《家路》
アンコモンに《剣を鍬に》《亡霊の牢獄》《プロパガンダ》《老練の探求者》《内にいる獣》
- 再録カードで高価なのは
《禁忌の果樹園》(¥996)
《家路》(¥531)
《ドルイドの誓い》(¥444)
《剣を鍬に》(¥390)
《亡霊の牢獄》(¥341)
《寛大なるゼドルー》(¥304)《白鳥の歌》(¥224)など。 - 黒(敵意)抜き4色ということで、~手を繋いでみんな仲良くいっしょにゴール~ みたいなコンセプト。
みんな一緒に土地伸ばそ、一緒にカード出そ。もちろん最終的には自分だけが一人抜け出す腹積もり。自分の盤面をガッチガチにかためて城を築いていきます。気分はフィクサー、あるいは農夫に施しを与える領主。 - 《協調路線》《安全地帯》《高みの見物》みたいなワードにピンと来る人はこれ。
致死性の繁殖(赤抜き)
新録
加えて以下の既出分を収録:
《渡り鳥の経路》(白青サイクリング)、《古の掘削》(青黒サイクリング)、《森の再生》(緑白サイクリング)
《オルゾフの弁護士》、《灰のやせ地》
再録(神話3枚、レア26枚)
神話:《カロニアのハイドラ》《練達の生術師》《胞子の教祖、ゲイヴ》
白:《カストーディの霊魂縛り》《目覚ましヒバリ》《城塞の包囲》《聖戦士の進軍》
黒:《屍の原形質》《生命を破滅させるもの》《衰滅》
緑:《漁る軟泥》《ラムホルトの勇者》 《忘れられた古霊》《硬化した鎧》
多色:《育殻組のヴォレル》《屍体屋の脅威》《水深の魔道士》《禿鷹ゾンビ》《無慈悲な追い立て》《砂塵破》《鏡編み》《瓜二つ》
無色:《霊体のヤギ角》《魂の大鍋》
土地:《ダークウォーターの地下墓地》《風変わりな果樹園》《つぶやき林》《サングラスの大草原》《地底の大河》
- 再録レアで高価なのが
《漁る軟泥》(¥1014)
《胞子の教祖、ゲイヴ》(¥743)
《カロニアのハイドラ》(¥697)
《目覚ましヒバリ》(¥598)
《衰滅》(¥446)
など。 - 赤(激情)抜き4色ということで、じわじわと着実に冷静にカウンターを増やしていくコンセプト。スパイク寄りだけど、《硬化した鎧》とか《魂の大鍋》みたいな使いみちが豊富でユニークなカードの収録もある。
- これに頑強クリーチャーと《臓物の予見者》みたいな生け贄エンジンを足すだけで無限ループコンボが出せる。
- 《成長》《育成》《ガチ思考》が好きな方、あと小物をコロコロ並べたりガチャガチャ動かしたりするのが好きな方はこれ。
優越性の仮託(緑抜き)
新録
他に既出分として以下を収録:
《渡り鳥の経路》(白青サイクリング)、《古の掘削》(青黒サイクリング)、《墓所の隆起》(黒赤サイクリング)
《ファイレクシア病の支配》、《灰のやせ地》
再録(神話6枚、レア23枚)
神話: 《エーテル宣誓会の審判員》《屑鉄の学者、ダレッティ》《ヘルカイトの暴君》《電位式の天才、シドリ》《覇者シャルム》《新たなるファイレクシアの魂》
白:《蔵の解放》《ファイレクシアの再鍛》
青:《主任技師》《エーテリウムの達人》《ルーンの解読》
黒:《不穏の標》
赤:《ゴブリンの修繕屋スロバッド》《山賊の頭、伍堂》《ヘルカイトの点火者》《財宝発掘》
多色:《航行長ハナ》《スフィンクスの召喚士》《覇者ジョー・カディーン》《金線の天使》
無色:《蜃気楼のマイア》《真面目な身代わり》《マイアの戦闘球》《ロクソドンの戦鎚》《骨溜め》《ネビニラルの円盤》《ちらつき蛾の甕》《交易所》
土地:《風変わりな果樹園》
アンコモン以下に《悪意の大梟》《飛行機械の鋳造所》《頭蓋囲い》《頭蓋骨絞め》《教議会の座席》
- 再録レアで高価なのが
《エーテリウムの達人》(¥852)
《悪意の大梟》(¥731)
《屑鉄の学者、ダレッティ》(¥621)
《真面目な身代わり》(¥403)
《山賊の頭、伍堂》(¥329)
《飛行機械の鋳造所》(¥231)など。 - ともかく圧倒的な神話レアの量。総勢6枚は青抜きとか黒抜きの3倍。なんかバランス悪くねえか……まあレアリティにそんなに意味はないけど。
- 《航行長ハナ》は待望のテレーズ・ニールセン/Terese Nielsen画ジャッジプロモ版イラスト。
- あと《ちらつき蛾の甕》に念願のふりがながついた。
- 新録で一番高い《意思の大魔術師》(¥1000前後)を収録している。
- 収録されているラインナップは全体的にガチ卓向けだと思う。アーティファクトテーマだけどガジェット的な遊びは少ない。そのへんは最新パックのカラデシュ買って補給してねってことなのだろう。100%言いがかりだ。
- 有色無限マナで即勝利になる看板《ブレイヤ》に加え、生きているヨグウィルこと新録《意志の大魔術師》も悪さしかしなさそう。
- 《本格対戦派》《アーティファクト好き》《同盟者好き》あたりはこれ。
結局オススメはどれなんだよって思うかもしれませんが、もうぶっちゃけ自分の好きなコンセプト、使いたいカードのあるデッキを選ぶのがいちばん幸せだと思います。
レアは多くが再録後に値下がりするのであんまり値段気にしてもしょうがない。
ただ、通販だとたいがいどこも五種セット販売しかない。
マジック:ザ・ギャザリング 統率者(2016) 日本語版 5種セット
- 出版社/メーカー: Wizards of the Coast(ウィザーズ・オブ・ザ・コースト)
- メディア: おもちゃ&ホビー
- この商品を含むブログを見る
通例として統率者はセットの人気不人気が激しく、全5種類のうち1~2種類が人気で残りは全部売れ残り、みたいなことが毎年恒例となっていたのでだいたいこんなふうにセット販売しかされてないことが多いです。
ただ今年のは全体的に大ハズレがないので、セットで買っても去年とか一昨年ほどはひどいことにはならないんじゃないかな~と思います。
続き:
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【MTG】 カラデシュプレリ二回目レポ。白黒ディガーで2-1
初回のプレリレポ:
の続き。
環境の印象やプレリリース・キットの詳細などは前回書いたので、今回はカードプールのメモだけをさっくりと。
一回目の印象として機体が思ったより弱かったので、今回も白緑絡みのミッドレンジが組めたらいいなと思いつつ開封。
例によって記事内で使用されるカード画像はすべて、公式カードギャラリーからの引用です。
カードプール
引いたレアが
《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury(KLD)》がプロモフォイル。
び、ビミョ――!
リミテ微妙なレアが3/7。
残りも100点ボムって感じでは決してない。(《小物作りの達人/Master Trinketeer(KLD)》はもちろんクソ強いだろうが)
まあ前回がレアの引きよすぎたからな――と思いつつ、粛々とプールを整理していき以下内容。
白。
スペルのクオリティがイマイチだが、生物は
- 低マナ域のトークン+《第九橋の巡回員/Ninth Bridge Patrol(KLD)》+《小物作りの達人/Master Trinketeer(KLD)》が噛み合っていたり、
- 壁役+飛行で役割分担がキチッとできていたり、
- 《機械修復職人/Restoration Gearsmith(KLD)》+ブリンクの組み合わせができたりと、悪くはない内容。
枚数は最低限だが、70点はある。
青。
ギリギリ組めなくもないという程度のラインナップ。
低マナ域がキツすぎるので補色のフォローは必須だ。もし黒が強いなら、プールの内容と噛み合う《禁制品の黒幕/Contraband Kingpin(KLD)》が採用できてオイシイが……
で、その黒。
アグロ向きなカードとミッド以降向きなカードで6:4ほどの割合で、欲を言えば除去がもう一枚欲しかった。
生物の内容は及第点前後だが、《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury(KLD)》を再利用するコンセプトや地上を相打ちさせて飛行で取り返すプランがしっかり見える。
個人的には好感触なプールだ。青の内容ともそれなりにマッチしてるように思う。
赤。
さすがに生物少なすぎてメインにしようがない。アグロ指向のスペルと生物量が噛み合ってない。
除去は無駄に豊富なのでそこだけタッチしようか、という程度。
緑。
これまたメインで組むのを諦めさせるような悲しい生物量。
多色サポートが2枚あるので多色化が唯一の生きる道に思える。
ランプ・壁・ファッティ・解呪に除去と要所は押さえているラインナップではある。
無色&多色。
《予言のプリズム/Prophetic Prism(KLD)》と《霊気拠点/Aether Hub(KLD)》が緑系多色の道を後押ししている。
2枚の装備品と《改革派の貨物車/Renegade Freighter(KLD)》がアグロや相打ちミッドレンジに強いインセンティブを与えている。
あとはメインカラーの隙間を埋めるパテのようなカードが多い。
パッと見た感じだと、緑多色か黒ミッドレンジ(黒白か黒青)という感じ。
赤はメイン検討の余地なしなのでわかりやすい。
実際にテーブルにソートしつつ、細かい内容を点検していく。
構築
最初に組んだデッキがこちら。
WB Digger Midrange
- 14 Creatures
《ドゥーンドの調査員/Dhund Operative(KLD)》
《第九橋の巡回員/Ninth Bridge Patrol(KLD)》
《鋳造所のコウモリ/Foundry Screecher(KLD)》
《武器作り狂/Weaponcraft Enthusiast(KLD)》
《光袖会の職工/Glint-Sleeve Artisan(KLD)》
《小物作りの達人/Master Trinketeer(KLD)》
《亢進するアイベックス/Thriving Ibex(KLD)》
《霊基体の匪賊/Aetherborn Marauder(KLD)》
《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury(KLD)》
《機械修復職人/Restoration Gearsmith(KLD)》
《空渦鷹/Skyswirl Harrier(KLD)》
《ダッカラのゴミあさり/Dukhara Scavenger(KLD)》
《たなびき織りの天使/Wispweaver Angel(KLD)》
- 9 Spells
《断片化/Fragmentize(KLD)》
《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》
《放射篭手/Torch Gauntlet(KLD)》
《歯車工の組細工/Cogworker's Puzzleknot(KLD)》
《金属紡績工の組細工/Metalspinner's Puzzleknot(KLD)》
《予言のプリズム/Prophetic Prism(KLD)》
《隠然たる襲撃/Subtle Strike(KLD)》
《放埒/Live Fast(KLD)》
《本質の摘出/Essence Extraction(KLD)》
《破砕踏歩機/Demolition Stomper(KLD)》
- 17 Lands
8*《平地》 8*《沼》
《発明博覧会/Inventors' Fair(KLD)》
採用を迷うカード:
《改革派の貨物車/Renegade Freighter(KLD)》
《霊気装置の展示/Servo Exhibition(KLD)》
《不法仲買人/Lawless Broker(KLD)》
《プラカタクラブの用心棒/Prakhata Club Security(KLD)》
《偶然の発見/Fortuitous Find(KLD)》
※画像には載ってないが《歯車工の組細工/Cogworker's Puzzleknot(KLD)》が入ってジャスト40枚。
白黒の相打ちミッドレンジ。
ちょうど異界月プレリの一・二回目みたいな内容、というかあのときの構築の感触がすごく良かったのでまっさきに組んだデッキ。
地上を相打ちでグダらせながら《機械修復職人/Restoration Gearsmith(KLD)》を使い倒し、飛行+装備品でクロックを刻む。
サルベージ対象に《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury(KLD)》が絡めば地獄のように粘り強く戦える。このデッキなら《ダッカラのゴミあさり/Dukhara Scavenger(KLD)》もプレイアブルだ。
欲を言えば《偶然の発見/Fortuitous Find(KLD)》まで入れてコンセプトを貫徹させてしまいたいが、さすがにスペルの量が目一杯に思える。
このデッキでなぜ100点コモンこと《改革派の貨物車/Renegade Freighter(KLD)》が入っていないのかというと、単純にコンセプトにマッチしないと思ったから……ではなく、その強さにぜんぜん気づいていなかったから。
一回目で機体は第一印象ほどプレイアブルではないと判断したので、この時点だと機体は不採用のバイアスが強く効いていた。
じゃあなんで《破砕踏歩機/Demolition Stomper(KLD)》が入ってるのかってことになるが、これは終盤でボードが煮詰まった時に《発明博覧会/Inventors' Fair(KLD)》のアクティベート先を用意したかったからだ。
でも貨物車も採用するべきだったよね。
続いて黒の相棒を青にスイッチした構築を検討してみる。
前回の経験からなるべくマナフラしたくないので土地は16に押さえてある。
しかし白黒に比べると細かい部分のバリューが寂しい。
アーティファクトカウントのために2マナ生物に《歓待する構築物/Eager Construct(KLD)》が入っていたり、白黒では入らなかった《不法仲買人/Lawless Broker(KLD)》や《プラカタクラブの用心棒/Prakhata Club Security(KLD)》が渋々入っていたり。
全体的に生物の線が細く、「地上をグダらせてる間に飛行で刻む」プランがきちんと成立するかはギリギリといった印象。
つづいて緑多色のルートを検討してみる。
これは緑黒t青。
及第点はあるが、欲をいえばもうすこし序盤のボードに硬さがほしいか。
《ピーマの先導/Peema Outrider(KLD)》みたいなタフな3~4マナ生物があと1枚ほしい。
タッチ青の旨味があんまりないようにも感じる。
緑黒t白も組むが、
《永遠の造り手、ラシュミ/Rashmi, Eternities Crafter(KLD)》⇔《機械修復職人/Restoration Gearsmith(KLD)》
《誤動作/Malfunction(KLD)》⇔《小物作りの達人/Master Trinketeer(KLD)》
が入れ替わるくらいで全体の輪郭は同じ。
緑白tや緑青tは黒よりも優先する価値を見いだせなかった。
この時点で残り10分ほど。
こんな白青飛行まで組みだし、構築の迷路に盛大に迷いこみだす。
飛行・装備品・テンポスペルが噛み合ってるが2マナ域が弱い。及第点前後。
普通に考えればメインは白黒か黒緑tなのだが、この時の自分はなにをトチ狂ったのか黒青をメインにチョイスしてしまった。
たぶんレアが一番たくさん使えるからじゃないだろうか。あとコンセプトの一貫性とかもいちおう考えたらしいが、今見るとどう考えても白黒のほうが筋が通ってる。
あとでこうやって振り返ってみるとなんとでも言えるのである……
結果はいかに。
対戦結果
一試合目:赤白アグロ
ついにきた機体アグロ。線の細い青黒で耐えしのげるか。
だが相手が事故気味で難なく勝利。青黒のままで勝ってしまう。
○○
二試合目:黒緑ミッドレンジ
プレイバリューの往復ビンタみたいなデッキ。第1ゲームは当然のようにクロック速度で負け。
第2ゲームから白黒にシフト、ゴンティディガーでアドバンテージ勝負を挑む。うん、どう考えてもこっちのほうが強いね。続けて勝利。
×○○
三試合目:赤白アグロ。
事故気味なハンドを甘えキープすると、当然のように戒めを食らう。
相手のライフに1点も触ることなく死。
××
二回目のプレリは4-3で終了。
反省点としては、さすがにメイン白黒でいい。2マナが弱いテンポビートを選んではいけない(戒め)。
《破砕踏歩機》 は想像の五倍弱かった、けどやっぱり《発明博覧会》との兼ね合いで入れざるを得なかったかなと思う。
青黒はアーティファクトカウントが7枚ほどで、これでも不足感が強い。製造込みで8~9枚はほしい。白黒で《歯車工の組細工/Cogworker's Puzzleknot(KLD)》や《霊気装置の展示/Servo Exhibition(KLD)》を入れてやっと安定、といった感じ。
自分のカラデシュプレリはこんな感じでした。
ではまた次回、霊気紛争プレリで!
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【MTG】カラデシュプレリレポ。白緑で3-0。機体があんまり強くない……
前回の異界月プレリから早くも3ヶ月。
2016年9月24日(日)に開催された、カラデシュ/Kaladeshのプレリリース・パーティに行ってきました。
参加人数は20人ほどで、スイス3回戦。
パック代含めての参加費¥2500なり。
今回のプレリリース・キットの中身はこんな感じ。
- チョコボールみたいな感じでパカッと開く紙製のケース
- フォイル版のレアまたは神話レアカード1枚
- 「カラデシュ」ブースター6パック
- 20面ダイス型ライフカウンター(全5色からランダム)
- 紙製の小物ケース(20面ライフカウンターならちょうど6個入る)
- 飛行機械ペーパークラフト(トークンとして使える)
- 審判長テゼレット様のサインつき選考結果通知
全体としてはイニストラードを覆う影プレリのキットを引き継いでいる感じですが、今回は分離型の小物入れと飛行機械ペーパークラフトが追加されていますね。
プレリキットは「セットの世界観をプレイヤーにも追体験してもらう」のが目的の一つにもなっていて、セットごとにコンポーネントが変更されたり追加されたりしています。
新世界秩序の導入以降、MTGの特にカジュアルイベントはプレイ体験/体感を意識した作りに明確にシフトしていったように思います。
と余談はこれくらいにして、プレリの話に戻る。
ちなみに記事内で使用されるカード画像はすべて、公式カードギャラリーからの引用。
環境の印象
事前の印象では
白>緑>黒=青>赤
という感じ。
過去のプレリレポで何度も書いちゃってるが、シールドはドラフトと比べて
シナジーの掛け算よりカードパワーの足し算で戦う(コンセプトを尖らせにくい)
フォーマットなので、受けの狭いアグロ系のカードが枚数を占めている色はどうしても辛い評価を引く羽目になる。
で、今回の赤はアグロに寄りすぎている印象。
強化オーラや攻勢時専用トリック、アグロ指向の細い生物など、「相手より1マナ重い生物で返す」が基本の王道的ミッドレンジでは採用したくないカードが多い。
黒も同様にプールが全体的にアグロ寄り。ただ《骨読み》亜種と相打ち要因が豊富なぶん赤よりはミッドレンジ的な受けがしやすそうに思える。
青もエネルギー絡みのテクニカルな(単品では扱いづらく見える)カードが目立つ。コンボカラーといった感じでシールドではつらい。
で、白緑はそのようなプールの尖りが少なく、無難でアーキタイプの受けが広く見える。特に緑はコモンに《地勢》があるので雑な多色グッドスタッフに突っ込めやすい。
白なんかコモン2マナ生物のスペックがこれである。
過去最強レベルに強いんじゃないか、こいつ。
白黒なら相打ちと《グレイブディガー》系で盤面をグダらせている間に勝手に育ってくれる。
そんなわけでメインだと白or緑絡みのミッドレンジをやりたいなーと思いながら着席。
いざ開封の儀へ。
カードプール
引いたレアはこんな感じ。
箱を開けたら《スカイソブリン》がプロモFoilでお出迎えしてテンション爆上げ。
そして1パック目をむきむきするといきなりニッサがこんにちわ。
勝ったな……。
と周囲の知己プレイヤーに見せびらかしつつ、残りをスパパパパと開封。
以下がカードプール。
白。
航空戦力充実。除去もレアもある。
アグロでもミッドでも受けれるプール。悪くない。最低でも80点はある。
青。
2マナ域が2/1バニラしかいないのが痛い。
スペルも生物も強度にかなり極端な差がある。ピーキーなプール。
黒。
11枚+α。単純に枚数が足りない。この生物群だとボード構築ができない。
メインを張ることはないだろう。
赤。
これまた極端にアグロ寄りなプールだ。
2枚の3マナ3/2が活かせるかどうか、つまり機体との兼ね合い次第な内容。
緑。
10枚+α。黒以上の圧倒的な枚数不足……でもニッサが俺を呼んでいる!
生物も弾不足とはいえ軽いのと重いので採用圏内をキチッと引き込めている。
寂しく見えるが十分使う気になれるプールだ。
無色&多色。
機体4枚、その最奥でスカイソブリンが絢爛豪華に輝きを放つ。
3・4・5マナの生物はどの色を使うとしてもすべて採用可能で、メインカラーの虫食いをうまく補強してくれそうだ。
未知数なのが機体の性能、つまりどの程度の枚数が採用圏内なのかということだが……。
とりあえず白はほぼメイン確定に思えるので並べつつ、補色を考えながらマナカーブ順に並べていく。最初はレアに従う法則で、まずは白緑をトライ。
構築
というわけで組めたデッキはこちら。
GWu Goodstuff Midrange
- 13 Creatures
《牙長獣の仔/Longtusk Cub(KLD)》
《渦跡の鷹/Eddytrail Hawk(KLD)》
《金線の使い魔/Filigree Familiar(KLD)》
《光袖会の職工/Glint-Sleeve Artisan(KLD)》
《高峰の職工/Highspire Artisan(KLD)》
《捕獲飛行機械/Snare Thopter(KLD)》
2*《プロペラの先駆者/Propeller Pioneer(KLD)》
《霊気嵐のロック/Aetherstorm Roc(KLD)》
《空渦鷹/Skyswirl Harrier(KLD)》
《多用途な逸品/Multiform Wonder(KLD)》
《僧帽地帯をうろつくもの/Cowl Prowler(KLD)》
- 10 Spells
《発明者のゴーグル/Inventor's Goggles(KLD)》
《断片化/Fragmentize(KLD)》
《航空艇/Sky Skiff(KLD)》
《予言のプリズム/Prophetic Prism(KLD)》
《人工物への興味/Appetite for the Unnatural(KLD)》
《特権剥奪/Revoke Privileges(KLD)》
《誤動作/Malfunction(KLD)》
《天才の片鱗/Glimmer of Genius(KLD)》
《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship(KLD)》
《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force(KLD)》
- 17 Lands
8*《平地》 7*《森》
《霊気拠点/Aether Hub(KLD)》
《植物の聖域/Botanical Sanctum(KLD)》
採用を迷うカード:
《領事府の空船口/Consulate Skygate(KLD)》
《霊気装置の展示/Servo Exhibition(KLD)》
《忍び寄るカビ/Creeping Mold(KLD)》
《アラダラ急行》
紫色が採用を迷うスロット。
7枚中5枚のレアが入るとってもゴージャスなデッキ。
ちなみに画像には載ってないが、最初は《アラダラ急行》が入っていた(そして最後にはあまりの弱さに抜けていった)。
白緑の内容はかなり手堅いが、メインで青タッチするかが一つの悩みどころ。
抜けば低マナ層のブロッカーが厚くなるが、とうぜん同速以下に弱くなる。環境が想定より早いかどうかが焦点となるが、自分はこのままでいくことにした。
余った構築時間で赤緑も検討する。
土地を1枚抜き、5~6マナを減量してアグロ寄りのチューンにすることも考えられる。とはいえ、《スカイソブリン》や《ニッサ》を適正ターンに安定運用することを考えると、土地17でミッドレンジの横綱相撲をしたほうが手堅そうに思える。
生物のマナカーブが非常に美しくまとまっていてポイントが高い。
スペルは機体と解呪にほとんど終始していて盤面を一度支配されると取り返せないだろう。とはいえ、もし盤面が膠着したとしても《尖塔横の潜入者/Spireside Infiltrator(KLD)》という飛び道具が2枚もあるのが嬉しい。
この段階で難しいのは機体の採用枚数だった。自分はだいたい装備品と同じ感覚で判断していたが、だとすると4枚はやや多い。とはいえ《尖塔横の潜入者》との兼ね合いもある。
《高速警備車/Fleetwheel Cruiser(KLD)》は《博覧会場の恐怖/Terror of the Fairgrounds(KLD)》(4マナ5/2バニラ)でいいかもしれない。
先にも触れたが《アラダラ急行/Aradara Express(KLD)》はこの時点では自分はかなりのパワーカードだと思っていたので、抜くという考えはまったくなかった(そしてその考えは後の対戦を通じて訂正されることになる)。
他の色の組み合わせについては、ちらりと見ただけで検討する価値なしと判断した。
この2つの完成度に並び立つものは組めそうにない。
そうこうしてるうちに構築時間終了。
いざ対戦へ。
対戦結果
一試合目:黒緑ミッドレンジ
何度も蘇る《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury(KLD)》にカードを盗まれまくるイヤらしいデッキ。
第一ゲームは飛行につつかれ、盤面にらみ合いにしたところで《丈夫な手工品/Durable Handicraft(KLD)》の回転を止められずにそのまま圧殺。
第二・第三ではゴンティの網を華麗にすり抜けてニッサが暴力を振るう。
使っているこっちとしてはいつ出せば落とされないかビクビクしながら慎重に投下して運用していくわけだが、相手からみるといつ出てきてもゲロ強だったようす。
レアパワーで圧殺!
×○○
二試合目:青白テンポ
《ドビン・バーン/Dovin Baan(KLD)》《発明の天使/Angel of Invention(KLD)》の二大神話入りのテンポデッキ。
互いのクロックがすれ違うライフレースになるが、こちらのほうが打点が大きい。
最後は《スカイソブリン》が攻撃ついでにドビンをビームで薙ぎ払って勝利。
数ターン遅ければ《パンハモニコン/Panharmonicon(KLD)》+《発明の天使/Angel of Invention(KLD)》が成立していたという恐ろしいデッキだった。
○○
三試合目:緑白ミッドレンジ
ミラーマッチに近いが、向こうは飛行クロックが多め。
1ゲーム目を取ったあと、2ゲーム目の危うい初手を甘えのノーマリガンしたところ盛大に死亡。
しかし3ゲーム目は危うげなく取りかえす。
○×○
6-2で1位タイ。
《ニッサ》《スカイソブリン》というレアパワーもあるが、7戦やってノーマリガンだった影響もある(三試合目第2ゲームではそれで死亡したが)。
無色多め、シンボル少なめなので色事故が少ない環境なのだろうか?
ともかく商品のパックをもらう。
しこたまフリープレイで遊んだあと、二回目のプレリへ。
環境の印象
- カラデシュにはキッカー系キーワードや複数回起動にうまみのある起動型能力といった余剰マナの注ぎ込み口がない。
つまりマナフラの受け皿がない。
コンバットトリックが強いので多少お見合いしても盤面の突破は難しくない。なのでマナフラ=死亡という感じがした。ミッドレンジでも軽めのチューンになった場合、土地16+キャントリップ系などでマナベースを運用できないかは常に検討する必要があるだろう。 - 機体はそんなに強くない。装備品より弱い印象。デッキには入って2枚だろう。そして2体~3体タップしないと運用できないような(つまり搭乗3以上の)機体は格段に評価が下がる。搭乗のために盤面のにらみ合いが維持できず、結局相手とのダメージレースになってしまうからだ。
採用するなら搭乗1~2の序盤に出せる機体で、それ以外は個人的にはあまり積極的に採用したいとは思えなかった。 - 黒のコンバットトリックが強い。2マナで二択を迫れる。
今回の黒はかなりのアグロカラー。ただしアーティファクト参照が多いので二色でも《予言のプリズム/Prophetic Prism(KLD)》を採用するとか《組細工》を多めに入れるとか工夫が必要に感じた。
環境のざっくりした印象については以上。
二回目のカードプールについては、また次回に。
ではでは。
過去のプレリレポ
【MTG】 コンスピラシー:王位争奪(2016)発売記念パーティに行ってきた。青赤で優勝
2016年8月28日(土)に行われた記念パーティに行ってきました。
以下、本文中に出てくるカード画像はすべて公式のカードイメージギャラリーからの引用です。
ちなみに初代コンスピラシーのレポ記事はこちら。
もう二年前ですよ。当時はテーロスブロックでした。
月日が経つのは早い……早すぎる……
参加者10名全員が一つの卓でドラフト、参加費1050円、取り切りナリ。
取り切りと聞いた時はピック歪むんちゃうか? という考えがチラリとよぎったが、「プール内容的に、純粋なパーティゲームとして楽しむことを優先した方がいい(順位を気にしてギスギス楽しむ類のゲームではない)」という他参加者からの意見を聴いて納得。
ピック後は3人・3人・4人卓に分かれて対戦し、各卓の成績順に再度3組に振り分けて決勝戦となる。
環境の印象
事前にプールを見た印象としては、やはり同名固め取り+策略プランが強そう。
アンコ以上の策略は初手級で、コモンの一部にも早い順目で抑えたいものがある。
特にレアリティに対して強さが飛び抜けていると思うのが緑。
あまりにも安すぎるコストで簡単にゲームエンダーを確立させられるうえに、重ね張りにも意味がある。
飛行かトランプル持ちあたりを複数枚ピックできれば最高にウマいが、別に《青銅の黒貂》あたりを強化していってもフツーに強い融通の効きっぷりがすごい。
じわじわくるイラスト
同じコモン策略でも白や赤は重ね張りしても意味がないのに! ズルい!
あとはアンコモンの策略もかなりめちゃくちゃなことをしてくれる。
《残響する加護》の相方は青・赤・緑あたりが基本になる。2枚以上とれれば宇宙。
赤なら《招雷弾》を自分に打ち込んで5点割り振りにしてみたり、緑なら《ツキノテブクロの毒》や《抑えがたい餌食》による馬鹿ドローや《数の力》による一撃必殺など。
個人的には《記憶の壁》+バウンス呪文(《排撃》か《虚空への突入》)の組み合わせによる無限バウンスがいちばん面白そうかなと思う。どちらも比較的に安めにとれ、記憶の壁の能力のおかげで実質1枚コンボとして扱える。
というわけで緑のコモン策略を軸にしたミッドレンジか、呪文策略を軸にした青・赤系のコントロール系ピックが明快でわかりやすいかなという印象だった。
各色の強度に関してはかなりバランスがとれている感触を持った。どの色も同じくらいの強さで、どのアーキタイプにも等しくチャンスがある。
ただし白赤のアグロだけはノーチャンスって感じ。
序盤前のめりに攻めても1vs3の構図を作るだけ、世界の敵になるだけのリスクに見合ったリターンがあるとは思えなかった。
(アーキタイプ用二色カードの中でいちばんヘタを掴まされているのが白赤)
また初代コンスピが廃位(と手札を供給する協議)のおかげで想像以上のアグロ環境だった印象があり、今回もその体験を引きずって序盤のボード構築要員の評価は多人数戦ながらかなり高めに見ていた。
統治者や使嗾といったギミックも泥臭い殴りあいを明確に推奨している。
なかでも飛行持ちは相手から冠を奪う尖兵としても、冠を守る見張り役としても有用なので特に評価を高くしていた(尻でっかちならなおさらよし)。
しかし序盤の攻防が重要とはいえ、タフネス1についてはコモンに咎めるカードが多いので(《よろめくゴブリン》《爛れ暗がり》《招雷弾》《ごたごた》)、なにかのついでに除去されやすく、評価を高くしすぎない方がいい印象を持った。
そんなこんなで事前に色々と理論組みをしていたわけだが、その答え合わせはどうなるか。
ドラフト開始。
ピック
一パック目でショーテルがこんにちわ。
あら~~~~。
1枚でドラフト代の元を取る。取り切り最高や。レア策略があったら悩んでいたかもしれないが、他に取るカードも薄かったのでピック。
2手目で待望の《残響する加護》をピック。指針が決まる。
3手目は《ダスクマントルの予見者》の一周が見えるパックで、青のカードを拾いつつ青黒に期待を込めるが、ここで上家がピックした《現影の密通者》を公開。
さすがに3手目のカードとは思ってなかったのでシグナルとして受けとる。
と思ったら今度は下家が《尖塔の幻影獣》を公開。
まさかの上家と下家で青サンドイッチ勃発。
えー、1ミリも青やれません。
《残響する加護》をいちばん強く使える色を失うのは悲しい……悲しすぎる……でも上家に逆らってもいいことないからね……。
ともかく青は避け、上から降ってくる色を素直に見定めることにした。
するとどうやら赤が流れてきてるように見えたので赤をとりつつ、二色目は白か黒かなといったところで一巡目終了。
《窯の悪鬼》と《招雷弾》が数取れるのを目指すピックになりそうだ。
しかし結局このラウンドでは策略カードを他に1枚も見ることなく終わった。そりゃみんな同じこと考えてるわな……
二巡目初手、《残響する加護》2枚目がこんにちわ。僥倖&即ピック。
これを《密通者》に覗き見されるが、個人的にはこれって策謀ピックが多い一手目に使うカードじゃないと思うんだけど……コモン絡みでいちばん選択肢が濃厚な5手目ぐらいに使うカードな気がする。
3手目、4手目に《硫黄破》が続けて流れてきて赤ガバガバなのを確認。
下家の熱い赤やれコールをしっかりキャッチ。いいんだな君たち。
7手目でゴミ焼却(7点火力)、8手目に《紅蓮の狩り手》(5マナ8/8威迫)をゲットできてしまう。本当にいいんだな君たち。
2コンボだドン!
そんな感じでほぼ赤単気味にピックできるも、二色目がいまだに確定しない。
というか上家が白のカードだったり緑のカードだったりを公開していてまったく色が掴めない……黒だけは単体除去がガバガバに流れてくるが、《残響する加護》系アーキタイプとはいまいち噛み合ってないので踏み切れない。
この時点で18枚ぐらいプレイアブルな赤のカードがピックできている。白は3枚、青は4枚、黒と緑は1枚ずつ。相方はどうするべきか……
そして始まる三巡目、《石殴りの巨人》からスタート。
すると上から《切望の孔雀》が流れてきて、青の空きを確認。
この子強いよ
二色目を確定させ、急いで青いカードをかき集めていく。
すると七手目あたりで《虚空への突入》、《記憶の壁》などを拾えて目指すアーキタイプのひとまずの達成を見る。
試行錯誤のすえ、できたデッキはこちら。
《島》《山》ともに8枚ずつ。
入ってないカードは《実物提示教育》、《炎の切りつけ》2枚、《蒸気の精》など。
ソーサリータイミングの単体除去の評価は低い。
かなり重た目な構築で、組みながら不安があった。
4マナ域を1枚減らして《蒸気の精》を入れるかかなり悩んだところ。
ただ、やはりタフネス1はどうしても評価が辛くなる。ブロッカーとしての性能がほぼゼロな以上、序盤のライフを多少犠牲にしてでも後半のボードで他に劣らない方が強いと思った。確信できるほどでないので迷いに迷うが……
また全体プレイヤー火力がヘタな単体火力よりも強いのは初代コンスピの経験から理解していたので、明確な勝利手段として意識的にピックして構築に組みこんだ。
欲を言えば、青か赤のコモン秘策が1枚ぐらい欲しかったところだ。ほんっとーに自分の周囲は秘策の回りが悪かった。
そんなこんなありつつ構築時間いっぱい。
いざ対戦、結果はいかに。
対戦
一回戦目:
当然のごとく《自然な団結》を固め取りしている緑プレイヤーが一人。
《猛獣の解放者》をすくすく育てる鬼のような構築。
しかし必然的にヘイトを稼いで世界の敵になる。
他にも《君主の領域》を使った5色デッキが無茶苦茶な色拘束のパワーカードを連打して注目を集めたりした。
ちなみにそれが自分の上家。おいィ! だからシグナル無茶苦茶だったのかよ、おファックですわ。
そんなリッチな策略、一体どこでピックしたんだ君たち……1枚も見たことなかったゾ……
ところで多人数戦リミテは構造的に飛行が普段より何倍も強く感じた。
単純に殴れる選択肢が3倍あるという攻撃面でのメリットもあるが、それ以上に「飛行を持っているプレイヤーに自分を攻撃する理由付けを与えない」という防御面での有用性が大きく感じた。
4位なのに飛行から殴られるのは飛行を持っていないおまえが悪い、ということだ。
飛行を止める壁役がいないと、なにかのついでのように他プレイヤーの飛行クリーチャーからライフをチクチク刻まれてしまう。
なにより飛行はスタッツが控えめなので他プレイヤーから見てそこまで盤面的な脅威に映らないのもいい。
今回の自分は飛行生物たっぷりで、相手をチクチク刻む側の人間だった。うまく全員のライフを平等に火力圏内に落としていき、インスタントタイミングで他プレイヤーを排除できるように立ち回っていった。
他プレイヤーのクリーチャーに《統率のとれた攻撃》を打ち込む協力プレイもしたりして、うまく上位2名に残り決勝卓へ勝ち上がる。
もう一名は《君主の領域》で自分の盤面を固めていたプレイヤーだった。
二回戦目:
やはりここにも《自然な団結》固め取りするプレイヤーあり。
安い《青銅の黒貂》(2マナ2/1バニラのアーティファクト・クリーチャー)をすくすく育てる構築がイケてる。
自分の盤面をいまいち強くできずに序盤から中盤にかけてけっこうパンチをもらう。
実は手札に《どぶ潜み》をずっと持っていたのだが、これを出すと世界の敵となり今以上のズタ袋と化すことを知っていたのでひたすら握りこんで時が来るのを待っていた。
とにかく《自然な団結》を持ったプレイヤーの盤面が強く、コンバット絡みの選択肢をほとんど一人でコントロールしているような状況だった。
《石殴りの巨人》((3)(R)(R)5/4で怪物化すると地上全員を1ターンブロック不可能にする)や《ヘイヴングルの吸血鬼》((2)(R)(R)2/2、他のクリーチャーが死亡するたび+1/+1カウンター1個乗るスリス能力持ち)などのクリティカルな生物を出しても、すぐにどこかから余った除去が飛んできてしまう。
中盤を過ぎて全員のライフが一桁に入ったころ、《君主の領域》のプレイヤー(上家)が《地底の揺れ》を打ち込んでボードが更になったところで一気に動くことにした。
《記憶の壁》をプレイして《虚空への突入》(2体バウンスの(3)(U)ソーサリー)を拾い、 《残響する加護》(《記憶の壁》指定)×2を表向きにしてからの5体バウンス!
&《記憶の壁》回収!
他プレイヤー全員が「うおおおおおお」とか「それはヤバイわ!」とか人が喜ぶような素敵なリアクションをしてくれたので、自分も今世紀最大にドヤる。
同時に自分が世界の敵になったことも自覚するが、これだけ全員のライフが刻まれてたらもう関係ねえ!
おらっどぶ潜みからのスペル連打をくらえっ!
2点、2点、2点! で一挙に二人のプレイヤーを落とし、最後は《自然な団結》プレイヤーとの一騎打ちに。
飛行に対する《凶暴化》が通れば即死、というラストアタックを《硫黄破》で返して
決・着!
というわけで1位になれました。やったぜ。
ピック中から対戦までずっと盛り上がりっぱなしで楽しかったぜ。
みんなもコンスピラシーやろうな。
謎のテンションのまま〆。
次はコンスピラシー:ブレイゴの復活に期待だね。
MTGプレイレポ記事
ほぼプレリレポや
【MTG】 異界月プレリレポ。青黒で2-1、白黒で3-0。結論:白強い。
前回:
前回から早くも三ヶ月。
7月18日(日)に行われた異界月/Eldrich Moonプレリリースパーティに二回連続で行ってきました。
今回もカードプールと構築の記録を簡単にメモ。
環境の印象
今回はあんまりカードリストをじっくり眺めるヒマがなかったけど、SOIから弱小色がだいぶテコ入れされてる印象はある。
特にSOIで明らかにババ引かされてた青が露骨に今回テコ入れされてる感じ。2マナ3マナの生物が明らかに普段よりタフネス1ぶん大きい。
いつもなら1/2とか2/2のスペック。
対して今回、赤があんまりパッとしない感触。単体で戦える優秀な狼男が減り、窯の悪鬼や吸血鬼などの絡め手がより強くなった感じがある。
EMN単品で見たら個人的には白>緑>青>黒>赤ぐらいの感覚でいた。(青評価しすぎか?)
とはいえSOIシールド自体ぜんぜんできてないし、正直いって今弾のシールド環境の理解度はかなり低いです。事前印象もクソもないな……。
というわけで粛々と開封の儀に映るのである。
記事中のカード画像はいつもどおり、公式カードリストからの引用。
開封
出たレアが
ガイアー岬がプロモフォイル。
構築観点で見ると30点ぐらいの引きだがシールドだと50点くらいはあげられそうな内容だ。《霜のニブリス》も《闇の救済》もゲームの決着要因になりうるカードだし、無色3マナ3/3の万能性はマナカーブを埋める上でかなりありがたい。
というわけで各色別のカードプールはこちら。
白。生物はどれも及第点だがやや寂しい枚数。
スペルに至っては使用に耐えうるものが1枚もない。
青。
レアはそれなりで、スピリットシナジーも十分量ある。スペルシナジーを要求するカードも多い。
ただ肝心のスペルがいかんせん弱めか。低マナ域もかなり厳しい。
3体の《夜深の死体あさり》が強烈に印象に残るが、やっぱり低マナ域がほとんどない。除去のスペックには惹かれるものがある。相方で生物を補填できれば。
赤。《稲妻織り》と《気まぐれな霊》+《正気の欠片》はアツい、が、肝心のスペルの質があまりよろしくない(ソーサリーが弱くて《正気の欠片》が活きない)。それ以外のクリーチャーは総じてアグロ気質で、ちぐはぐなプール。
緑。枚数は潤沢だが、マナカーブバランスはぎりぎり及第点といったところ。
強みになる部分がなくパッとしない。他のボムカラーのカーブを埋める捕色的な印象。
無色と多色。地味なラインナップだが3マナ生物を無色で補給できるのはおいしい。
並べて見ると、青・黒は強みのあるプールだが低マナ域が弱く、白・緑はクリーチャーのカーブを埋められるがこれといった強みがない、赤は呪文とクリーチャーの傾向がちぐはぐ。
というような印象を持った。
ひとまずレアの多かった青を机に並べ、順番に構築を検討していくことにした。
構築
最初に組んだのが青黒ゾンビ&スピリット。レアで選んだ。
2マナ域があまりにも弱すぎる。インスタントソーサリー6枚しかないのにマナカーブ埋めのために《ホムンクルス》を泣く泣く採用しないといけない状態。3マナ域もそこまで線が太いとは言い切れない。
それと《夜深の死体あさり》3枚はさすがにやりすぎ感漂う。(1枚は《スレイベンの異血種》のほうがいいか)
ディスカード手段が多いのでグレイブディガー能力はまずスカらないようには見えはする。
5マナ域まで地上を流せたらあとはサルベージでグダらせて飛行で刻める構築だが、果たしてうまく延命できるかには不安が残る。
いちおう青赤果敢も見てみる。
見てのとおり採用されてるラインナップにかなり無理がある。序盤数ターンは1マナ吸血鬼さんにどうにか盤面維持してもらおうという感じなのか。さすがに頼みの綱が細すぎる。
スペルクラフトデッキだが肝心のスペルの性能がかなり微妙だ。特化構築を求めるわりに見合った爆発力がない。
続いて白緑人間。
さすがにマナカーブはかなり綺麗だ。グリフ2体に+2/+2装備品というプランもある。
ただスペルが弱い。《恩寵借用》のような全体強化スペルが1枚あれば完成度はぜんぜん違って見えたのだが。
と、このあたりで構築時間が終了。のんびりやりすぎた。まだまだ構築を検討していない組み合わせがあるのだが仕方なし。
この3つだと白緑人間が安定しているように見えるが、それは前回さんざん遊んだせいで既視感が強かったので、とりあえずレアを大量に使える青黒を選ぶことにした。せっかくのプレリだし新鮮なカードをたくさん使いたい。
というわけで、2マナ域激細の青黒を片手にいざ対戦席へ。
戦績
一試合目:黒緑t青赤
どちらも相手の立ち上がりが遅く珍しいことにダメージレースで勝てた。
○○
二試合目:赤緑狼男
いきなりウルリッチが降臨して背筋が凍るが、変身前にX=4の《闇の救済》がウルリッチにギリギリで届いて勝ち。二戦目も相手が序盤詰まった隙にクロック維持して勝ち。
○○
三試合目:緑白アグロ
第一ゲーム、相手ダブルマリガンするもこちらのクロックが細く、大して優位を取れないまま《ハンウィアーの民兵隊長》《異端聖騎士、サリア》が着地。変身を防ごうと《民兵隊長》を二回バウンスして時間を稼ぐも、《サリア》にダメージレースを破壊されて死亡。
後に隣で見ていたベテランプレイヤーに話を聞くと、変身は一回通して《荒原のカカシ》を先に着地、《沼》2枚を引っ張ってきてから《殺害》を打ち込んだほうが良かった、とのこと。
相手ダブマリで土地詰まり気味だったので、スクリューのうちに勝とうと焦りすぎた(結果《サリア》にレースを狂わされた)。ダブマリだからロングゲーム指向でアドバンテージ勝負しかけたほうがよかった、と言われて、さもありなんといった感じ。戦っているときはまったく気づかなかった。アホ~!
第二ゲームも地上と飛行でダメージレースになるが、単純に押し負け。
××
結果、○○○○××で2-1。
反省
試合終了後にアドバイスをもらったところ、どうも白黒で組むのが正解だった様子。
白は生物10枚のみ(スペル0枚)というプールの乏しさから、無意識のうちにアグロ以外の構築プランを排除してしまっていたが、これが最大の間違いだった。
白黒の相打ちミッドレンジを組むべきだった。
序盤は生物同士のトレードで凌ぎ、3枚のグレイブディガーで終盤に消耗からリカバリーする。クロックは必要量揃っているし、何より3マナ2/2飛行が2枚あるのが太い。マナカーブも美しい。
青黒はやはりというか序盤の線が細すぎ、必要なトレードが一回り遅くなって負けることが少なからずあった。この白黒こそが3枚ある《夜深の死体あさり》をいちばん活かせる構築だった。
どうすればこの構築に辿りつけたかを考えると、枚数の先入観を捨てる。コンセプトとマナカーブの合致をきちんと見る。結局これしかない。
というわけで一回目のプレリは反省点が非常に多かった。
ちなみにその次の会も連続で参加してきた。
そのとき出たレアはこんな感じ。
レアが9枚もある、しかもリリアナさん出ちゃったよ。
また青スペルクラフト組めみたいなプールですけど……?
というわけで全カードプールはこちら。
白。除去あり生物あり、強力オーラに対して回収ギミックあり。文句ないカードプール。
青。《完成態の導師》あり《氷の中の存在》あり《潮からの蘇生》あり、強烈なスペルクラフト思考。ただ生物もスペルも枚数が微妙に足りてない。現出ギミックがあれば物足りない3マナも活きたが……
黒。除去ありボムありリリアナあり。生物が際どい枚数だがどれも採用圏。相方が2マナ圏を補えれば文句ない。
赤。火力はあるが、生物が悲しすぎる。まず普通の構築はできそうにない内容。一応青と組めば《霊魂破》も使ってスペルクラフトが組めなくもない……のか?
緑。2枚の格闘除去と整ったマナカーブ。生物のスペックも悪くない。ただしボムがない。進んで選ぶというよりボムカラーのマナカーブを揃えるために選ぶ補色的な立ち位置。
無色と多色。《タミヨウの日誌》強い。装備品4枚ある。昂揚補佐に《テラリオン》もある。平均以上のプール。
青赤が生物スカスカでスペルクラフト指向、緑がボムないけどカーブは整ってる。
と一回目と似たような既視感の強いカードプール。
違うのは白のスペルが潤沢なことか。
というわけで今回はメイン構築で迷う要素がなかった。
さっきの反省を活かした白黒ミッドレンジ。
序盤は相打ちでごまかしつつ終盤サルベージのアドバンテージ差で勝つ。
うむ。まったく既視感の強い構築だ。
一回目でアドバイスをもらったプレイヤーに見せたが構築にダメ出しを貰った(《悪魔の棲家の狐》はメインに入らないらしい。マジか……)。
いろいろ指摘してもらったあとに、ぽつり「優勝おめでとう」と言われる。
あらっ、そんなに強いのかしらこのデッキ……まあ自分でも自信はある。
時間が余ってしょうがないので青赤スペルクラフトや黒緑ミッドレンジ、赤黒吸血鬼なんかも組んでみるが、この白黒を組んだ後ではまったくプレイアブルに感じない。
選択肢に残してもいいかと唯一思えたのが緑白。
《タミヨウの日誌》まで抜いてのアグロオールイン。
白黒でも勝てないようなボム8枚重爆撃デッキみたいなのを速度で轢くために一応容易した。
これまた全体強化スペルとか《鼓舞する隊長》が1枚あれば完成度が違って見えたのだが……まあサブ構築で贅沢は言わない。
というわけで今回は自信満々に対戦テーブルへ。以下記録。
戦績
一試合目:白青テンポアグロ
自分先手。相手が2ターン目にプレイした2/1の返しにリリアナ。+1で相手が投了。3ターン目リリアナはゲームになりませんね……。
ただ、先後が逆だったら強化オーラがついてリリアナを崩せていたという。ひょえー、なんちゅう魔境だ。
二ゲーム目、1マリするも除去、除去、ひたすら手札に除去が溢れて勝ち。
○○
時間が余ったのでフリーでかなり相手してもらうが、わりとそっちではボコられる。
今回この強化オーラが地獄の鬼のように強い。
たとえば1ターン目《スレイベンの検査官》に2ターン目これがつくと実質ゲームエンド。別に3ターン目に2/2につけてもよい。2ターン目に出た3/4や4/4を自分が死ぬまでに除去できるカードは環境にほとんどない。青のバウンスやタップがせいぜい。
このオーラがヒドイのは、盤面からとりのぞかれても後でコイツ使って回収できること。ドツかれながらもなんとか4/4を除去したと思ったら、5/4飛行のおかわりイージーです。
しかもこのオーラ自分をサクれるのでゲーム終盤は能動的に付け替えできちゃう。
これを地獄の鬼と言わずしてなんという。
そんなわけでフリープレイではかなりドツかれてトラウマをもらう。
フリーでよかった。ていうか自分も引きたかったなそのオーラ……
二試合目:黒緑t赤ミッドレンジ
ミッドレンジにタッチ《ウルリッチ》と火力、みたいなデッキ。
一ゲーム目は盤面を大事にしすぎ、過剰にテイクを受けてしまいライフが6まで落ち込むも、《墓ネズミ》《死体あさり》合体で盛り返す。
二ゲーム目は危うげなく勝ち。
○○
三試合目:黒緑t白ミッドレンジ
ギトラグとシガルダにタッチ白の除去オーラみたいなデッキ。トラッカーと調査ギミックも入ってロングゲームでも戦える。地獄の鬼かよ!
一ゲーム目は順当にボコされるが、二ゲーム目では3ターン目リリアナから奥義決まる。3ゲーム目は長引くものの、未達の旅オーラを未達の旅オーラで除去して勝ち。
×○○
○○○○×○○で、無事優勝!
カードプールの引きからするとまあ順当な結果です。配牌運も良かった。
というわけで計二回参加したEMNプレリはこれにて終了。
結論としては白が強い(あたりまえすぎる結論)。
ただでさえ生物優秀な色だったけど、オーラ回収ギミックが加わったことで消耗戦でも戦えるようになってしまった。もちろん巨人の力オーラで雑殴りしたっていい。
黒も5マナグレイブディガーを手に入れたので、黒白の相打ちミッドレンジみたいなデッキはかなりタフなアーキタイプになったんじゃないかと思う。
みなさん白をやりましょう(あたりまえすぎる結論)。
というわけでまた次のプレリへ!
次回カラデシュでお会いしましょ~。
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